ジェームズ・キャメロン
ジェームズ・キャメロンは1954年カナダ生まれの映画監督。
大学入学時は海洋学と物理学を志していました。卒業後はトラック運転手などをしていましたが、『スター・ウォーズ』を観たことをきっかけにB級映画の帝王ロジャー・コーマンのスタジオに入り、映画界に足を踏み入れます。
スタッフとして下積みを積んだのち81年に『殺人魚フライングキラー』で映画監督、脚本家としてデビュー。
しかし初監督作品ではあるものの、撮影中にプロデューサーによって監督を降板させられ、映画の完成を見届けることができませんでした。(わずか5日で解雇されたとのこと。)
この作品に出演したランス・ヘンリクセンは以降のキャメロン監督作品で多く起用されています。
その後。映画監督として『ターミネーター』シリーズや『エイリアン2』『トゥルー・ライズ』などを成功させヒットメイカーの仲間入りに。
ちなみに名作『ターミネーター』は『殺人魚フライングキラー』の失敗がきっかけで誕生したそうです。
97年に監督した『タイタニック』は当時の歴代最高興収記録を打ち立てる快挙を達成。つづく『アバター』では、『タイタニック』の歴代最高興収記録を自ら更新。
2010年には『ガーディアン』誌が選ぶ「ハリウッドで最も影響力のある人物」で第1位に選ばれています。
ジェームズ・キャメロン監督のおすすめ映画
『ターミネーター』
1984年公開のアーノルド・シュワルツェネッガー、ジェームス・キャメロンの出世作。
未来から来た殺人ロボットと、それに狙われた女性、彼女を守るために同じく未来から来た戦士が現代で闘うというストーリー。
ラストシーンでのセリフ、「嵐が来る」と伝えられたサラの返答「わかってるわ」は、更なる波乱を予想させる、続編を意識したセリフとも言われています。
ただ、ターミネーターシリーズ自体はジェームス・キャメロンがその権利を当時の妻のゲイル・アン・ハードに売ってしまったおかげで、一作ごとに製作会社が変わり、このあとの『ターミネーター2』まで7年もの月日が空くことになってしまいました。
『ターミネーター2』
続編は失敗するのジンクスを打ち破る名作です。
『ターミネーター』ファンならずともチェックは必須です。
未来世界の人類の指導者であり、救世主でもあるジョン・コナー。
彼が生まれる前にその母親を殺すことでその誕生を阻止しようとしたのが一作目のターミネーターでしたが、今回は幼いジョン・コナーがターゲットです。
『ターミネーター』シリーズ史上最高の興行収入を上げた今作。
シュワルツェネッガーもシナリオを読んだときに「期待以上のものだった」と感想を漏らしています。
『エイリアン2』
リドリー・スコット監督の一作目『エイリアン』のSFホラーテイストから一転してアクション映画の趣向が強くなった『エイリアン2』。
キャッチコピーも「今度は戦争だ」となり、人間側の反撃の要素が強くなります。
よく、続編は失敗すると言われるのですが、この作品に関しては最高の続編のひとつだと思ってます。
エイリアンを単体として描いた一作目のエイリアンに比べ、今作ではエイリアンは蜂や蟻のように女王をトップとする生態系の生き物であることが提示され、エイリアンクイーン→卵→フェイスハガー→エイリアンという生殖の流れも分かりやすくなりました。
キャストには『ターミネーター』に引き続きランス・ヘンリクセン、マイケル・ビーンなど当時のキャメロン作品の常連俳優が加わっています。とくにランス・ヘンリクセン演じるビショップは彼の当たり役となり、2004年のエイリアンvsプレデターまでビショップ役を演じています。
『トゥルーライズ』
フランスの映画『La Totale!』を気に入ったシュワルツェネッガーが、ジェームズ・キャメロンにリメイクを持ちかけ製作が決定した本作。史上初めて制作費が一億ドルを超えた作品でもあります。
シリアスなアクションではなく、全体にコメディの雰囲気もあるので、軽くサラッと観れちゃいます。
前半はスパイ組織で働く、シュワルツェネッガー演じるハリーが、妻の浮気を知り、組織の力を総動員して真相を暴くストーリー。敏腕スパイでも、家族のこととなると簡単に取り乱してしまうハリー。シュワルツェネッガーのアクションだけではなくコメディもできる部分が上手く生かされています。
流石はジェームズ・キャメロンといったところでしょうか。
後半はセールスマンの仮面を剥ぎ取り、家族のために奮闘するシュワルツェネッガー。
シュワルツェネッガーのアクションもコメディも堪能できる、おすすめのエンターテインメント作品です。