今回は一般にはあまり知られていなくてマイナーかもしれないけれど、面白くておすすめの隠れた名作映画をご紹介します!
中にはハリウッドや日本でリメイクされた作品も。
有名な俳優が出ていなくても素晴らしい映画は作れます!!
隠れた名作01. 『プラネット・テラーinグラインドハウス』
あらすじ
ストリップダンサーのチェリー・ダーリンは仕事帰りのレスランでかつての恋人、エル・レイと再会する。
そんな中、軍と科学者の取引の途中で、ガスが漏れ、町にあふれるという事故が発生。
そんなことは知らないチェリー・ダーリンとエル・レイは二人で車で帰る道の途中、ゾンビに襲われてしまう。
エル・レイは何とか無事に逃げ出すものの、チェリー・ダーリンは片足を失う。
治療先で訪れた病院にも感染者が来院しており、ほどなくゾンビと化す。
チェリー・ダーリンは義足の代わりに木の棒を足に装着し、エル・レイとともに逃げ出す。
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ロバート・ロドリゲスのめちゃくちゃやってる映画。片足マシンガールな時点でもはやカルト映画。戦うナースさんと、戦うストリッパーとド変態のタランティーノ、無駄に派手なグロ描写と金玉切り取る器具とかゾンビ化するだけのブルース・ウィリスとか、、、
ブルース・ウィリスや、マイケル・ビーンなど、『えっ、メインじゃないの?えっ、こんな扱い?』という扱いを受けています。
片足マシンガンなんて設定もブッ飛んでるし、難なく足に接続できてたり、どうやって撃ってるのかさえ謎。
『かっこよければ何でもいいだろ!』とロバート・ロドリゲスのメッセージが聞こえてくるようです(笑)
決して一般的な人気の出にくい、カルトかつマイナーな作品だと思いますが、どこにもない映画という意味では唯一無二のまさに名作とよべる作品かと思います。
隠れた名作映画02. 『ダラス・バイヤーズクラブ
あらすじ
1985年のテキサス。
エイズが発見されてからまだ数年しか経っていない当時、テキサスの田舎で保守的な環境が舞台ということで、エイズ=同性愛者がなるもの、という偏見と、そして同性愛者に対する偏見も根強く残っています。
最初は主人公のロンもそう思っていましたが、同性愛者のレイヨンとの交流、エイズについて独自での調査をしているうちにフラットな人間へ変わっていくことになります。
それだけであればただの美談で終わるのですが、彼は非認可の薬を法をくぐり抜けて販売します。
それがダラス・バイヤーズクラブ。
余命30日(!)を宣告された後の行動がコレなんてとても痛快ですよね。
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こちらも名作ですね。マイナーとはいっても映画ファンの人には有名ではないでしょうか?
今作でのマシュー・マコノヒー、ジャレッド・レトの役作りは必見です。
HIVに侵された病人を演じるためにマシュー・マコノヒーは約20キロ、ジャレッド・レトも約15キロもの減量を果たしています。
隠れた名作映画03. 『リリィ、はちみつ色の秘密』
あらすじ
1964年のサウスカロライナ州シルヴァン郊外。14歳のリリィは幼いころ両親のけんかを止めようとして触れた拳銃が暴発。誤って母親を殺してしまいます。
それ以来、リリィは粗暴な父のもと、罪の意識を感じながら生きていました。
そんなある日、リリィの家の黒人の家政婦ロザリンが白人に乱暴させる事件が発生。ロザリンを救おうとしない父親に怒りをぶつけ、思わず「ママがいたら」と口走ったリリィに浴びせられたのは「ママはお前を捨てて逃げたんだ。死んだ日には、持ち物を取りに戻っただけだ」という父の衝撃的な言葉だった。
その言葉の真偽を確かめるために旅に出ようと決意するリリィ。行き先は母の遺品に名前が記されていたティブロンという町。
「この町に行けば、真実を知ることができるかもしれない」リリィはロザリンとともにヒッチハイクでティブロンに向かう。
そしてティブロンでリリィが知る秘密とは・・・
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この映画はリリィの自分探しと許しの物語。
公民権法が成立したばかりのアメリカが舞台。本作の舞台となるサウスカロライナ州シルヴァンは片田舎だからかまだ黒人差別は当たり前に残っています。
白人の女の子が黒人家庭で自分の居場所を見つける、こと人種に着目すればこのような言いまわしになってしまいますが、そういうことが自然にできるような肌の色にとらわれない「平等」の意識も同じように広まっていた時代背景を感じさせます。また、それをするのが若いリリィというのも新しい時代が始まってゆくのを感じさせますね。
決して大作でも派手でもないのですが、とてもハートフルな作品です。
隠れた名作映画04. 『月に囚われた男』
あらすじ
近未来。地球に必要なエネルギー資源のヘリウムを月で採掘する仕事にあたっていたサム。それは三年の任期でその間、彼一人という過酷な仕事だった。
任期の終わりを目前に控えたある時、突然サムの体調が悪化。月面者の運転中に事故を起こしてしまう。
療養中に彼が見たのは自身のクローンとおぼしき存在。
クローンはサムより若く、またクローンもサムと同じ三年間の期間を月で働くために存在しているという。
果たしてクローンの目的とは何なのか?
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監督は世界的ミュージシャンのデヴィッド・ボウイの息子のダンカン・ジョーンズ。一筋縄ではいかない、しかし良質な作品を監督し続けています。
カルトな人気を誇るSF映画です。
隠れた名作映画05. 『127時間』
あらすじ
登山家のアーロン・ラルストンは2003年の4月25日にユタ州のブルージョン・キャニオンに出掛ける。彼はそこでロッククライミングをしている途中に落石事故に見舞われ、右腕を岩に挟まれる。
運悪く、自分がこの場所に来ることを誰にも伝えていなかったことを後悔するアーロン。彼に残されたのはボトル一本の水とわずかな食料のみ。
やがて5日の時間が過ぎ、死を覚悟したアーロンは究極の決断を下す―。
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こちらはダニー・ボイル監督の作品。アーロン・ラルストンの実話をもとに映画化しています。登場人物もほとんど主人公のみ、ワンシチュエーションでありながらとてもスリリングな見ごたえある作品に仕上がっています。
隠れた名作映画06. 『ピエロがお前を嘲笑う』
あらすじ
父と母を幼いころに失くしたベンヤミンは祖母と二人で暮らす冴えない青年。
彼は14歳の時に「ハッキング」と出会い、MRXと呼ばれるハッカーに憧れ、プログラム言語を駆使して技術を磨いていく。しかし、大学生になっていても表向きのベンヤミンはやはり冴えずにいじめられる日々だった。
そんな彼はある日、密かに想いを寄せる女性のマリのために、テストの答案用紙を盗もうとするが失敗。
罰として社会奉仕活動を命じられているところでマックスという男と知り合う。そしてマックスから仲間のシュテファン・パウルを紹介され、ベンヤミンら4人は「クレイ」というハッカー集団として活動していく。
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ハッカーとかギーク系の映画ですね。『ドラゴン・タトゥーの女』とか『マトリックス』とか、好きな人はハマるだろうなっていう作品です。
音楽もデジタルでアッパーな感じでカッコいいんで、そういうの好きな人はおすすめですね。
ダークウェブなどの表に出てこないネット世界の描写を地下鉄に居合わせた乗客に例えて見せているところも分かりやすくて良かったです。
ストーリーは二段構えのどんでん返し系。
ハリウッドでのリメイクも決定しているとのことですが、この内容なら頷けます。
決して有名な作品ではなく、テーマどおりマイナー気味の作品ですが、見てみて損はしない映画だと思います。
隠れた名作映画07. 『ドゥームズ・デイ』
あらすじ
2008年、スコットランドで致死性のウイルスが流行、その対策として、イギリス政府はスコットランドを城壁で隔離し、封鎖に成功したかに見えた。
しかし、27年後に同じウイルスがロンドンでも発見される。そして、スコットランドの監視カメラには生存者の影が映り込む。
特殊部隊員のシンクレアは部下と共にワクチンを手に入れるために城壁の中へ潜入。
そこは文明が退化し、ウイルスの抗体をもった人々が跋扈する無法地帯と化していた。
部下は生きたまま丸焼きにされ、食べられてしまったり、一人一人殺されていく。
シンクレアは果たして抗体を持ち帰ることはできるのか?
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ニール・マーシャル監督のSFホラー。
死のウイルスによって隔離されたスコットランドの内側では独自のヤバい社会が形成されていたという作品。ストーリーそのものは何てことないんですが、キャラクターが強烈であり、グロテスクでショッキングな描写にも溢れている、カルト映画の要素がふんだんに盛り込まれています。
ホラー要素、カーチェイスの要素、アクションの要素など様々な要素があり、闇鍋的な楽しみを味わえるのもポイント。マイナーな作品ですが、その分唯一無二の映画と言えると思います。
隠れた名作映画08. 『グミ・チョコレート・パイン』
あらすじ
仕事を首になった大橋賢三は3年ぶりに実家へ戻ってくる。3年間、実家に溜まっていた手紙のなかに、高校時代のクラスメイト、山口美甘子からの手紙もあった。そこには『あなたのせいなのだから』とだけ書かれていた。友達に山口美甘子のことを尋ねると、彼女は自殺したと聞かされる。
『あなたのせいなのだから』その手紙の意味とは?
賢三は1986年、高校生の頃の自分に思いを馳せていく。
ここがおすすめ
大槻ケンヂの同名小説を盟友ともいえるケラリーノ・サンドロヴィッチ監督の手により映画化した作品。
冒頭の「この映画は地味だ」という衝撃のモノローグから幕を開ける本作は80年代の非リア充のリアルな青春を描いています。
クラスの中でも目立たない高校生の青春の日々。悶々とした想いが詰まった日常はキラキラした日々を描いた青春映画よりも懐かしく感じる人も多いのではないでしょうか。
隠れた名作映画09.『図鑑に載ってない虫』
あらすじ
売れないルポライターの「俺」は月間黒い本の編集長によびだされ、「シニモドキ」と呼ばれる虫を探すという仕事を受けるハメに。
シニモドキとは一度死んだとしても、シニモドキの成分でその人を蘇生させられるという効果のある虫。
前任でシニモドキの調査をしていた真島というカメラマンは行方不明になっていた。
知り合いのオルゴール職人、エンドーを引き連れて、赤のガブリオレを走らせ、「シニモドキ」を探す旅が始まった。
ここがおすすめ
三木聡監督作品の。あえてカテゴライズするならば脱力系コメディになるのでしょうが、色々いい意味でしょーもない映画。
伊勢谷友介さん、松尾スズキさん、菊地凛子さん、松重豊さん、片桐はいりさん、そうそうたる出演者なのですが、、、役柄の肩書きが変!(笑)
伊勢谷友介さん・・・売れないルポライター
菊地凛子さん・・・自殺未遂ばっかりしてる元SM嬢
松尾スズキさん・・・アルコール中毒のオルゴール職人
などなど。。
隠れた名作映画10. 『ザ・フライ』
あらすじ
テレポーテーションを研究する天才科学者・セス・ブランドンはついに物質転送装置「テレポッド」を開発。猿では成功していたものの、ヴェロニカと彼女の元カレ、ステイシスとの関係に嫉妬したセスは、酒の勢いもあり自分の身を実験台にしてテレポーテーションを試みる。
実験は成功。ブランドンは以前より肉体が強靭になったと喜ぶが、ある日爪が剥がれ落ちたのを、きっかけに次第に体に変調が現れ出す。
不思議に思ったブランドンが実験データを詳しく観ると、物質転送装置に一匹のハエが混じっていたことが判明。
成功かと思われていた実験は、ブランドンがハエとDNAレベルで混ざってしまったという結果になってしまう。
日に日にハエに近づくブランドンだがー。
ここがおすすめ
「ジュラシック・パーク」や「インデペンデンス・デイ」のジェフ・ゴールドブラムとカルトの帝王デヴィッド・クローネンバーグがタッグを組んで1958年に公開された『ハエ男の恐怖』をリメイク。
オリジナルでは頭だけハエになる、という仮面ライダーのような「合体」なのですが、今作では特殊効果が目白押し。30年近く前の作品ですが、とてもリアルでグロテスクです。
とくに顎が崩れ落ちるシーンはトラウマっす。
しかし単なるSFホラーではなくて、素晴らしいストーリーの映画でもあります。ラブロマンスというか、ストーリーだけ追っていたとしても心に刺さるんですよね。
ハエ男・ブランドンを恋人からだんだん恐怖の対象になっていく様子、それでも最後の最後で愛情と哀れみを感じられる悲劇の結末。
そこまで有名ではないのですが。あまりマイナーではない映画でもあるので知っている人も多いかもしれませんが、名作カルトホラーと言える作品です。
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