スクリーンXとは
Screen X(スクリーン・エックス)とは、韓国の会社CJ CGVが開発した映画上映システムです。
従来の正面スクリーンのみならず、左右の壁いっぱいにも映像を投映し270度の3面マルチワイドクリーンで映画へのさらなる没入感・臨場感の実現を目指しています。
Screen X(スクリーン・エックス)は2015年に韓国で導入されて以降、アメリカ、中国をはじめとする国で導入されていて、日本は8番目のScreen X(スクリーン・エックス)導入国となります。
日本国内では東京の「ユナイテッド・シネマ アクアシティお台場」、福岡県福岡市の「ユナイテッド・シネマ 福岡ももち」の2か所に導入されています。(2019年2月現在)
ちなみに日本初のスクリーン・エックス上映作品は『パイレーツ・オブ・カリビアン 最後の海賊』。
スクリーンX の映画料金
通常鑑賞料金+700円
スクリーンX 体験してきました!
というわけで福岡は早良区、マークイズももちの「ユナイテッド・シネマ 福岡ももち」に行って来ました!
まず目を引くのは映画館の大きなエントランス。
例えばキャナルシティだとか、博多のは比較的こじんまりとしたエントランスなのですが、マークイズは大規模なアミューズメントパークかのような広々とした空間で、否が応にも期待は高まります!
スクリーンX
劇場に入ると両脇の壁がグレーなのが目につきます。
スクリーンXは正面と左右の壁の三面に映像を投影するわけで、例えるなら八の字型の劇場をイメージしますが、どちらかというと、コの字型に近いなという感想です。
先日、『ドルビーシネマ』のレポをしましたが、ドルビーに比べると、それも相まってスクリーンXは意外と地味な印象。
今回、スクリーンXで観たのは『アリータ:バトル・エンジェル』でしたが、モーターボールのシーンのようにスピード感と壮大さ、臨場感が求められるシーンであればスクリーンXは向いていると思いましたね。
ただ、個人的には最低その要素が揃ってないと、スクリーンXって結構辛いなと思います。
スクリーンXって見づらい!?
というのは、正面の動きに対して、横(左右)の動きがどうしても速くなるから視線は正面のスクリーンを観ているのに、横の動きが目障りで集中できないんですよね。
例えば車に乗っているときを想像してもらえると分かりやすいかとは思いますが、比較的ゆっくり走っていると正面の景色ってあまり変化しませんよね。
でも、横の窓から景色を眺めると、前から後ろへ目まぐるしく景色は流れて変わっていくと思います。
映画のなかで誰かがゆっくり前へ歩いている。正面のスクリーンはそのゆっくりさを正確に捉えていますが、横の景色はどうしてもそれ以上のスピードで変わってしまう。
個人的にはスクリーンXエンターテインメントとしてはアリかなと思いますが、映画技術として観た場合にドルビーシネマには敵わないかな、という印象です。
恐らく、今までの映画にはない没入感の実現を目指して開発されたであろうスクリーンXなのですが、
・正面、左右のスクリーンの間がシームレスではなく、どうしても継ぎ目というか、スキマができてしまうこと
・天井部分には(当然ですが)映像が投影されないこと
などでイマイチ没入感が感じられないなと個人的には思いました。
それでいうと、むしろ正面のスクリーンにだけ集中させるドルビーシアターの方が没入感を実現できているかもしれません。
エンターテインメントとしてのスクリーンX
ただ、エンターテインメントとしての価値はスクリーンにもあると思います。
繰り返しになりますが、
・スピード感
・壮大さ
・臨場感
が揃った映画であればスクリーンXでエンターテインメントを楽しんでみるのもいいのではないでしょうか。