今回は青春映画を特集!なんとなく甘酸っぱい響きの「青春」。輝いて見えるときもあれば、実は苦いものだったりしますよね。
今回紹介する青春映画は特に共感しやすいように「邦画」に限定しています。
『レディ・バード』とか、アメリカのハイスクールの話だったので、日本人には中々掴めない部分があったもんなぁ・・・。
『時をかける少女』
『時をかける少女』は2006年に公開された細田守監督のオリジナル長編アニメデビュー作。
細田守監督と言えば『サマーウォーズ』『未来のミライ』などで知られていますね。
個人的には数ある映画のなかでも五本の指に入るくらい好きな作品でもあります。
原作は筒井康隆の同名小説なのですが、実際は原作の続編に近いです。タイムリープして同じ時を繰り返す高校生の少女の話。
ひと夏をとても上手く切り取った作品です。延々繰り返される野球のシーンに被さるセミの声。天真爛漫でボーイッシュな真琴と、彼女の周囲の男女を交えた友情か恋かその曖昧さのなかで繰り返される日常。美しく、甘酸っぱい物語と青春ならではの切なさ。
キャッチコピーは「待ってられない 未来がある。」
夏の儚さと青春のまぶしさが淡い感動を残す名作です。
『キッズ・リターン』
『キッズ・リターン』は1996年に公開された北野武監督のほろ苦い青春映画。
若さゆえの挫折や屈折、青春の輝きと苦味を痛いほど詰め込んだ作品です。
ラストシーンのセリフ
「マーちゃん、俺たちもう終わっちゃったのかな?」
「バカヤロー、まだ始まっちゃいねぇよ」
はあまりにも有名ですね。
2013年には彼らの10年後を描いた『キッズ・リターン 再会の時』も公開されています。
『耳をすませば』
『耳をすませば』は宮崎駿監督が手掛けた青春恋愛映画。
ファンタジーで、物凄くドラマチックな青春が描かれています。
それはそれで魅力的な映画なのですが、
『グミ・チョコレート・パイン』
キラキラした青春とは真逆の、言わば陰キャの青春を描いたちょっと異色の青春映画です。
原作は大槻ケンヂの同名の小説。それを盟友でもあるケラリーノ・サンドロヴィッチがメガホンをとり、実写映画となりました。
実際は原作というか原案と言っていいほどケラリーノ・サンドロヴィッチの手によってアレンジされています。(原作者の大槻ケンヂは「びっくりするほど面白かった」とその出来を賞賛しています。)
主演の石田卓也は前述の『時をかける少女』にも声優として参加しています。また役作りとして今作では12㎏の増量を果たしています。
『ソラニン』
『ソラニン』は2010年に公開された三木孝浩監督の、宮崎あおい・高良健吾主演の青春映画。原作は浅野いにおの同名の漫画です。
『ペンギン・ハイウェイ』
『ペンギン・ハイウェイ』は2018年に公開された石田祐康監督の映画。
スタジオ・コロリド初の長編アニメーション作品です。
カナダ・モントリオールの第22回ファンタジア国際映画祭にて、最優秀アニメーション賞にあたる今敏賞(長編部門)を受賞しています。
今作は青春映画と言うよりも、その前段階の青春の入り口のようなそんな作品です。
小学校四年生のアオヤマ君は近所の歯科の受付のお姉さんに憧れる研究好きな男の子
ある日、住宅街に突然ペンギンが出現。
アオヤマ君は南極にしか生息しないはずのペンギンの謎を友達のウチダ君と共に研究することにします。
年上の女性へのあこがれだったり、秘密基地ごっこみたいに大人に内緒で、子供達だけの場所でパラソルやキャンプ道具を持ち寄って、カップラーメンなんかをたべながら一日中、好奇心に没頭する。なんだか大人になった今ではもうできない、キラキラした時間ですね。
美しいアニメーションと相まってどこか懐かしい気持ちにさせてくれる映画です。