アメリカの超有名映画レビューサイト、ロッテントマトで史上最高評価だった『レディバード』、早速見てきました。
監督はグレタ・ガーウィグ、主演はシアーシャ・ローナン。
「ラブリーボーン」の頃からシアーシャ・ローナンを知ってる身としては下ネタとかベッドシーンとか観る度になんだか複雑な気持ちになったりして、まるでお父さんのような(笑)
数多くの映画賞を獲得するなど、凄い盛り上がりを見せる映画です。
キャッチコピーは「羽ばたけ、自分」
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『レディバード』のスタッフ・キャスト
監督
グレタ・ガーウィグ
脚本
グレタ・ガーウィグ
製作
スコット・ルーディン
イーライ・ブッシュ
イヴリン・オニール
製作総指揮
リラ・ヤコブ
出演者
シアーシャ・ローナン
ローリー・メトカーフ
トレイシー・レッツ
ルーカス・ヘッジズ
ティモシー・シャラメ
『レディバード』の予告編
『レディバード』のあらすじ
舞台は2002年。カトリック系の高校に通うクリスティン・マクファーソン(レディ・バード)は母親との関係が上手くいっていない。
レディバードはどこか少し変わった女の子。髪を赤く染め、周囲の人に自分を『レディバード』と呼んでほしいとお願いしている。
彼女は生まれ育ったサクラメントという田舎町の大学ではなくて、ニューヨークなどの都会の大学へ行きたいと進路を希望しているが、母親はレディバードの地元の大学への進学を望んでいる。
そのことで母との関係はギクシャクしているのだった。
そんな中授業の一環で演劇のオーディションを受けたレディ・バード。彼女はそこでダニーという青年と知り合うー。
感想・レビュー
決して派手ではない、けれども誰にでも当てはまる映画
レディバード、鑑賞中は良いのか悪いのかなんとも判断がつきにくい作品でもありました。
話のメインは母と娘のレディバードの関係なのですが、そこに親友であったり、恋人、初体験や、部活やプロムなどの様々なエピソードが全面に出ているので、物語の終着点も予想しづらいんです。
けれどもそれらのエピソードの一つ一つは私たちにも確かに当てはまる。
ふとした拍子で付き合う友人が変わったり、それに振り回され、感情が昂る、なんていうのも思春期の頃にはよくあること。
親子は互いに愛し合っているにも関わらず行き違ってしまう。
そして、親元を離れると気になって初めて見えなかったものが見えてくる。
そんな誰にも経験のある青春の1ページをリアルに描いています。
地味だけど、穏やか
その分全体的に最近の映画と比較するとどうしても地味にはなってしまいます。
加えて、カトリック系の高校だったり、プロム、地域性など、アメリカの文化が根底にあるので、日本人である私たちには少し実感しづらい部分もあるのかと思います。
ただ、先ほど地味とは言いましたが、作為めいた極端な起承転結もない分、ストレスなく観れました。←最近の映画はそういう意味でも疲れるんですよ。。
心を打つラストシーン
ラスト、それまで行き違いから言葉を交わすことのなかった母が娘の旅立った搭乗口へ向かうシーン。
そこでの母は寂しさからくる涙と旅立つ娘への安堵と祝福が入り交じったなんとも言えないとても印象的な場面です。
ここまで抑えてきたレディバードへの愛情に胸が一杯になりましたね。
レディバードも、大学の自己紹介ではそれまで名乗っていた『レディバード』から、名前を本来の「クリスティン」だと名乗る。
母親のことを受け入れた印象的なシーンです。
この『レディバード』という作品は、その人が置かれた状況や経験、感情によって様々な捉え方ができる、そんな作品だとも思います。
『レディバード』の受賞歴
ロッテン・トマト(Rotten Tomatoes)の評価も高い本映画ですが、それを裏付けるように、多くの映画賞で賞を獲得しています。
デンバー国際映画祭
…受賞
ゴッサム・インディペンデント映画賞
女優賞(シアーシャ・ローナン)… 受賞
脚本賞(グレタ・ガーウィグ)…ノミネート
ブレイクスルー監督賞
グレタ・ガーウィグ…ノミネート
ハリウッド・ミュージック・イン・メディア・アワーズ
音楽監修賞(映画部門) ブライアン・ロス…受賞
ミルヴァレー映画祭
観客賞銀賞グレタ・ガーウィグ…受賞
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