【レビュー】「麒麟の翼 〜劇場版・新参者〜」


「麒麟の翼 〜劇場版・新参者〜」は 2012年公開の日本映画です。
原作は東野圭吾の推理小説。
連続ドラマの日曜劇場『新参者』シリーズの劇場版になります。

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「麒麟の翼 〜劇場版・新参者〜」のスタッフ・キャスト

監督
土井裕泰

脚本
櫻井武晴

原作
東野圭吾

出演者

阿部寛
新垣結衣
溝端淳平
松坂桃李
菅田将暉
山﨑賢人
柄本時生
黒木メイサ(友情出演)
山﨑努(特別出演)
三浦貴大
劇団ひとり
鶴見辰吾
松重豊
田中麗奈
中井貴一

「麒麟の翼 〜劇場版・新参者〜」のあらすじ

寒い夜のこと。日本橋の欄干にもたれかかる男を巡査が目撃する。男の胸にはナイフが刺さっていた。どうやら男は死にかけた状態でここまで歩いてきて、力つきたようだ。その後、男は病院で死亡してしまう。

加賀と松宮も参画して事件の捜査が始まる。その中、事件直後に若い不審な男が現場から逃走中にトラックにはねられ、昏睡状態に陥っていることが分かった。「彼が人殺しをするはずがない」と否定する恋人。しかし、彼の持ち物からは被害者が持っていた財布と書類鞄が発見される。そして、被害者とのある関係が浮上したことから、警察は不審な男を犯人と断定し裏付け捜査を進めてしまう。

一方、被害者が部長を務めていた会社で「労災隠し」が発覚し、その責任が被害者にあることが公になる。このことで被害者家族は一転して世間・学校からのバッシングにさらされてしまう。

果たして、若い男は犯人なのか。被害者はなぜ瀕死の状態で日本橋まで歩いてきたのか。加賀と松宮はその真相に挑む。

出典:麒麟の翼 – Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%BA%92%E9%BA%9F%E3%81%AE%E7%BF%BC

感想・レビュー

演出が残念。。

東野圭吾作品は以前から好きでしたし、阿部寛も大好きな俳優なので期待して観てたんですが、演出が残念なのがどうしても鼻につきます。

ミステリー作品は他のジャンルに比べると一層リアリティがモノをいうジャンルだと思うのですが、作為的な演出が気になってしまうんですね。

例えば、被害者の息子が教室で噂されているシーン。

被害者は実は容疑者に対して労災隠しをしていた疑いがあり、クラスメートはそのことを息子のいない教室で噂していたんです。

しかしながら息子が教室に入ってくると、示し合わせたかのように一斉に彼の挨拶に答えることなく自分の席に戻ってしまう。

現実であれば、戸惑うもの、気まずくて映画のようにすぐに席に戻るもの、一応挨拶を交わすもの、様々な反応があると思うんです。

ここに限らず、この作品では登場人物一人一人のリアリティーよりも、登場人物をわかりやすい『記号』に置き換えている気がしてなりません。

被害者の葬儀のシーンにしてもそうです。被害者の娘、高校の制服姿なんですが、明らかにミニスカートなんですね。

例え学校ではそうだとしても、葬儀の場なのだから、それに見合った身だしなみもあるはずなんです。そして、その分別くらいは聞き分けのありそうな役柄なのに。。

役柄に寄り沿った外見より、一般的にJKとイメージされるものにフォーカスした外見を優先したものになっていたのは残念ですね。

ミステリーはやはり東野圭吾。さすが!

肝心のミステリーはやはり東野圭吾。さすがです。映画の構成も上手いです。
独立したいくつかのバラバラに見えるピースがはまっていく、その感覚の気持ちよさは小説も映画も変わりないですね。

全く先は予想できない、しかしどのパズルも不要なものは何一つない。見事なものでした。

もちろんナイフの指紋はまず調べられなかったのかとか、防犯カメラの解析遅くない?とか、細かいツッコミどころは終わってみればたくさんあるんだけど。。

しかしながら謎解き系映画としてはかなり面白く仕上がっていると思います。

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