『リング』は 1991年に出版された鈴木光司の小説です。見たら一週間後に謎の死をとげるという呪いのビデオの秘密を解明するストーリー。
続編として『らせん』『ループ』『エス』『タイド』、そして外伝作品『バースデイ』が出版されています。
映画版は1998年に第一作『リング』と続編の『らせん』が同時公開されました。その後『リング2』、『リング0 バースデイ』が公開されています。
呪いの元凶である貞子はジャパニーズ・ホラーのアイコン的な存在にまでになり、韓国やハリウッドなど海外でリメイクされるようになります。
2010年代になっても『貞子3D』『貞子3D2』『貞子vs伽椰子』『貞子』など多くの「リング」シリーズの映画作品が公開されています・
貞子の目の正体
『リング』といえばその後のジャパニーズホラーのイメージを決定づけたホラーの名作でもあります。テレビから出てくる貞子の場面は超有名なシーンであると同時に恐怖が最高潮に迫る場面でもあります。クライマックスで貞子が目を見せ睨みつける恐怖度MAXの場面ですが・・・。さてこの「目」を演じたのは、なんと助監督。
この場面では女優ではなく助監督が貞子の目を演じています。人間に見えないことを狙って、まつげを切り落とし、目の上下を逆にしています。
この場面、元々は女優が演じる予定でしたが、まつげを切ることに関して「他の仕事に支障が出る」と断られたため、助監督が演じることになったという経緯があります。
テレビから出てくるシーン
『リング』のクライマックス、貞子がテレビから出てくるシーンは非常に有名ですが、あの不気味で奇怪な動きはどうやって演じているのでしょうか。
実は演じている女優さんの動きを逆再生してこのシーンは撮影されています。実際の演技は映画とは逆で、テレビの中に入っていく動きだったのですね。
貞子の父親について
貞子の両親について、映画・原作ともに母親はであるということで共通していますが、父親については微妙に設定が異なっています。
原作では父親は伊熊平八郎であるされていますが、映画版では表向きは原作同様に伊熊平八郎とされていますが本当の父親は人間ではなく海から来た魔物であると示唆されています。
『リング』の登場人物の世界
『リング』シリーズ第一作目の『リング』。
映画では『リング』→『リング2』→『リング0 バースデイ』という流れで続編が作られましたが、原作では『リング』→『らせん』→『ループ』という作品が『リング』シリーズとして出版されました。
※『らせん』も映画は制作されていますが、よりホラー映画としてのテイストを意識して作られたのは『リング2』です。なお、映画版『らせん』の続編は2012年に公開された『貞子3D』になります。
ホラー映画のイメージの強い映画シリーズに対して、原作は作品ごとに趣を変えていました。
小説の『らせん』では貞子の呪いの正体は未知のウイルスとされ、呪いをオカルトではなく科学的に解明しようとするSF作品になりました。続く『ループ』ではそれまでの登場人物の浅川や高山、貞子などが仮想現実空間「ループ」上でプログラムされた存在だったことが明らかになります。
映画版では恐怖の音量として認識されている貞子ですが、原作では貞子の正体はコンピュータープログラムなのです。
貞子を演じた女優
生前時の容姿は「美人」とも形容されていた貞子。
今までにどんな女優が演じていたのでしょうか。
伊野尾理枝(『リング』『リング2』)
1998年の映画『リング』、1999年の『リング2』で貞子を演じていたのは伊野尾理枝。
伊野尾理枝は1967年生まれの女優です。
佐伯日菜子(『らせん』)
1998年の映画『らせん』で貞子を演じていたのは佐伯日菜子
佐伯日菜子は1977年生まれの女優。ほかにも『エコエコアザラク』や押井守監督作品など多数の作品に出演されています。
仲間由紀恵(『リング0 バースデイ』)
2000年の映画『リング0 バースデイ』で貞子を演じていたのは仲間由紀恵。
仲間由紀恵は1979年生まれの女優です。
ちょうどテレビドラマ『TRICK』でブレイクする直前かなと思います。代表作は前述の『TRICK』や『ごくせん』など。
橋本愛(『貞子3D』)
2000年の映画『貞子3D』で貞子を演じていたのは橋本愛。
橋本愛は1996年生まれの女優です。
2010年の映画『Give and Go』で初主演・出演、同年の映画『告白』でクラス委員長の北原美月役を演じ、注目を集めます。
七海エリー(『貞子vs伽椰子』)
2000年の映画『貞子vs伽椰子』で貞子を演じていたのは七海エリー。
七海エリーは1986年生まれの女優です。
2005年にサントリーの『なっちゃん』CMで映像作品デビュー。
他にもドラマ『ガリレオ』や『まれ』など多くの作品への出演があります。
南彩加(『貞子』)
2000年の映画『貞子』で貞子を演じていたのはモデルの南彩加。
『貞子』の撮影現場はとてもアットホームで「現場では貞ちゃんと呼ばれていた」とのことです。
あのテーマソングは実は明るい曲
『リング』のテーマソングはHIIHの『リング』「feels like`HEAVEN’」という曲です。
これ実はかなり明るい曲。当時流行していた打ち込み主体のTKサウンドみたいな楽曲です。
竹内結子のデビュー作
1998年の『リング』は竹内結子の映画デビュー作。女優としてのデビュー作は1996年のドラマ 『新・木曜の怪談 Cyborg』ですが、映画に関しては『リング』になります。
『リング』では主人公の姪である大石 智子を演じ、映画における貞子の最初の犠牲者となっています。