今回は言わずと知れた名作スパイアクション映画『007』シリーズのトリビア・裏話をご紹介します!
ジェームズ・ボンドという名前
ジェームス・ボンドという名前の由来は、原作者のイアン・フレミングが、あまり突飛な名前ではなく、どちらかというと凡庸な名前がいいという希望があり、知り合いの鳥類学者の名前から名付けたといういきさつがあります。
幻の実写『007』作品
1962年に『007 ドクター・ノオ』で実写映画化される007ですが、その前にドラマ版が製作されていることはあまり知られていません。
その作品は1954年に生放送の単発テレビドラマとして放送された『カジノ・ロワイアル』。『ドクター・ノオ』ではショーンコネリーがジェームズボンドを演じていますが、ドラマ版ではバリー・ネルソンが演じています。
大カルト作『カジノ・ロワイアル』
別の会社が権利取得した『007 ドクター・ノオ』が先に映画化され、それに続くシリーズがヒットしたことから、『カジノ・ロワイヤル』も正規シリーズとしての映画かを模索するも、別会社との交渉が決裂。そのために007含む当時のスパイ作品をパロディにするようなコメディ調の作品として映画化することに。
原型をほとんど留めないその仕上がりは今日においてもカルト映画として高い評価を得ています。
ちなみに今作でジェームズ・ボンドを演じたのはデヴィッド・ニーヴンでした。
映画を超えたカクテル
ジェームズ・ボンドの愛飲するカクテルはマティーニ。「カクテルの王様」とも呼ばれるお酒です。
あらゆる歴史上の人物に愛され、またその作品にも登場し、例えば、イギリスの元首相のチャーチルやアメリカの作家ヘミングウェイなどがこよなく愛したと言われています。
「マティーニを。ステアせずシェイクして」
は『アメリカ映画の名セリフベスト100』で90位にランクインしている名セリフです。
正確にはウォッカ・マティーニで「舌がしびれるほど冷やして」飲むのが好きとのこと。
ウォッカ・マティーニをシャンパン・グラスに注ぎ、レモンの皮を入れたカクテルはヴェスパーと呼ばれ、現実にも存在しています。
ヴェスパー の名前の由来は『007 カジノ・ロワイヤル』でジェームズ・ボンドの恋人(ボンドガール)として登場するヴェスパー・リンドの名前から付けられました。
考案者は『007』シリーズの原作者、イアン・フレミング。
ボンド「これをヴェスパーと呼ぶことにしよう」
ヴェスパー「後味が苦いから?」
ボンド「 いいや。一度味を知ると、これしか飲みたくない。いいセリフだと思ったんだが」
カッコいいですよね。2006年の作品『カジノ・ロワイアル』でボンドはこのように述べます。
ヴェスパーは今や映画を超え、カクテルのスタンダードの一つとして愛されています。
『ネバーセイ・ネバーアゲイン』の由来
幻のジェームズ・ボンド
これまでに正式にジェームズ・ボンドを演じたのは
ショーン・コネリー
ジョージ・レーゼンビー
ロジャー・ムーア
ティモシー・ダルトン
ピアース・ブロスナン
ダニエル・クレイグ
の6名。代が変わるたびに次のボンドは誰か話題になりますが、ピアース・ブロスナンが『007』シリーズを降板したとき、新ジェームズ・ボンド役としてヒュー・ジャックマンにもオファーがあったそう。
しかし、ヒュー・ジャックマンは当時の『007』シリーズが荒唐無稽なものになっているという理由からオファーを断ったことを明かしています。
ジャックマンはバラエティ誌とのインタビューで、「『X-MEN 2』の仕事に取りかかろうとしていたときに、私のエージェントが電話してきて、『ジェームズ・ボンド役に興味があるか』と尋ねてきたんだ。当時の私は、『007』シリーズの話があまりに信じがたくクレイジーなものになってしまっていると感じ、もっと手応えのあるリアルなものにする必要があると感じていたんだ…」と、その真相を明かしていました。
また、ボンド役を引き受けることで俳優としての可能性が限られてしまうこともオファーを断った理由だと言います。
紅茶嫌い
ジェームズ・ボンドは「あんな泥水を飲んでいるから大英帝国が衰退した」と言い切るほど紅茶を嫌っています。
よく観てみると、映画においても原作においてもボンドが紅茶を飲んでいる描写はありません。