【レビュー】「シャイニング」キューブリック監督の名作ホラー映画

シャイニング [Blu-ray]

「シャイニング」はスタンリー・キューブリック監督、ジャック・ニコルソン主演のホラー映画です。
原作はスティーブン・キング。
スタンリー・キューブリックらしい徹底的にこだわりぬいた映像の狂気が観客を恐怖に引きずり込みます。

「シャイニング」製作裏話はこちら

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「シャイニング」のスタッフ・キャスト

監督
スタンリー・キューブリック

脚本
スタンリー・キューブリック
ダイアン・ジョンソン

製作
スタンリー・キューブリック

出演者
ジャック・ニコルソン
シェリー・デュヴァル
ダニー・ロイド
スキャットマン・クローザース
バリー・ネルソン
フィリップ・ストーン



「シャイニング」のあらすじ

小説家志望のジャック・トランスは職を求めて冬の間、ホテルの管理人の面接を受けます。

面接官からはホテルで起きた殺人事件のこと、そして今も怪奇現象が起きていることを打ち明けられますが、ジャックは意に介しません。

しかし、特殊な能力を持つジャックの息子のダニーには不思議な光景が見えていました。

冬の誰もいないホテルでの生活を始めたトランス一家でしたが、主人公のジャック・トランスは徐々に精神に変調をきたしていきます。

感想・レビュー

ホラー映画でもあり、芸術映画

ホラー映画ですが、キューブリックらしくワンシーン・ワンシーンが徹底したこだわりのもとに撮影されていますので、芸術映画としても素晴らしい作品です。

(エンディングのボールが転がるシーンは最終的にカットされたシーンではあるものの132テイクを費やしています。)

悪魔のいけにえがどちらかというとラフで、偶然の要素も強く、様々な不確定の要素が絡まりあった結果の芸術性を獲得したのに対して、シャイニングは細かく計算し尽くしての芸術作品といった感じです。

人間の狂気

のちの「13日の金曜日」に代表されるようないわゆる「スプラッター」的な残酷描写ではなく、「人間の狂気」に執拗なまでにフォーカスを当てている点も特徴だと言えます。

その意味ではジャック・トランスを演じたジャック・ニコルソンとともに、ジャックの妻役を演じたシェリー・デュヴァルのヒステリックな演技も全体の雰囲気、恐怖を高めるのに大いに貢献をしています。

彼女の恐怖におびえる演技はとても演技と思えないリアリティで、一説にはジャック・ニコルソンのジャック・トランスの演技より恐ろしいと言わしめるほど。



この作品でスタンリー・キューブリックはシェリー・デュヴァルの恐怖に怯える様をリアルに描き出すため、彼女にわざと何回ものNGを出しました。

その数なんと127回

映画の中に夫のジャック・トランスに追い詰められて「頭が混乱して…」と言うシーンがありますが、それはもともと台本にはないセリフでした。

それは撮影中、本当にパニックになっていたシェリー・デュヴァルが思わず口に出してしまった本音だったのです。

結果的にそのテイクが採用されることになりました。

このようにシェリー・デュヴァルのヒステリックな演技はスタンリー・キューブリックが意図的にデュヴァルにつらく当たることで彼女を精神的に追い詰めたことで引き出したと言われており、論議を生んでいるエピソードともなっています。

他の「シャイニング」撮影裏話はこちら

科学的に一番怖い映画

ちなみにロンドンの研究結果によると本作が『科学的に一番怖い映画』なのだそうです。

【BBC】この度英ロンドン王立大学の研究チームが行った研究によると、世界最高のホラー映画は「シャイニング」(スタンリー・キューブリック監督、ジャック・ニコルソン主演)であることが明らかになったとのこと。今回の研究で、研究者らは一体何故、人は「サイコ」や「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」といった映画に対して恐怖を抱くのかを研究し、ホラー映画の恐怖度を決定づける数学的公式を開発したという。研究者らが開発した公式には、それぞれホラー映画の重要な要素である緊張感、リアリズム、血、そして衝撃度などが計算され、いかなるホラー映画が最も恐ろしいかを導きだしたとしている。

また研究者らは今回の研究に当たって、凡そ2週間をかけて「エクソシスト」、「テキサス・チェーンソー」、「羊達の沈黙」といったホラー映画を鑑賞し、公式を開発したという。そして結果、ホラー映画の重要要素は緊張感、リアリズム、血であるという結論に達したとしている。

出典:http://x51.org/x/04/08/0627.php
X51.ORG : 数学的計算による世界最高のホラー映画は「シャイニング」

ジャック・ニコルソンの演技

シェリー・デュヴァルの演技も確かにすごく素晴らしいのですが、僕の思うこの映画の恐怖はやはりジャック・ニコルソンの演技でしょうか。

斧で扉を壊し、顔をのぞかせるシーン。

ポスターにもなっている有名なシーンですが、キューブリックはこのショットのために数十ものテイクを重ねたそうです。

どこか家族に疎んじられている雰囲気をかんじさせるジャックですが、後半ではその寂しさや鬱憤は狂気を生み出し、殺意となって家族に向けられています。

この映画で初めて本格的に導入されたステディハンディカムを利用してダニーを追うシーンは劇中最も緊迫感のあるシーン。

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