【キャプラスク】フランク・キャプラのおすすめ監督作品

今回は映画界の巨匠フランク・キャプラのおすすめ監督作品を紹介していきます!

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フランク・キャプラとは

フランク・キャプラとは 1897年生まれイタリア・シチリア島出身の映画監督です。

出生時の名前はフランシスコ・ロサリオ・キャプラ。

イタリアのシチリア島で生まれるも、キャプラ家は生活が苦しく、6人兄弟の末っ子だったキャプラが5歳の時、一家はアメリカにわたります。

アメリカに渡っても一家の生活は苦しく、キャプラは新聞の売り子などをして幼いころから家計を助けます。

カレッジを卒業して21歳の時に陸軍へ入隊するも、インフルエンザによって除隊。従軍中に父親を亡くしています。除隊後はアメリカに帰化し、フランク・キャプラを名乗るように。

本のセールスなど職を転々とした後に撮影所に入社。1922年の短編『Fultah Fisher’s Boarding House』が実質的な映画監督デビュー作となります。

1928年には当時はまだ弱小スタジオだったコロムビア映画に招かれ、専属契約を締結。

1933年には監督作品の『一日だけの淑女』がアカデミー作品賞と監督賞にノミネートされ、キャプラにとってブレイクの契機となりました。

翌年には『或る夜の出来事』が当時史上初となるアカデミー賞主要5部門を完全制覇。この記録は『カッコーの巣の上で』までの約40年間、本作が唯一の作品として記録されていました。

また、『オペラハット』『我が家の楽園』でもキャプラはアカデミー賞監督賞を受賞するなど、アメリカを代表する名監督の一人としての地位を確立。

フランク・キャプラの映画は1930年代の大恐慌期にあってなおアメリカンドリームやヒューマニズムをたたえた作品が多く、それらは「キャプラスク(Capraesque)」とも呼ばれています。

『スミス都へ行く』や『素晴らしき哉、人生!』などの作品でその傾向は顕著に表れています。

アメリカが戦争に参戦すると、キャプラも積極的に軍部にかかわり、国威発揚のための映画を多く手掛けることになります。

そして戦後すぐの1946年にはキャプラ自身がそれまでの集大成として『素晴らしき哉、人生!』を発表します。いまでこそ多くの映画ランキングに登場する名作として評価の高い作品ですが、当時は興行的に惨敗。キャプラはこれ以降寡作な作家となってしまいます。

1991年9月3日に94歳で老衰のため死去しています。

フランク・キャプラのおすすめ監督作品

或る夜の出来事

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ハピネット ピーエム

『或る夜の出来事』は1934年に公開された映画です。主演はクラーク・ゲーブル、クローデット・コルベール。

アカデミー史上はじめて主要5部門を全制覇した作品です。
同様の快挙を成し遂げた作品は本作に続いて『カッコーの巣の上で』、『羊たちの沈黙』と現在に至るまで合わせて3作品のみとなります。

本作は当時のアメリカ映画界で生まれた自主規制(ヘイズ・コード)の影響下にある作品ではあるのですが、それが逆に効果的で独創的な演出の数々を生むことになりました。

今作を見るとかの名作『ローマの休日』も本作に大きな影響を受けていることがわかります。

『或る夜の出来事』の感想・レビューはこちら



スミス都へ行く

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ソニーピクチャーズエンタテインメント

『スミス都へ行く』は1939年に公開された映画です。主演は「アメリカの良心」と呼ばれたジェームズ・スチュアート。第12回アカデミー賞で、作品賞を含む合計11部門にノミネートされています。

民主主義の教科書とも形容される今作。この映画ではキャプラの愛国心が強く打ち出されています。

キャプラの息子はキャプラは『スミス都へ行く』で当時の不安定な国際情勢の中で自由や民主主義が脅かされる危険性があること、そして自由や民主主義は当たり前には存在し得ないことを訴えたかったのだろうとコメントしています。

『スミス都へ行く』の感想・レビューはこちら

群衆

『群衆』は1941年に公開された映画です。主演はゲイリー・クーパー。

今作では『スミス都へ行く』で無邪気に称賛されていたポヒュリズムの危険性を描いています。扇動されやすく、容易く周囲の流れに同調してしまう大衆大衆の恐ろしさ、その恐怖を見せつけた本作ですが、それは同時代にドイツでナチスの台頭をもたらしました。
チャップリンが『独裁者』でナチス・ドイツとファシズムを批判したように、同じ事をキャプラは今作で行いたかったのではないでしょうか。

『群衆』の感想・レビューはこちら

素晴らしき哉、人生!

『素晴らしき哉、人生!』は1946年に公開された映画です。主演は『スミス都へ行く』に引き続きジェームズ・スチュアートが務めています。



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