『クリード 炎の宿敵』は2019年に公開されたアメリカのドラマ・ボクシング映画です。
2015年に公開された『クリード チャンプを継ぐ男』の続編にあたります。
主演は前作に引き続きマイケル・B・ジョーダンとシルヴェスター・スタローン。
今回は『クリード 炎の宿敵』のトリビア・裏話を紹介します。
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「クリード 炎の宿敵」のあらすじ
ウクライナのキエフでのボクシングの試合。相手を早々にKOする男。彼こそかつてアドニスの父、アポロ・クリードを死に至らしめた、イワン・ドラゴの息子、ヴィクター・ドラゴだった。
そのころ、アドニスは世界タイトル戦に勝利し、恋人のビアンカとも結婚するなど、幸せの絶頂にあった。
数日後、ロッキーのもとにイワン・ドラゴが訪ねて来る。イワンはアドニスと息子のヴィクターとのタイトルマッチを切望していた。
30年前、アポロを倒したイワンはしかしその後ロッキーに敗れた。祖国では手のひらを返したように一転して蔑まれ、妻とも離婚、貧困のなかで野良犬のようにその日その日を戦って生きていくしかなかった。アドニスとの対決で家族の雪辱を晴らそうとするイワンだが、ロッキーはその申し出を冷たく断るのだった。
また、アドニスもプロモーターからヴィクターとの対決を打診されていた。
父を殺された想いと、そのトラウマをヴィクターに勝つことで乗り越えたい。
そうロッキーに意思を伝えるも、ロッキーはアドニスに猛反対する。
「(俺は負けないというアドニスの言葉に対して)そう言ったお前の親父は俺の腕の中で死んだ」「あまりに危険すぎる」と。
ドラゴとの初戦、アドニスの頭の中には父の敵討ち、そして父を越えたい、歴史を塗り替えたいという野心もあったでしょう。ロッキーの反対を押しきり、袂を分かつことになりながらも、アドニスはリングへ向かう。
迎えた試合の日。しかし、貧しい生活のなかでロッキーへの憎悪を燃やし続けていたドラゴ親子の執念、想いの深さにアドニスは敗退。失意の中、アドニスは子供が生まれたことで自分自身を見つめ直す。
また、母の計らいでロッキーとも和解したアドニスは、自身の戦う理由を取り戻し、ロッキーとともに野獣となるための地獄のトレーニングを開始する。
トリビア・裏話01 当初は別の結末だった
今作ではロッキーを演じると共に脚本にも参加したシルヴェスター・スタローン。スタローンが書いた当初の結末では、アドニスがドラゴの息子のヴィクターをKOして試合に勝つ予定でした。
しかし、そんな結末に納得がいかなかったのがスティーブン・ケイプル・Jr.監督。
「クリードが彼と2度戦うことは分かっているし、となるとノックアウトが期待される。よく覚えていますよ、あれは車の中でのこと。妻が運転していて、僕は助手席にいて、なぜだかその時熟考していたんです。脚本家に電話をして、”ねぇ、タオルを投げるべきじゃない?”って。年月を経て、まさか彼(イワン・ドラゴ)がそんなことをするなんて誰も思わないでしょう。彼はすごく意地悪で、見栄っ張りな父親ですし。」
出典:https://theriver.jp/creed2-last/
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スティーブン・ケイプル・Jr.監督のアイデアにより、イワン・ドラゴに初めて父親としての優しさが感じられる、印象的なシーンになりました。
トリビア・裏話02 ドラゴ親子と仲良しだったマイケル・B・ジョーダン
今作でイワン・ドラゴの息子、ヴィクター・ドラゴを演じたのはルーマニアのボクサーでもあるフロリアン・ムンテアヌ。今作が初めての本格的な映画の仕事でもあったフロリアン・ムンテアヌに、アドニス・クリード役のマイケル・B・ジョーダンは可能な限りアドバイスしていたそう。
「これはフロリアン(・ムンテアヌ)にとって初めての映画出演で、彼はものすごく熱心で、献身的だった。たくさんの質問をしてくるので、可能な限り助言をしたよ。ジムでもたくさんの時間を過ごした。一緒にワークアウトで汗を流し、立ち回りの練習もした。そのうちに信頼関係が生まれて、撮影中もいったん『カット!』となれば、励まし合っていた」と裏側を明かす。
出典:https://eiga.com/news/20181203/5/
「クリード」続編マイケル・B・ジョーダンが明かす、ボクサー役の過酷な真実 : 映画ニュース – 映画.com
トリビア・裏話03 ドラゴの元妻を演じたブリジット・ニールセンはスタローンの元妻
今作でドラゴの元妻を演じたブリジット・ニールセンは実生活ではシルヴェスター・スタローンと結婚していました。
二人は『ロッキー4/炎の友情』の共演などで親交を深め、1986年に結婚するものの、1987年には離婚しています。