ドクロの蛾の名前は・・・『羊たちの沈黙』撮影秘話・裏話・トリビアまとめ

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『羊たちの沈黙』はアカデミー賞主要5部門(作品賞、監督賞、主演男優、主演女優、脚本賞)をすべて制覇した数少ない作品の一つ。サイコスリラーの名作です!

今までにアカデミー賞主要5部門をすべて制覇した作品は『或る夜の出来事』『カッコーの巣の上で』『羊たちの沈黙』の3作品しかなく、とりわけサイコ・サスペンス/ホラー系の作品が作品賞を獲ったのは異例ともいえます。

今回はそんな『羊たちの沈黙』から撮影秘話・裏話・トリビアをご紹介します。

レクター博士を演じたアンソニー・ホプキンスはベジタリアン

この映画によってアカデミー賞主演男優賞を獲得したアンソニー・ホプキンスですが、演じたレクター博士とは反対に素顔はベジタリアン。

続編の『ハンニバル』、『レッド・ドラゴン』でもレクター博士を演じていますが、アンソニー・ホプキンスによると、「レクター博士はもうこりごり」だそうです。

ドクロ模様の蛾の名前はメンガタスズメ

ドクロ模様の蛾の名前はメンガタスズメという蛾です。アジアのほぼ全域に分布する虫ですが、『羊たちの沈黙』の劇中やポスターでは酷似した種類のヨーロッパメンガタスズメが使用されています。

ちなみにメンガタスズメには劇中で述べられているように、「死の頭」という別名があり、それに関連するように不幸や死の象徴として数々の迷信もあるようです。

原作ではレクターは多指症である

映画では描写されませんが、トマス・ハリスの原作ではレクター博士は生まれつき指が6本ある多指症の人物として描かれています。

原作では、『羊たちの沈黙』と『ハンニバル』の間の潜伏生活中に手術によって六本目の指を除去。目立たないようにしたそうです。

死体のオブジェはフランシス・ベーコンの絵画をモチーフにしている

レクター博士が脱獄の途中で不遜な態度の看守を殺害、その死体を切り裂き、シーツで磔にするシーンがあります。
おそらくは映画の中でも最も美しく、かつショッキングなシーンだと思います。
磔に飾られた死体はあたかも荘厳な芸術的なオブジェのようでもあります。
そのモチーフはフランシス・ベーコンの絵画。

バッファロー・ビルは実際の複数の殺人犯をモデルにしている

劇中でレクターとクラリスが追う猟奇殺人犯がテッド・レヴィン演じるバッファロー・ビル。その犯行の流れには実際の複数の殺人犯の特徴からとられています。
まず怪我をしている風を装って、助けようと近づいてきた女性を殴り、連れ去る行為はテッド・バンディから。そして、拉致した女性を閉じ込める行為はゲイリー・ハイドニックの手口でした。そして女性の皮をはぎ、それから服や日用品を作る行為はエド・ゲインからそれぞれ着想を得ています。

当初、監督はジョディ・フォスターではなく、ミシェル・ファイファーを希望していた。

ジョディ・フォスターは『告発の行方』でオスカーをとった頃、この映画の脚本に巡りあったそう。

内容を気に入り、出演を熱望していましたが、監督のジョナサン・デミが当初クラリス役に考えていたのはミシェル・ファイファーでした。
しかし、ミシェル・ファイファーは見せられた脚本に対して「残虐すぎる」とのことでオファーを断っています。他にも候補としてはメグ・ライアンも考えられていました。

結果、クラリス役を演じたジョディ・フォスターは『羊たちの沈黙』で二度目のオスカーを獲得しています。

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