「マニック・ピクシー・ドリームガール(MPDG)」という映画用語を知っているでしょうか?
「マニック・ピクシー・ドリームガール(MPDG)」の概要
クーリエ・ジャポンによると、「マニック・ピクシー・ドリームガール(MPDG)」とは「悩める男性の前に現れ、そのエキセントリックさで彼を翻弄しながらも、人生を楽しむことを教える“夢の女の子”」のこと。
「マニック・ピクシー・ドリームガール」の誕生
元々は映画評論家のネイサン・ラビンが映画『エリザベスタウン』を観た時に思いついた言葉で、「繊細な脚本家兼監督の熱に浮かされた想像力の中にのみ、陰鬱で感情的な若い男に、人生とその無限の謎や冒険を愛しむことを教えるために存在する」というのがもともとの定義でもありました。
しかしネイサン・ラビンは後に「マニック・ピクシー・ドリームガール(MPDG)」について曖昧な定義をしてしまったために、言葉が独り歩きしだし、「言葉自体がだんだん性差別的だと批判されるようになった」と撤回したいとの意向を示しています。
「マニック・ピクシー・ドリームガール」の意味
英語でマニックは「躁病的な」、ピクシーは「小妖精」、ドリームは「夢」、ガールは「若い女性」を意味します。
『エリザベスタウン』のクレア
シューズデザイナーのドリュー(オーランド・ブルーム)は新商品が世界的に大コケしてしまい会社を破産させてしまいます。自殺を試みるほど落胆したドリューの前に現れた女性がクレア(キルスティン・ダンスト)でした。
クレアはドリューをドライブに連れ出したり、帰路の地図と車内でかける音楽をプレゼントしドリューに生きる力を取り戻せさせます。
マニック・ピクシー・ドリーム・ガールの例とされる映画
アン王女(『ローマの休日』)
『ローマの休日』は1953年公開のウィリアム・ワイラー監督、オードリー・ヘップバーン、グレゴリー・ぺック主演の恋愛映画。
恋愛映画を超えて、映画史に燦然と輝く名作であることは言うまでもありません。公開から60年以上がたった今も不朽の名作として語り継がれている作品です。
パトリシア・フランキーニ(『勝手にしやがれ』)
『勝手にしやがれ』は1959年に公開されたジャン=リュック・ゴダール監督の映画。
主演は当時新人だったジャン=ポール・ベルモンドとジーン・セバーグ。
ヌーヴェル・ヴァーグの代表的な作品として知られています。
アニー・ホール(『アニー・ホール』)
『アニー・ホール』は1977年の恋愛映画。監督・脚本・主演はウディ・アレンが努めています。プライベートでもパートナーだったダイアン・キートンがヒロインを務めています。
アカデミー作品賞をはじめとして多くの賞を獲得した、ウディ・アレンの代表作でもあります。