「ロッキー4/炎の友情」は1987年に公開された「ロッキー」シリーズの第4作目の作品です。
監督はシルヴェスター・スタローン、主演はスタローンに加え、ドルフ・ラングレンが務めています。
東西冷戦の雪解けムードを反映した作品で、当時の興行収入は良かったものの、映画そのものとしては決して芳しい評価を受けた作品ではありません。
しかしながら、2019年に公開された「クリード 炎の宿敵」と大きく関連する作品になったことで、再評価されている面もあるかと思います。
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「ロッキー4」のスタッフ・キャスト
監督
シルヴェスター・スタローン
脚本
シルヴェスター・スタローン
製作
アーウィン・ウィンクラー
ロバート・チャートフ
出演者
シルヴェスター・スタローン
タリア・シャイア
バート・ヤング
カール・ウェザース
ドルフ・ラングレン
ブリジット・ニールセン
ジェームス・ブラウン
「ロッキー4」のあらすじ
クラバー・ラングを倒し再びチャンピオンへと返り咲いたロッキーは、国民的ヒーローとして、家族や友人に囲まれながら幸せな生活を送っていた。そんなある日、ソビエト連邦のアマチュアボクシングヘビー級王者イワン・ドラゴが訪米。ソ連のプロボクシング協会加入を発表し、世界ヘビー級王者であるロッキーとの対戦希望を表明した。それを聞いたアポロはロッキーに「引退して時間が経っても、戦士としての自分は変えられない」と語り、ロッキーに代わってドラゴとの対戦を受けると申し出た。
アポロ対ドラゴのエキシビションマッチはラスベガスで開催された。ロッキーをセコンドにつけ、スーパースターのジェームス・ブラウンが歌う華やかな演出の中、陽気にリングに上がるアポロ。それに対し、会場のブーイングにも臆することなく無表情で傲然と佇むドラゴの姿に、ロッキーは一抹の不安を覚える。試合が始まると、最初はアポロが往年のテクニックでドラゴを翻弄し余裕を見せつけていたが、ドラゴが反撃に転じると、アポロはその強烈なパンチになす術もなく打ちのめされてゆく。もはやエキシビションなどではなく、ドラゴが本気でアポロを叩き潰そうとしている事に気付いたロッキーは試合を止めさせようとするが、ボクサーとしての闘志に火が付いたアポロはそれを拒否し、諦めずに立ち向かっていく。だがそれも空しく、ドラゴの強打を浴び続けた末にアポロはリングに倒れ、そのまま帰らぬ人となってしまった。
悲しみに暮れながらも「ファイターとして生まれた自分は変えられない」と、ロッキーはドラゴとの対戦を了承する。ファイトマネーはゼロ、未認可の非公式戦、敵地・ソ連での開催という悪条件をすべて飲み、ロッキーはアポロのトレーナーだったデューク、義理の兄ポーリーらとソ連へ渡る。
出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%83%E3%82%AD%E3%83%BC4/%E7%82%8E%E3%81%AE%E5%8F%8B%E6%83%85
ロッキー4/炎の友情 – Wikipedia
感想・レビュー
よくも悪くも80年代映画かなと。
シンセサイザー鳴り響く、そして鳴り止まない音楽!
サバイバーの『アイ・オブ・ザ・タイガー』を筆頭に、この映画のために作られたとしか考えられない、陳腐な歌詞の音楽が続々登場。
言われてるほどストーリーは悪くないと思いますが、演出と演技がダメ。
ドルフ・ラングレンはいつも顔が油塗りたくったようにテカテカ光ってますが、あれは何を意図してるのかな?
緊張しいなのか、いやそれにしてもソ連の冷静かつ冷徹なファイターという設定からブレるんだけど!
あと、字幕がことごとくロシアになってるんですよね。公開当時はソ連なのだから、そこはソ連にしないと!ゴルバチョフのそっくりさんも出演していることだし。
脚本の大きなテーマは『人は変われるのか?』
東西冷戦の雪解けムードを反映した作品ですね。ドルフ・ラングレン演じるドラゴと、ロッキー。両者の対立はロッキーの親友であるアポロ・クリードがリングでドラゴに殺されたことで決定的に。
アポロの敵とはいえ、ドラゴに試合を挑むなんて自殺行為と一緒。
そう言うエイドリアンに、『今さら自分は変えられない』と、妻子を置いてソ連へ向かうロッキー(なぜポーリーはロッキーについてくるんだろう?)。
極寒の地で最新式のトレーニングを積むドラゴとは対照的に、原始的なトレーニングを行うロッキー。
そんなロッキーの元にエイドリアンもやって来る。雪原でキスをする二人・・・というか息子は!?
常に新鮮どこでも恋人同士に戻ってしまうロッキーとエイドリアン。。正直見飽きますね。。
さて、肝心の試合ですが、序盤こそドラゴが優勢ですが、打たれても打たれてもなお立ち向かい続けるロッキーの姿に、観客からもロッキーコールが起こります。
ここが肝心の『人は変われる』ことを証明するシーンなのですが、ロッキーコールの始まりの場面は描かれないんです。
気づいたら会場中がロッキーコール。
いかにロッキーが共感を得ようと、会場中のロッキーコールは無理がありますし、それなら例えば何人かの応援の声がロッキーの耳に届く・・とかの方がもっとリアルなのかなと思います。
またせっかく人は変われることをテーマにした本作も、『クリード 炎の宿敵』で相変わらずドラゴはロッキーに憎しみを抱き続けていて、かつロッキーとの敗戦によって政府からも見捨てられていたことが明らかになります。
ドラゴは変われてないじゃん!!