「ネバーランド」は2005年公開のマーク・フォスター監督、ジョニー・デップ、ケイト・ウィンスレット主演のヒューマン・ドラマ映画。
涙なしでは見れない!最高に泣ける一本です。
奇抜な役の多いジョニー・デップが、一転して実在の人物であるジェームス・バリを演じています。
ジェームス・バリは19世紀の劇作家。ピーター・パンの生みの親として有名です。
今作はそんなピーター・パンができるまでの心温まるお話。
この記事のコンテンツの目次を見る
「ネバーランド」のスタッフ・キャスト
監督
マーク・フォースター
脚本
デヴィッド・マギー
出演者
ジョニー・デップ
フレディ・ハイモア
ケイト・ウィンスレット
ジュリー・クリスティ
ラダ・ミッチェル
ダスティン・ホフマン
「ネバーランド」のあらすじ
発表する劇の評価はイマイチでも、いつまでも少年のような心を持つ、ジェームス・バリ。
しかし、それゆえに引き起こされる家庭の不和。
そんな中出会ったディヴィス夫人とピーターを始めとする子供たち。
ピーターは父の死で心を閉ざしがちな子供になっていました。
彼らとの交流を通して、ジェームスは癒され、また彼らに感化されてもいきます。
そして、それらをピーター・パンという作品に昇華させていきます。
感想・レビュー
決して派手ではないですが、深く感動する映画
実在の人物、ジェームス・バリの史実を交えながら、ピーター・パンという作品ができるまでを丁寧に描いた作品です。
ジョニー・デップが主人公のジェームス・バリを、今作ではヒロイン役として、『タイタニック』のケイト・ウィンスレットが、ジョニーの心を癒す存在としてシルヴィア・ディヴィスを好演してます。
決して派手ではないですが、その分、良い意味で深く感動する映画です。
僕の嫌いな映画の傾向として
『誰かが死ぬ=感動』みたいなものがあります。
例えば『私の中のあなた』とか。
人が死ぬことについて、『感動』したから泣いているのか?それとも実は『かわいそう』だから泣いているのか?
それら2つが混同されてはいないか?と思うんですよね。
※詳しくは下記で書いているのでみてみてください。
映画全体を包み込む優しさと誠実さ
ネタバレですが「ネバーランド」でも、ケイト・ウィンスレット演じるシルビアは終盤で亡くなります。
けれども死そのものはほとんど描写されずに、映画全体を優しさと誠実さが一貫して包み込んでいます。
ファンタジー的な演出はあるものの、クライマックスを除いてほぼスパイス的に、劇中劇を分かりやすく観客に伝えるために使われているので、大人の鑑賞にも充分耐えうる、落ち着いた映画になっています。
子役の演技の必見!
その一端はキャストの演技力の高さにもあります。
例えばケイト・ウィンスレットは『いつか晴れた日に』でアカデミー助演女優賞にノミネートされたのを皮切りに2014年には、33歳で6回のアカデミー賞ノミネートという最年少記録も打ち立てる偉業を達成しています。
ジョニー・デップも『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』でアカデミー賞主演男優賞を受賞。また、今作でもアカデミー賞主演男優賞にノミネートされています。
特筆すべきはピーターを演じたフレディ・ハイモアでしょう。
今作『ネバーランド』では心に傷を負った少年ピーターを繊細に演じて見せています。その演技力に感嘆したジョニー・デップは、フレディ・ハイモアを自身の主演作でティム・バートン監督の『チャーリーとチョコレート工場』の主人公の少年(チャーリー役)に推薦しています。
心があったかくなる感動作。オススメです。
この記事を見た人におすすめ