【ネタバレレビュー】「ボヘミアン・ラプソディ」伝説のバンドQUEENの伝記映画

『ボヘミアン・ラプソディ』は2018年の伝記映画。伝説のバンド、クイーンの成功と不和、復活までのストーリーを、フロントマンのフレディ・マーキュリーを中心にドラマティックに描いています。

映画『ボヘミアン・ラプソディ』の裏話・トリビアはこちら

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「ボヘミアン・ラプソディ」の予告編

「ボヘミアン・ラプソディ」のスタッフ・キャスト

監督
ブライアン・シンガー

脚本
アンソニー・マクカーテン

原案
アンソニー・マクカーテン
ピーター・モーガン

製作
グレアム・キング
ジム・ビーチ
ロバート・デ・ニーロ
ピーター・オーベルト
ブライアン・メイ
ロジャー・テイラー

出演者
ラミ・マレック
ルーシー・ボイントン
グウィリム・リー
ベン・ハーディ
ジョゼフ・マゼロ
エイダン・ギレン
トム・ホランダー
アレン・リーチ
マイク・マイヤーズ




「ボヘミアン・ラプソディ」のあらすじ

1970年のロンドン。ルックスや複雑な出自に劣等感を抱くフレディ・マーキュリー(ラミ・マレック)は、ボーカルが脱退したというブライアン・メイ(グウィリム・リー)とロジャー・テイラー(ベン・ハーディ)のバンドに自分を売り込む。類いまれな歌声に心を奪われた二人は彼をバンドに迎え、さらにジョン・ディーコン(ジョー・マッゼロ)も加わってクイーンとして活動する。やがて「キラー・クイーン」のヒットによってスターダムにのし上がるが、フレディはスキャンダル報道やメンバーとの衝突に苦しむ。

出典:https://www.cinematoday.jp/movie/T0023119
ボヘミアン・ラプソディ (2018) – シネマトゥデイ

感想・レビュー

三大ロックバンド

日本で70年代、三大ロックバンドと呼ばれたバンドがいました。

それが

・エアロスミス
・キッス
・クイーン

の3組。

エアロスミスは小学生、キッスは中学生の頃から聞きはじめましたが、クイーンは中々この年までマトモには聞いてないんですよね。もちろん、バンドの歴史やフレディ・マーキュリーのことも知らないではないのですが。

エアロスミスは骨太でゴージャスなロックンロールバンドだし、キッスはポップなロックンロールと、あのメイクでどこかホラーの要素もありますし、ポップなエンターテインメントバンドですよね。

どちらかを選ぶならやはりエアロスミスでしょうか。スティーブン・タイラーのジャラジャラした正にロックスターの佇まいは今でもめちゃくちゃカッコいいです。

一方でキッスを聞き始めたのはロックのお勉強な意味合いも強かったので。。

さて、クイーンはフレディのルックスが苦手だったのと、オペラのようなロックが肌に合わなかったんですよね。

果たして、そんな男が大人になってからマトモに初体験する『クイーン』はどうだったのでしょうか?

『ボヘミアン・ラプソディ』

映画は、のちに「ロック史上最も最高のパフォーマンス」と呼ばれることになる、ライブ・エイドのステージに向かうフレディの様子からスタート。

満員の観客の前に姿を表したその瞬間、物語はフレディがクイーンに加入する前まで一気に遡ります。

クイーンはあまり詳しくないので実際がよくわからないのですが、この映画のフレディはまさしく天才の見本のような存在。

独りよがりでわがままで、奇抜。

そして群を抜く音楽的な能力。

その才能のおかげでクイーンはレコード・デビュー。瞬く間にワールドワイドなトップバンドへと登り詰めます。

フレディの内省的で繊細な一面もまた映画では映し出されます。

若い頃からの父親との確執。成功の反面、忙しさや人間関係の変化によって起きる妻との気持ちのすれ違い。

フレディは寂しさをまぎわらすために、8000万円も浪費し派手な誕生日パーティーを開催したり、また男女を問わず、多数の愛人を作ったりといったことが映画には取り上げられます。

どんなにスターであっても、万人に崇められ、影響を与える存在となっても埋められないものがあるのかと感じました。

そして、そんな状況の中で本当のパートナーを見つける難しさ。

フレディは人生を通して自分の居場所を探し続けました。

その一つがステージ。

フレディ・マーキュリーのパフォーマンス能力の高さはデヴィット・ボウイなどあらゆるミュージシャンから称賛されています。

しかし、ステージを降りて、日常生活にフレディの居場所はありませんでした。

特に1984年はクイーンのメンバー間の仲が険悪になっていた時期でもあり、のちに『85年にライブ・エイドをやっていなければ解散していたかも』とのメンバーの発言もありました。

映画『ボヘミアン・ラプソディ』では、解散状態になっていたメンバーが不和を乗り越えて『ライブ・エイド』で奇跡の復活を果たすシーンがクライマックスになっています。

特にフレディ・マーキュリーが、リハーサル中に自身のHIV感染をメンバーに打ち明け、『ライブ・エイド』に向けて命を削っても音楽に打ち込む姿勢を映し出すことで、その感動はより強いものになっていきます。

ただひとつ残念なのはこの一連の流れがほぼ架空のものであること。

詳しくは『ボヘミアン・ラプソディ』裏話の記事を見てほしいのですが、実際にクイーンはライブ・エイド前に解散状態ではなかったし、フレディが自身のHIV感染を知ったのはライブ・エイドの後なんですね。

フレディ・マーキュリーの夭逝がバンドをいっそう伝説化させたことは間違いないでしょうが、例えば他の同年代のバンドも十分に映画化できるだけのドラマチックな真実のストーリーは持っているなと感じましたね。

例えばエアロスミス。デビュー間もなく圧倒的な成功を収めながら、ドラッグに溺れ、ギタリストが相次いで脱退、セールスが低迷するも、アルバム『ダン・ウィズ・ミラーズ』でのオリジナル・メンバーの復活。そして『パーマネント・ヴァケイション』をきっかけに第2の黄金期を迎える。

キッスなら、これまたデビュー間もなくの成功、そしてエース・フレイリー、ピーター・クリスの相次ぐ脱退、ドラマーのエリック・カーの死、96年MTVでのオリジナル・メンバーの復活、、、といった具合に。

さて、映画に話を戻しましょう。

とはいえ、『ライブ・エイド』のステージをほぼノーカットで再現したラストはまさに圧巻。

会場となったウェンブリーアリーナですが、臨場感がすごかったですね。

音もそうですし、何より、人が文字通り海のよう。ウェンブリーアリーナ、収容人数は一万人ちょいだったと思いますが、とてもそうは見えない。。

まるでライブに参加しているかのような感覚さえ覚えるこの場面、これは映画館で観た方がいいかも。

フレディのパフォーマー、ミュージシャンとしての才能を存分に堪能できます。

『ライブ・エイド 』のステージの終了とともに映画も幕を下ろします。

フレディ・マーキュリーの死を描くかどうかは製作段階で意見が割れたそうですが、クイーンのメンバーの意向もあって今の形になったそう。