これまでのターミネーターの歩み
1984年『ターミネーター』
アーノルド・シュワルツェネッガー、ジェームス・キャメロンの出世作。
未来から来た殺人ロボットと、それに狙われた女性、彼女を守るために同じく未来から来た戦士が現代で闘うというストーリー。
ラストシーンでのセリフ、『嵐が来る』と伝えられたサラの返答『わかってるわ』は、更なる波乱を予想させる、続編を意識したセリフとも言われています。
ただ、『ターミネーター』シリーズ自体はジェームズ・キャメロンがその権利を当時の妻のゲイル・アン・ハードに売ってしまったおかげで、一作ごとに製作会社が変わり、このあとの『ターミネーター2』まで7年もの月日が空くことになってしまいました。
1991年『ターミネーター2』
続編は失敗するのジンクスを打ち破る名作です。
『ターミネーター』ファンならずともチェックは必須です。
未来世界の人類の指導者であり、救世主でもあるジョン・コナー。
彼が生まれる前にその母親を殺すことでその誕生を阻止しようとしたのが一作目のターミネーターでしたが、今回は幼いジョン・コナーがターゲットです。
『ターミネーター』シリーズ史上最高の興行収入を上げた今作。
シュワルツェネッガーもシナリオを読んだときに『期待以上のものだった』と感想を漏らしています。
2003年『ターミネーター3』
ターミネーターのレガシーはどこへ?
思わずそう思ってしまうほど、シリーズへの敬意が感じられない作品。
ジョン・コナーの年齢を間違えて計算するという致命的なミスを犯しています。
単純にターネーターの表層をなぞっただけのような、そんな印象です。
まぁ今作のように審判の日の到来を描いて未来との結び付きを強めたのは良かったかなぁと。。
2009年『ターミネーター4』
シュワルツェネッガーなき『ターミネーター』ということで失敗作とみなされている「4」ですが、個人的にはそんなに悪い映画じゃないと思うんですよね。
個人的には「3」でターミネーターファンをかなり失望させてしまったこともこの評価に結びついているのでは?と思わずにはいられません。
シュワルツェネッガーのいないターミネーターということでいうと、僕は個人的にはこの部分は評価しています。そして未来世界に軸足を移した潔さ。
ターミネーター4は既知感の世界から踏み出そうとしたのです。シュワルツェネッガーなしに。そこにある『ターミネーターの本当の魅力とは設定の素晴らしさとストーリーなんだ』という制作者の信念を感じずにはいられません。
2015年『ターミネーター:新起動/ジェニシス』
これ以外の作品とは別の世界観
4作目まで同一の世界観で作られた『ターミネーター』シリーズをリブートさせた今作。
世界規模では成功と言える結果を出しましたが、アメリカでは評判が芳しくなく、結局この物語は続編は作られないようですね。
ただ見どころは多く、例えば冒頭は一作目の天文台でのシーンをカットまでほとんど完全に再現したシーン。もちろん、カット割りも一作目に忠実。
しかしリブートならではの大胆な変更もあり、今作では擬似的な親子関係をターミネーターとジョン・コナーから、ターミネーターとジョンの母親、サラ・コナーに変更しています。
そしてジョン・コナーの設定にはコアの部分に至るまで大幅な改編が加えられています。
それにより、物語の主役をカイルとサラに絞ることができ、更に今までの敵ターミネーターのマンネリからも脱却することに成功しています。
『ターミネーター:新起動/ジェニシス』の感想・レビューはこちら
2008年『サラ・コナー・クロニクルズ』
3以降とは別の世界観
『サラ・コナー・クロニクルズ』はドラマとして放映された、映画ではないターミネーターシリーズです。
憶測ですが、『ターミネーター』ファンには不評だった『3』に代わる、ファンが納得できるストーリーを!との思いが製作陣にあったのではないでしょうか。
そんなわけで『サラ・コナー・クロニクルズ』は『ターミネーター2』の続編として製作され、映画の『3』はなかったことになっています。
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