『LUPIN THE IIIRD 血煙の石川五ェ門』は年に公開された「ルパン三世」シリーズの劇場映画です。
『峰不二子という女』から続く、大人向けのルパン三世作品。
劇場版映画としては『LUPIN the Third ~次元大介の墓標~』に続いての2作目です。
これも一時間に満たない上映時間なのでサクッと観れるのがうれしい一本です。
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「LUPIN THE IIIRD 血煙の石川五ェ門」のスタッフ・キャスト
監督
小池健
脚本
高橋悠也
原作
モンキー・パンチ
製作
浄園祐
出演者
栗田貫一
小林清志
浪川大輔
沢城みゆき
山寺宏一
菅生隆之
宮内敦士
江川央生
天田益男
宮崎敦吉
中林俊史
「LUPIN THE IIIRD 血煙の石川五ェ門」のあらすじ
賭博船で起きた大爆発で、石川五ェ門が用心棒を務めていた鉄竜会の組長が命を落とす。その様子を、賭博船から金を奪い、洋上のボートにいたルパン三世と次元大介、峰不二子が目撃していた。犯人はおのを持つ大男だった。男は戦場でおよそ2,000人を葬った、ホークというコードネームを持つ元兵士。その後ホークはルパンたちを処刑すべく、祝杯を挙げる彼らの前に現れるが……。
出典:https://www.cinematoday.jp/movie/T0021406
LUPIN THE IIIRD 血煙の石川五ェ門 (2017) – シネマトゥデイ
感想・レビュー
『峰不二子という女』から続く、大人向けのルパン三世作品。
劇場版映画としては『LUPIN the Third ~次元大介の墓標~』に続いての2作目です。
『LUPIN the Third ~次元大介の墓標~』と比べるとサスペンス・ミステリー要素は減ったものの、残酷描写は過去最高になりました。
今回フィーチャーされるのは石川五ェ門。
義の男であり、どこまでもストイックな、そんな石川五ェ門のイメージを深く掘り下げるかのように厳しい修行のシーンに多くの時間が割かれています。
とはいえ、やはり思うのは石川五ェ門というキャラクターを成立させる難しさ。
まず石川五ェ門が違和感なく存在できるのは江戸時代以前の日本しかないということ。
一般的に刀よりも銃の方が武器としては優れているので、今の時代において果たして五ェ門を雇い入れる組織があるだろうか?と思います。
どうしても雇うなら次元の方が選ばれるでしょう。
加えて、五ェ門は信念や正義などを持ち合わせているにも関わらず、彼自身は非合法な組織な犯罪のなかでしか生きられないということ。
次元やルパンは信念を持ち合わせていないので、ある程度は組織にも馴染めるでしょうが、五右衛門は果たしてどうでしょうか?
道を究める求道者としての側面を強く感じさせる五ェ門。
彼がその生き方を全うするには「るろうに剣心」の緋村剣心のように、どこにも属さずに剣で己の信念を貫き通す以外に生きる道はないのではないかと感じます。
さて、今作『LUPIN THE IIIRD 血煙の石川五ェ門』は前作『LUPIN the Third ~次元大介の墓標~』と比べると多少の粗が目立ちます。
あえて次作に謎解きを持ち越す狙いなのかわからないですが、未回収の伏線が多い。。
これまでのルパン三世にはなかったレベルの残酷描写は評価するのですが、作品単体で見たときには『LUPIN the Third ~次元大介の墓標~』には及ばないかなというのが正直な感想です。