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【映画レビュー】エイリアン4


エイリアン4 [Blu-ray]

リドリー・スコット、ジェームス・キャメロン、デヴィッド・フィンチャーとハリウッドの大物監督になる人たちが監督してきたエイリアンシリーズ。

4作目となる今作はフランスからジャン・ピエール・ジュネを招聘して製作されました。

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「エイリアン4」のスタッフ・キャスト

監督
ジャン=ピエール・ジュネ

脚本
ジョス・ウィードン

出演者
シガニー・ウィーバー
ウィノナ・ライダー
ロン・パールマン
ドミニク・ピノン

「エイリアン4」のあらすじ

舞台は前作から200年後の世界。

溶鉱炉に身を沈めたリプリーでしたが、今回はクローンとして復活。

もはやウェイランド・ユタニ社は存在せず、今作では軍がエイリアンを利用しようとします。
リプリーが復活した理由も「リプリーの体内からエイリアンを取り出す」ため。

しかし、DNAレベルでエイリアンと融合してしまっていたリプリーは外見こそ変わらぬままですが、驚異的な身体能力と、エイリアンと変わらぬ強酸性の血液になってしまっていました。

そのころ、軍では宇宙貨物船ベティのクルーのリーダー、エルジンとの裏取引が行われていました。

その内容とはペティのクルーにエイリアンの宿主としての人間を調達してくるというもの。べティのクルーは拉致同然に調達した人間を軍に引き渡します。

そのころ、べティクルーと、軍の間でトラブルが発生。エイリアンは研究者の注意が自分達から逸れた隙を利用し、檻からの脱出に成功。

軍のメンバーやエルジンを殺害しながら船中に散らばっていきます。

リプリーもエイリアンの脱出を感じとり、ベティのメンバーと合流してエイリアンとの戦いに挑みます。

感想・レビュー

シリーズを通して異色作とも言える出来映えです。

エイリアンはSFホラーを確立させた映画とも言えますが、そのなかでも本作の残酷描写、人体破壊シーンは群を抜きます。

それまでのエイリアンでも殺人シーンはあったのですが、ショットを切り替えたりして、その直接的な描写は避ける傾向にありました。

エイリアン4のテーマは奥深く、人間とは何か、人間らしさとは何かという命題を私たちに問いかけます。

僕が4作目を一番評価するのはSFホラー以外に、テーマが明確だからです。

エイリアンを利用するためにこれまで8体のクローン・リプリーが作成されたこと、そして8体目のリプリー以外はすべて失敗作とされていたことが明かになります。

エイリアンに遺伝子汚染され、生命維持装置に繋がれていたクローン・リプリー。

エイリアン特有の暴力性を帯びながらも、リプリーに対しては純粋な子供のような表情を見せるニューボーン。

ロボットでありながら、誰よりも優しさを持っているコール。

一方で、エイリアンの軍事利用をもくろみ、鉱山作業船のクルーを拉致しエイリアンの宿主として利用したり、エイリアン・クイーンを手に入れるために何体ものリプリーの『失敗作』を産み出すなど、この作品で描かれる軍隊は逆に人間でありながら悪魔的な一面を持ち合わせた存在として設定されています。

シリーズを通して人命軽視の傾向がある、ウェイランド・ユタニ社や軍ですが、本作ではそれがより一層鮮明になります。

ジャン・ピエール・ジュネの作品は何とも言えないブラックコメディと、シニカルで皮肉屋など、ある意味ではとても人間らしいキャラクターが魅力でもあるのですが、今回そういう役はベティの人々になります。

特にドミニク・ピノン演じるブリースと、ロン・パールマン演じるジョナーはその傾向が強いですね。

さて、そんなとがもっとも活躍するのがプールのシーン。水没したキッチンとの設定ですが、実際はプールでの撮影だったそうです。

このシーンは映画のなかでももっとも盛り上がるシーンであり、フランス出身のジャン・ピエール・ジュネはハリウッドのアクション映画のフィルムを手に入れ、カット割りを細かく分析したそうです。

ジュネの他の作品、例えば『アメリ』や『ミックマック』の作品のテンポやリズムはいわゆるハリウッドのエンターテインメント映画のものとは外れた部分があります。

しかし、この『エイリアン4』は王道のエンターテインメント映画としてのカットであったりテンポで構成されており、ジュネが如何にハリウッド映画ということを意識して撮影していたかがわかります。

ホラーの極致としての残酷描写、そして人間の尊厳まで踏み込んだ作品。

ツッコミどころはあるんですよ?

なんで宇宙船を地球に衝突させようとするのか、強酸性の血の対策してなかったんかい!みたいな。
クリスティ死ぬ必要ないんじゃない?とか。

でも単純なSFアクションとしても楽しめます。



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