ハートマン軍曹「R・リー・アーメイ」本物だからこその狂気の演技!

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R・リー・アーメイとは

R・リー・アーメイは 1944年生まれ、カンザス州出身の俳優です。
愛称は「ガニー」。
第17海兵航空支援群の一員としてヴェトナム戦争にも従軍していた経歴のある俳優。
1961年に軍へ入隊し、ベトナム戦争中に新兵訓練係の軍曹となりました。ベトナムでは1年2か月過ごし、二等軍曹に昇格。その後1972年に軍隊を除隊しています。

R・リー・アーメイの映画に関するキャリアの最初はコンサルタントやテクニカル・アドバイザーとしてでした。
(フランシス・コッポラ監督の映画『地獄の黙示録』にはヘリコプターパイロット役として出演もしています。)
その後「フルメタル・ジャケット」で本格的に俳優の道を歩み始めます。

『ミシシッピー・バーニング』
『セブン』
『デッドマン・ウォーキング』
『トイ・ストーリー』シリーズ
『テキサス・チェーンソー』シリーズ

などが代表的な出演作。

個人的には『テキサス・チェーンソー』シリーズのホイト・ヒューイット保安官の狂気溢れる役が本当に恐ろしかったですね。今でもトラウマ。

「フルメタルジャケット」のハートマン軍曹役で有名

スタンリー・キューブリックの戦争映画「フルメタル・ジャケット」では当初アドバイザーとして参加していましたが、彼のあまりの罵詈雑言の迫力に、R・リー・アーメイに海兵隊の指導教官、ハートマン軍曹役が与えられたという逸話があります。

前述のとおり、実際にベトナム戦争中に新兵訓練係をしていたR・リー・アーメイの演技は、厳格で完璧主義、場合によっては100を超えるテイクを重ねるスタンリー・キューブリックに
「これまで仕事をしてきた中で最高の俳優の一人で、1シーン撮るのにたった2、3回のテイクで十分だった」と評されるほどで、撮影後もいい友人の一人でありました。

(スタンリー・キューブリックの死の2週間前に「『アイズ ワイド シャット』は、トム・クルーズが滅茶苦茶にした完全な失敗作だ」とR・リー・アーメイに電話で語ったとの逸話があります。)

なお、「フルメタル・ジャケット」での演技でR・リー・アーメイはゴールデングローブ賞の最優秀助演男優賞にノミネートされるなど、俳優として高い評価を得ています。

ハートマン軍曹のあまりの罵詈雑言を紹介!

※凄すぎて一部伏字!

「貴様ら雌豚どもが俺の訓練に生き残れたら――― 
各人が兵器となる。戦争に祈りを捧げる死の司祭だ 。

その日まではウジ虫だ!地球上で最下等の生命体だ。
貴様らは人間ではない。
両生動物のクソをかき集めた値打ちしかない! 

貴様らは厳しい俺を嫌う。だが憎めば、それだけ学ぶ。

俺は厳しいが公平だ、人種差別は許さん。
黒豚、ユダ豚、イタ豚を、俺は見下さん。
すべて―――平等に価値が“ない”!

「俺の使命は役立たずを刈り取ることだ。
愛する海兵隊の害虫を!分かったか、ウジ虫!」

「パパの○○がシーツのシミになり、ママの○○に残ったカスがお前だ!」

「気に入った。家に来て妹を○○していいぞ。」

「頭が死ぬほど○○するまで○○いてやる!ケツの穴でミルクを飲むようになるまで○○き倒す!」

「ケツの穴をひきしめろ!ダイヤのクソをひねり出せ!さもないとクソ地獄だ!」

R・リー・アーメイは「フルメタルジャケット」での演技に関して「1965〜66年にベトナムにいた教官に確認しても構わない。あれが本当の教官の態度だった。嘘偽りない姿だから」と語っています。
余談ですが、現在ではこのハートマン軍曹のようなしごきや罵倒などは固く禁じられています。指導教官は許可がなければ訓練生に触られず、もちろん暴言も許されていません。

このR・リー・アーメイも観てほしい!

テキサス・チェーンソー

殺人鬼「レザーフェイス」以上に恐ろしい存在ともいえる、狂気をにじませた圧倒的な演技。
この映画で一番怖いのはホイト保安官を演じたR・リー・アーメイですね。
ホント怖い。レザーフェイスには悪いけど、レザーフェイス以上に怖い。

最後に

今までその狂気の演技にフォーカスを当ててきましたが、素顔のR・リー・アーメイは映画で魅せるイメージとは逆の優しい人でもあったようです。

R・リー・アーメイは惜しくも、2018年4月15日、肺炎による合併症のため亡くなりました。

以下は長年R・リー・アーメイのマネージャーを務めたビル・ロギンがアーメイのFacebookページで彼の死去を報告したときのメッセージです。

「誰もが予測していない突然の喪失です。彼は多くの人にとって大切な人でした。生前の彼が、軍人や兵士たちに対して行った数多くの無私の善行がどれだけのものか、私たちもその全容を知ることはできません。彼が映画で演じた象徴的なキャラクターは消えることなく永遠に生き続けることでしょう。フルメタル・ジャケットの教官ハートマン軍曹は厳しく、信念を持った男でした。一方、現実のR・リー・アーメイは家庭的な男で、優しく思いやりに溢れており、周囲の誰に対しても寛大でした。そして、助けを必要としている人たちには特に心を寄せていました」

出典:http://rollingstonejapan.com/articles/detail/28245
『フルメタル・ジャケット』俳優R・リー・アーメイ死去、享年74歳:ハートマン軍曹は本物の教官の姿だった|Rolling Stone Japan(ローリングストーン ジャパン)

ご冥福をお祈りいたします。

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