今回レビューする『ピクセル』は2015年公開のアメリカ映画。
金をかけたキワモノ作品かな?と思っていましたが、YouTubeのコメントは絶賛するコメントが多かったのがいい意味で予想外でした。さて実際はどうなのでしょうか。
「ピクセル」の予告編
「ピクセル」のスタッフ・キャスト
監督
クリス・コロンバス
脚本
ティム・ハーリヒー
ティモシー・ダウリング
原案
ティム・ハーリヒー
原作
パトリック・ジャン
『ピクセル』
出演者
アダム・サンドラー
ケヴィン・ジェームズ
ミシェル・モナハン
ピーター・ディンクレイジ
ジョシュ・ギャッド
ブライアン・コックス
アシュレイ・ベンソン
ジェーン・クラコウスキー
「ピクセル」のあらすじ
1982年、世界初のビデオゲーム世界大会に参加したサム。決勝戦で惜しくも敗退してしまい、大人になっても電気屋の店員とて冴えない日々を過ごしていた。一方で親友のウィルは大統領になっているが、人気は最低、しかし二人の付き合いは未だに続いているのだった。
そんなとき、グアムの空軍基地がピクセル状になって破壊される事件が起きる。
サムはウィルに呼び出されてホワイトハウスへ向かう。国家安全保障会議に割り込み、ピクセルの動きが82年版のビデオゲーム『ギャラガ』と同じ動きであることを話すも、敵がビデオゲームというサムの意見は全く聞き入れられず、退出を命じられる。
その帰り道、サムはラドローと数年ぶりの再会を果たす。
ラドローとの会話で今回の攻撃はビデオゲーム世界大会の時に宇宙へ向けて発信したゲーム世界大会の模様を見た宇宙人が、その内容を誤解し、地球に宣戦布告したことが明らかに。彼らは「ヴォルーラ人」と名のり“3本勝負”の開始を告げる。
このことをサムとラドローから聞き、次の攻撃目標はインドであると告げられたウィルだったが、半信半疑の情報にリスクは冒せないとして、対処を躊躇する。
そんな中、サムとラドローの言葉通り、ヴォルーラ人の攻撃によって、インドのタージマハルが消失してしまう。
感想・レビュー
キャストがまず面白いですね。
アダム・サンドラー&ケヴィン・ジェームズ共演
『ジャックとジル』のアダム・サンドラーを主演に、その親友の大統領役に『最後の恋のはじめ方』でウィル・スミスとコンビを組んだケヴィン・ジェームズ。
どちらもコメディアンとして高い評価を受けている俳優です。
まぁ『ジャックとジル』はラジー賞完全制覇していますが。
80年代が再ブーム⁉
さて、本作は宇宙へ向けて発信したゲーム世界大会の模様を見た宇宙人が、その内容を誤解し、地球に宣戦布告するというもの。
『レディ・プレイヤーワン』もそうですが、80年代がまたリバイバルブームになってるのかな?日本でもバブル期のようなファッションが数年前からまた流行りだしていますよね。
いい意味でアホっぽい映画
しかし、宇宙人たちが地球を攻めるアイテムが80年代のなつかしゲームを模したというのはどうなんでしょう?もっと頭のいいやり方があるような。。
まぁいい意味でアホっぽい(笑)。
銃でピクセルを攻撃するのはまだ上手いゲーマーなら同様に上手そうなのは納得できますが、さすがに車でパックマンを攻撃するのはゲーマー以上の能力がないと難しいのでは。。
また主人公が「80年代のビデオゲームなら無敵」という凄く狭い範囲で強いというのも面白いです。宇宙人たちが80年代のなつかしゲームで地球を攻める展開以外にその才能が発揮できる場所ないだろって普通に思います(笑)。
ここまでくるとご都合主義も笑って許せますね(笑)。
ストーリー自体はオーソドックスで、王道なので、良くも悪くも安心して見てられると思います。まぁ無難ってところ。
ピクセル化していく映像は凄い!
ただ、触れたものがピクセル化していく映像は凄い!今でもCGは実写には敵わず、注意深く見れば独特の『CGっぽさ』が透けて見えるものですが、今回はピクセルということで、もともとが今でいうところの安っぽいシンプルなドット絵だったもので、逆にCGにしても不自然にならないんですよね。
また、劇中に敵のレトロゲームのひとつとしてパックマンが登場するのですが 、パックマンの開発者が『パックマンはみんなの友達になるキャラクターで、あれは操られているだけだ』と言っていたのが印象的でしたね。
開発者にとってゲームキャラクターはいわば息子同然。その思いの深さに胸を打たれました。
余談ですが、宇宙人(というか地球外生命体)への情報の発信は過去に実際に行われています。
1977年に打ち上げられた2機のボイジャー探査機に搭載されたボイジャーのゴールデンレコードと呼ばれるものがそれです。レコードの中には115枚の画像自然音、さらに様々な音楽、55種類の言語でのあいさつなどが収められています。
「ピクセル」を観終わって
なにも考えずにサクッと見れる作品だと思います。作品自体のアイデアはとても独創的だし、映像も一見の価値はありますね。名作とは呼べずとも(制作者は)エンターテインメントとしては合格点の作品ではないでしょうか?