【感想 レビュー】セブンティーン・アゲイン

『セブンティーン・アゲイン』は2009年に公開されたザック・エフロン主演のコメディ映画。

監督はバー・スティアーズが務めています。

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「セブンティーン・アゲイン」のスタッフ・キャスト

監督
バー・スティアーズ

脚本
ジェイソン・フィラルディ

製作
アダム・シャンクマン
ジェニファー・ギブゴット

製作総指揮
ドビー・エメリッヒ
マーク・カウフマン
キース・ゴールドバーグ
ジェイソン・バレット

出演者
ザック・エフロン
マシュー・ペリー
レスリー・マン
トーマス・レノン

「セブンティーン・アゲイン」のあらすじ

17歳のマイク・オドネルは奨学生での大学進学がかかったバスケの試合の直前、恋人のスカーレットから妊娠を告げられる。

バスケでの大学進学より、恋人と子供を選んだマイクだったが、20年後、マイクはさえないサラリーマンとなり、妻となったスカーレットとは別居、子供たちとはギクシャクした関係になっていた。

マイクは心のどこかで20年前の選択を後悔しながらも、妻との別離をさみしく思っていた。

そんな時、母校を訪れたマイクは母校の見知らぬ用務員に話しかけられる。その夜、マイクは用務員が橋の欄干から飛び込もうとするのを目撃する。

老人の後を追いかけたマイクが見たのは、渦の中に映る10代のころの自分の姿だった。

その様子を見入っていたマイクは誤って渦の中に落ちてしまう。

目覚めたマイクは自分が17歳のころに戻っていることに気づくのだった。

マイクは高校生になってもう一度人生をやりなおそうとするが・・・。

感想・レビュー

17歳の高校生の頃に戻ってみたい、大人であれば多くの人がふと考えてしまうようなそんなことが実際に起こったらー。
『セブンティーン・アゲイン』はそんなもしもをテーマにしたコメディ作品です。

17歳のマイク・オドネルは大学への奨学生獲得をかけたバスケットボールの試合の直前、恋人のスカーレットから妊娠を告げられます。
迷った末にマイクはバスケの試合を放棄してスカーレットと子供のための生活を選びますが、果たして20年後のマイクは冴えないサラリーマンになっていました。
昇進は後輩に抜かれ、妻のスカーレットとは離婚を前提にして別居中。子供たちとは関係がギクシャクしていました。

20年後のマイクを演じたのはマシュー・ペリー。
『隣のヒットマン』でも気弱で冴えない男、を演じていました。こちらも妻とは疎遠。それどころか妻は夫を殺そうとすらしています。
かえって17歳のマイクを演じたのはザック・エフロン。最近では『グレイテスト・ショーマン』のフィリップ役が印象的でした。
今作では瑞々しい高校生ですが、内面は39歳というギャップが見所です。

奇しくも高校生となったことで見えてくる同じ高校に通う娘や息子の本当の姿。 今の若者の流行や文化に戸惑いながらも、大人としての知恵と強さをもって再び家族をひとつにしていく。
『セブンティーン・アゲイン』はコメディ映画ではあるものの、愛情という普遍的な価値を持つものに対してどこまでも真摯に向き合う美しさを持ったドラマでもあります。

『セブンティーン・アゲイン』は劇中に登場する名言でも知られています。

もちろん、過度に説教臭くなっていないのは脚本のバランス感覚が非常に優れていることと、ザック・エフロンの美少年っぷりにも助けられています。

映画的な観点にも触れておきましょう。

『セブンティーン・アゲイン』はタイムスリップものの亜種とも言える作品で、普通であれば自分はそのままで過去の世界にタイムスリップするのに対して、今作では自分のみが過去(の姿)に戻るという設定です。

この「家族の問題の解決」と「タイムスリップ」という2つの軸は『バック・トゥ・ザ・フューチャー』を彷彿とさせます。

『バック・トゥ・ザ・フューチャー』では主人公のマーティが1950年代にタイムスリップし、奇しくも若き日の自分の両親とかかわっていく物語です。

高校生のマーティが、ひょんなことから50年代のアメリカにタイムスリップします。

そこではからずもマーティは同じ高校生時代の両親と出会います。

そして、自分がちゃんと誕生するように、なんとか父親と母親をカップルにしようと奮闘するというのが大きなストーリーです。

『セブンティーン・アゲイン』も同じく高校生同士という立場から家族の修復を試みます。

しかし、娘のは自分が父親ということをしらないために、いつしかに恋心を抱くように。

自分の両親と同年代という状況で、娘や母親が自分の正体を知らずに求愛してくるというのはこうしたシチュエーションの映画ではもはや定番のひとつでもあるのでしょう。『バック・トゥ・ザ・フューチャー 』ではマーティの母親であるロレッタがマーティに求愛するシーンが原因でディズニーには製作を断られたという逸話もあります。

では『セブンティーン・アゲイン』は何が違うのか。

その一つは「今を変えていく話だということ。

『バック・トゥ・ザ・フューチャー』はタイムスリップした先の50年代の歴史を変えることで、現在の状況を劇的に良くします。

タイムスリップから戻ったマーティが目にしたのは成功者としてのライフスタイルを送る家族の姿。

正にファンタジーであり、50年代というもう戻れない時代へのノスタルジーでもあります。

と同時に、タイムスリップして歴史そのものを変えなければ、家族の状況を良くすることはできないという一片の現実に対する諦めも感じるのです。

一方で『セブンティーン・アゲイン』は今の時代の中で家族をもう一度見つめ直し、絆を取り戻していく話。

その中で、主人公であるマイクは高校生という立場でなんとか家族の間に横たわる問題を解決していこうとします。

そして、それは自分を犠牲にすることになったとしても。

『セブンティーン・アゲイン』は最近見たコメディ映画の中では抜群に面白かった一本です。

それは前述のようにコメディの楽しさはありつつも、ヒューマニズムをしっかり描いているから。

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