傑作から隠れた名作まで邦画のおすすめ映画特集

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邦画ならではの笑い!コメディ映画

殿、利息でござる!

阿部サダヲ主演の時代劇コメディ。実話を基にした作品です。

一見、コメディかな?とも思わせるようなタイトルですが、内容は至極全うなもの。

内容は正に無私の勝利とも言うべきものです。

『清貧』という言葉がありますが、自分の財産を犠牲にしながらも、地域のためにという一心でお金を集める十三郎たち。

ちなみにもちろん実話そのままではなく、劇中ではすぐ集まったかのように見える1000両も実際には計画の発案から成功まで8年という年月がかかっています。

まさに忍耐力あってこそのものですね。

ジャッジ!

よく脚本も練られていて、しかもセリフの言い回しにもこだわっているので、よくありがちな過度に説明口調のセリフや、何でも声にするクドさは気にならないレベルでしたね。

ストーリーはよくある展開ではあるのですが、広告の審査という題材がユニークだったと思います。

自作品を勝たせるためのなりふり構わない作戦の数々や心理操作は見所のひとつ。

軽い気持ちでサクッと観られる映画なんですが、決してバカな映画ではなく、本当に面白い作品でした。



転々

有頂天ホテル

三谷幸喜監督のコメディ。三谷作品のいいところは安心していられる良質な喜劇映画であることだと思います。

今作での三谷監督のこだわりは「長回し」。

大晦日、新年のカウントダウンパーティーまで残り二時間。に来場するお客やゲストが繰り広げる騒動の数々に役所広司演じるホテルマンの新藤は振り回されっぱなし。伏線回収の巧みさ、エンディングの大団円の爽快さもあって大好きな邦画です。

マジック・アワー


アンジャッシュの掛け違いのコントみたいな世界が思わず笑いを誘います。
しかもよりによってつれてこられた俳優、村田大樹(佐藤浩市)は人一倍演技が暑苦しい男(笑)。
マネージャーにはその演技のせいで仕事が来ないことをボヤかれるも、本人はそれが自分のスタイルだからと一向に気にしない。
ただ、自分のスタイルを貫き通そうとするも、年齢は50歳に届こうかとする年。
憧れのスターのようにいつか自分の映ったスクリーンを見たい。
そんな思いと現実の狭間で人知れず揺れ動く繊細さも持ち合わせています。

終盤、スクリーンに写る自分の姿を偶然とはいえ目にし涙ぐむ村田大樹にはとても感動させられます。
夢を追う男に、ほんの少し、マジックアワーが差し込んだ瞬間でもありました。
ちなみに村田大樹演じる伝説の殺し屋『デラ冨樫』は、かの名優『ベラ・ルゴシ』の名前に着想を得たのかな?



ルーム・ロンダリング

池田エライザとオダギリジョーの共演で

オダギリジョーさんが好きなので観た作品だったのですが、期待を超えて2018上半期、一番面白い作品でした。
事故物件の告知義務をなくすために事故物件を渡り歩き、一般のお客さんへの告知義務をなくす仕事、マネーロンダリングならぬ『ルームロンダリング』。

とにかく脚本が見事でした。

ほとんど無駄な登場人物もなく、また地味だけれども、きちんと熱くなるところは熱くなって、泣かせるところは泣かせて、そして伏線もほとんどきれいに回収してっていう。

あと、セリフ。やはり日常から過度に逸脱しない、リアルなセリフの映画の方が落ち着きます。

上記のような理由や、わかりやすい演技が嫌いなのもあって最近見に行く邦画は『勝手にふるえてろ』とか、三木聡監督作品とか、ちょっとメインストリームから外れたような小品的な作品が多いです。

『ルームロンダリング』はそう言った意味でもよく練られたコメディの良作です。

是非一度見てみてほしい、2018年のおすすめ映画です。

『ルームロンダリング』のレビューはこちら

勝手にふるえてろ

邦画ならではのシュールなラブ・コメディ!

恋愛系のそれも邦画って僕は映画館で観たことなくて、正直どうなんだろうとは思ってたんです。きちんと劇場でも楽しめるのか?と。
結論からいくと杞憂でした。めちゃくちゃ面白かった!
そして主人公の良香を演じる松岡茉優ちゃんがウルトラキュート!超かわいい!!!
良香は一言で言ってしまうとオタク系のこじらせ系。そんな彼女の恋愛模様がこの作品のざっくりした内容。
オタク系ゆえか、ギャグシーンや小ネタ、演出もシュールな感覚のものが多いですね。三木聡監督作品が好きな人はたぶん気にいる作品ではないでしょうか。
前半は妄想全開の楽しい良香、後半は孤独に悩み、暴走していく良香。
告られた!ってテンション有頂天になる松岡茉優ちゃんがすごくステキ。
(「500日のサマ―」でサマーの家から出てきたトムを思い出しました。)

家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。

主演は安田顕と榮倉奈々。

めちゃくちゃ面白い!とか、名作!といった映画ではないのですが、のんびりと観ていられる良作だと思います。

ダンナさんが返ってくるといつも死んだふりをしている、こんな奥さん、僕はすごく素敵でかわいいなぁと思います。(無駄遣いはNG)

そんなほのぼの感が観ているこちらまで癒してくれますね。

妻の死んだふりはやがて『結婚とは何か?』を問う物語にまで発展しています。

もちろんコメディなのでサクッと観れるのも嬉しいですね。久々に純粋に映画を楽しめた感じがします。

『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』の感想・レビューはこちら

斉木楠雄の災難

主人公の斉木楠雄は生まれながらの超能力者。そのために努力せずにすべてを思い通りにできる能力を疎ましく思い、常々目立たぬように普通でいたいと願っている高校生なのですが、その能力ゆえの気苦労や、アクの強いクラスメイトに振り回されたり世話を焼いたり・・・。

斉木楠雄の気苦労とホンネのギャップに思わず笑ってしまいます。

僕がこの作品の魅力として思うのはこの映画が起承転結をほとんど感じさせない日常の物語だということ。例えば『君の名は。』では瀧と三葉が入れ替わり、それぞれの日常を戸惑いながらも過ごしていく前半が好きでした。

しかし、多くの映画はストーリーを作ってしまいます。それは私たちに感情の起伏や緊張感を与え、クライマックスでのカタルシスを生み出すのに最適なのは充分にわかるのですが、反面、ジェットコースターに乗る前のような気持ちにさせられるのも事実です。

それと比較するとこの『斉木楠雄の災難』はいろんなトラブルの種を楠雄の目線で紹介しつつも文化祭の日の一日を追うだけで、大きなストーリーはありません。ドライブに例えるなら急カーブやいきなりトンネルに入った、みたいなことがないんですよね。

そういった独特のゆるさも僕はこの映画の好きなところです。オススメの邦画コメディ映画です。

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「斉木楠雄のΨ難」の感想・レビューはこちら




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