【レビュー】パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト

前作「パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち」から3年後が今作の舞台。
映画にある「続編は失敗する」のジンクスを打ち破り、シリーズ最高の興行収入を獲得しています。

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「パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト」のスタッフ・キャスト

監督
ゴア・ヴァービンスキー

脚本
テッド・エリオット
テリー・ロッシオ

製作
ジェリー・ブラッカイマー

出演者
ジョニー・デップ
オーランド・ブルーム
キーラ・ナイトレイ
ステラン・スカルスガルド
ビル・ナイ
ジャック・ダヴェンポート

「パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト」のあらすじ

前作「パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち」から3年後、ウィルとエリザベスは結婚式を目前に控えていたが、大英帝国の法に背き、海賊ジャック・スパロウを逃がしたことを理由に逮捕されてしまう。罪状は死刑だったが、ポートロイヤルで絶大な権限を手にしている東インド貿易会社のベケット卿は、ウィルに対してジャックの持つ「ほしいものの場所を示すコンパス」を手に入れられれば二人を釈放するという取引を持ち掛ける。

デイヴィ・ジョーンズとの契約

一方、そのころジャックの海賊稼業もさっぱりだった。部下の不満をよそにジャックは「鍵」をさがしていたのだ。
ジャックのもとに死んだはずのウィルの父親、「靴ひものビル(ビル・ターナー)」が現れる。彼は命を助けてもらう代わりにデイヴィ・ジョーンズのフライング・ダッチマン号で100年の労働に服していたのだった。
ビルは13年前、ジャックがデイヴィ・ジョーンズの力を借りてブラックパールを手に入れたことを語り、その見返りとして同じく100年の服役の起源が迫っていることを伝える。

ウィルはジャックを探しにトルトゥーガに向かい、そこでの聞き込みから、ある島にブラックパールが停泊しているのを見つける。
その島は原住民が支配している島であり、なんとジャックは島民からあがめられる神のような存在になっていた。

その部族の習わしでは神は生きたまま火にくべ、食べることになっていた。ジャックを助けようとしたウィルもつかまってしまい、乗組員と同じ丸い檻に入れられる。
ジャックも火にくべられるすんでのところで脱出。
全員なんとかブラックパールで島から脱出することに成功する。

スワン総督は娘のエリザベスを知り合いの船長の船に乗せ、ポートロイヤルから脱出させようとしていた。馬車に乗せられたエリザベスだが、総督のたくらみはベケット卿に見透かされており、スワン総督は逮捕されてしまう。エリザベスは単身ベケット卿と取引し、コンパスを求めてジャックを追う。

感想・レビュー

映画の成功には大きく2つの意味があります。

1つは興行的な成功。売上ですね。もう1つは批評的な成功。

もちろんどちらも兼ね備えていることが理想ですが、片方だけであることもしばしばです。極端な例でいくと、興行的な成功だけの映画は1998年のゴジラかな?と思います。対して内容は評価されつつも売上をあげられなかったのが『ショーシャンクの空に』。この作品の公開当時は同じタイミングで上映された『フォレスト・ガンプ』の影に隠れてしまっていたんですね。

さて、前置きが長くなりましたが、この『パイレーツ・オブ・カリビアンデッドマンズ・チェスト』はどちらかと言えばゴジラ的な作品かなと思います(あそこまで酷くないですけど。)

個人的な見解ですが、続編には大まかに2つのパターンがあると思っていて、1つはストーリーや世界観を複雑化させる続編。『マトリックス リローデッド』なんてまさにそうですよね。

もう1つは前作とほとんど同じ、、焼き増しのような作品にすること。

例えば『ジョン・ウィック』『ダイ・ハード』などが挙げられるでしょうか。

どちらも一長一短ありますが、この『デッドマンズ・チェスト』は前者ですね。

そのおかげでストーリーが複雑化してしまい、全体的に分かりづらい作品になってしまった気がします。。

また、テンポよく様々な見せ場を作ろうとして場面転換が多すぎるのも原因の1つかな。ランボーのように、ストーリーがわりと平坦ならそれでいいんですが、今回のように様々な利害のからむようなストーリーだと途中で混乱しますね。

特に『デッドマンズ・チェスト』と次作の『ワールド・エンド』は2つで1つのストーリーなので余計に。。。

さて、ただキャラクター造形は素晴らしいです。特にディヴィ・ジョーンズは顔中がタコになってたり、VFXの極みとも言える、パイレーツシリーズを通して最も存在感のある悪役になっています。

ほとんど演者の顔なんてわからないディヴィ・ジョーンズですが、演じているのはイギリスの俳優、ビル・ナイ。

『ラブ・アクチュアリー』で落ち目のロックミュージシャンを演じていましたね。『ショーン・オブ・デッド』でも厳格なショーンの義父という役柄でした。

冷酷でありながらどこか気品を感じさせるのはビル・ナイゆえでしょうか。

悪役としてはこの後も『生命の泉』で黒ひげ、『最後の海賊』でか出てきますが、力量のほどはさておき、それでもこのディヴィ・ジョーンズほどのインパクト、個性は感じられないですね。。

るろうに剣心でいうところの刃衛みたいなイメージでしょうか。

前作では一貫してお嬢様らしかったキーラ・ナイトレイも男装して海に乗り込みます。もともと貧乳で、気の強い顔立ちからか、男装もとてもよく似合っていますね。

それと、今作ではウィルの父親のビル・ターナーがようやく姿を見せます。

とはいっても顔面フジツボだらけなんですけどね。。CGかな?

日本ではあまり、馴染みがないですが、幽霊船『フライング・ダッチマン』や海の怪物『クラーケン』など、昔からの伝承も交えた作品になっています。




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