【ネタバレレビュー】アンブレイカブル


「アンブレイカブル」は2000年に公開されたM・ナイト・シャマラン監督ブルース・ウィリス、サミュエル・L・ジャクソン出演の映画です。

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「アンブレイカブル」のスタッフ・キャスト

監督
M・ナイト・シャマラン

脚本
M・ナイト・シャマラン

製作
バリー・メンデル
サム・マーサー
M・ナイト・シャマラン

製作総指揮
ゲイリー・バーバー
ロジャー・バーンバウム

出演者
ブルース・ウィリス
サミュエル・L・ジャクソン

「アンブレイカブル」のあらすじ

フィラデルフィアで、131人もの乗員・乗客が死亡する列車の脱線事故が起きた。

その中の唯一の生存者、ディヴイッド・ダン。彼は彼以外の全員が死亡した事故においても全くの無傷であった。

そんな彼にある人物が接触を図ってくる。

その人物はコミック関連の画商をしているイライジャ。彼は『自分と対極で、壊れない人間がいるはず、そしてその人こそがスーパーヒーローのはずだ』とディヴイッドに語る。

イライジャと会ううちに自分が幼いことから怪我や病気をしたことがないと気づくディヴイッド。そして彼は自分の能力が何のためにあるのか、そして自分の存在意義は何かを問うようになる。



感想・レビュー

今回はM・ナイト・シャマランが『シックス・センス』の次に製作した、『アンブレイカブル』です。

『アンブレイカブル』は「破壊不可能」という意味を持ち、そのまま主人公の性質を表しています。

主演はブルース・ウィリスと、サミュエル・Lジャクソン。

ブルース・ウィリスは「シックス・センス」に引き続き、シャマラン作品への出演となります。

「アンブレイカブル」、初めて観たのは確か中学生くらいの時だったかと思います。当時はてっきり「シックス・センス」の続編かとばかり思ってたのと、やはり子供だったこともあって、ストーリーの素晴らしさに気づかずに地味で陰気な映画だと感じていましたね。

さて、大人になってから改めて観た本作は「ヒーローとは何か?」「ヒーローとはどういう人間なのか」を現実世界のなかで逆説的に突き詰めていくのが斬新だと感じました。

生まれつきの疾患で骨が脆く、壊れやすい『ミスター・ガラス』こと、イライジャ。

本作でイライジャを演じたサミュエル・Lジャクソン、ブルース・ウィリスとは『ダイ・ハード3』以来の共演となります。ちなみにイライジャ役にサミュエル・Lジャクソンを推したのはブルース・ウィリスだったそう。

イライジャは母親に買い与えられたことがきっかけでコミックの収集家となり、いつしか、『自分と対極で、壊れない人間がいるはず、そしてその人こそがスーパーヒーローのはずだ』という考えを持つようになります。

このストーリーの斬新なところはブルース・ウィリス演じるディヴイッドがヒーローとしての自身に気づくまでのプロセス。その自覚もあるわけではなく、また闘いの場において自らのヒーローとしての資質や適性に気づくわけではない、ただ、イライジャの問いに対して半信半疑ながらも徐々に自らの特異性に気づいていく。

そしてその間に目立ったアクションシーンなどもなく、ヒーロー映画というよりもスリラーのように見せていきます。

地味に感じるかもしれませんが、独特の緊張感がつづき、退屈さはありません。

そして、イライジャに導かれるようにヒーローとしての自分に気づいたディヴイッド、そして、イライジャもまた、ヒーローとは対極の存在である自分の真実の姿=ヴィランとしての自己を認識していくのです。

それはヒーローという概念が存在すると仮定した世界では必然のこと。

「アンブレイカブル」、大人向けのヒーロー映画としてオススメです。

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