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【ネタバレ レビュー】アバウト・ア・ボーイ

「アバウト・ア・ボーイ」は2002年に公開されたコメディ映画。

主演はヒュー・グラント。今作でも期待を裏切らないダメ男を演じています。

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「アバウト・ア・ボーイ」のスタッフ・キャスト

監督
クリス・ワイツ
ポール・ワイツ

脚本
ピーター・ヘッジズ
クリス・ワイツ
ポール・ワイツ

原作
ニック・ホーンビィ

製作
ジェーン・ローゼンタール
ロバート・デ・ニーロ
ブラッド・エプスタイン
ティム・ビーヴァン
エリック・フェルナー

製作総指揮
リン・ハリス
ニック・ホーンビィ

出演者
ヒュー・グラント
ニコラス・ホルト
トニ・コレット

「アバウト・ア・ボーイ」のあらすじ

ノース・ロンドン出身のウィル・フリーマンは38歳、無職、独身。亡き父がクリスマス・ソングを一発ヒットさせたおかげでお気楽な印税生活を送っていた。彼は独身主義を貫いていたが、ある日、ウィルは学校でいじめられている12歳の少年マーカスと出会う。マーカスはシングルマザーの母親フィオナのひどい鬱病に悩んでいた。そんな矢先、フィオナが自殺を図る。フィオナはウィルの素早い対応で事なきを得るが、マーカスは母をこれ以上一人にしておけないと考え、ウィルと母のデートをセッティングする。そうこうしてるうち、次第にウィルのアパートに入り浸るようになるマーカス。彼の生活はかき乱されていくがマーカスは深刻な問題を抱えていることがわかり、次第にウィルは自分に欠けているものを認識するようになる。

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%90%E3%82%A6%E3%83%88%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%82%A4
アバウト・ア・ボーイ – Wikipedia



感想・レビュー

『情けない男』を演じさせたら彼の右に出る者はいないであろう、ヒュー・グラント。

『一見、二枚目だが、実は情けない』という役柄が多く、『ブリジット・ジョーンズの日記』ではイケメンビジネスマンを、『Re:LIFE』ではアカデミー賞受賞の脚本家、そして『ラブ・アクチュアリー』ではなんと大統領にまでなってしまいました(もちろん支持率は最低というダメ男っぷりですが)。

それら一見華やかな設定とは裏腹に今回ヒュー・グラントが演じるのは無職で定職に就いたこともない、独身の中年男。

ノッティングヒルの恋人』では町の本屋という、庶民的で一般人に近い等身大の役柄でしたが、今回の役柄はそれにすら達していないでしょう。

正真正銘の「ダメ」を絵に書いたような中身のない空っぽの人間。

親の遺産の印税収入で暮らし、毎日テレビとビリヤードの日々。

それをウィル自身は「自由」と呼んでいたものの、周囲からは大人のわりには幼く、中身のない人間だと見られていました。

そんなウィルですが、パートナー探しのため、子持ちの母親を目当てに子供がいると嘘をつき、シングルペアレントの集まるサークルへ。

そこで知り合ったとデートへ。そこに付いてきたのがのフィオナの子供のマーカスでした。

そのことをきっかけにウィルとマーカスの距離は近づいていくのですが、どうもこの映画、ちょっと真面目過ぎるかなというのが正直なところ。

大人が突然現れた子供に振り回されるというストーリーはそう珍しいものではありませんが、だからこそ、ここぞというコメディセンスを遺憾なく発揮するシーンにもなり得るのです。

例えば、ブルース・ウィリスの『キッド』。突然現れた子供時代のラスティに、大人になったラスティは振り回されっぱなし。太っていじめられっ子だったかつての自分と、そこから自分自身を変えてきた今の自分。今の自分から見た子供のラスティはどうもウマが合わない。

「アバウト・ア・ボーイ」で笑わせるシーンはマーカスが投げたパンが鴨に当たって意図せず鴨を殺してしまうシーンくらいでしょうか。

子供との繋がりの描写でいけば「キッド」よりもどちらかといえば「シックス・センス」に近いですね。

『シックス・センス』のコールも心に深い傷を負っていました。

ちなみに『シックス・センス』でコールの母親を演じたのはトニ・コレット。彼女は今作でマーカスの母親のフィオナを演じています。

『シックス・センス』では「マトモな人」の役割で息子のコールを異常なのではないかと疑う母親役でしたが、今回は逆にうつ病を抱え、人生にも子育てにも悩んでいる母親という役柄です。

しかし、このトニ・コレットの今作での演技は普通の人のはずなのに、なぜかコワい。。

シャイニング』のシェリー・デュヴァルや『キャリー』のシシー・スペイセクと同じものを感じます。



映画に話を戻します。フィオナはフィオナで、自身のうつ病に苦しんでいますが、一方でマーカスもクラスで孤立し、いじめられているという事実がありました。

ウィルに靴を買ってもらってもすぐに盗まれ、友達もできずにクラスに馴染めません。

しかし、彼にも気になる子が。

それは不良グループに属するエリーでした。

マーカスはウィルからプレゼントされたラッパーのを聴いていたことがきっかけでエリーと言葉を交わすようになります。

そんな中、またしてもフィオナの様子がおかしくなります。不安を抱いたマーカスは母親を勇気づけようと学内のロック・オーディションに参加。

クライマックスの展開は映画オリジナルのもの。

『スクールオブロック』や『天使にラブソングを』みたいになってしまった印象を受けます。これらは音楽がそもそものテーマなのでそれでいいんですが、とってつけた感がぬぐえないのが正直なところ。

もちろん原作通りにしたとしても、映画公開時点ですでにカート・コバーンが亡くなって8年過ぎているわけですが、そこは工夫次第で

人生には自由とともに情熱を傾ける「何か」が必要なのだと思わせられる映画です。