【映画レビュー】座頭市(北野武の映画)

座頭市 [Blu-ray]

北野武監督作品の方の座頭市です。当時、それまでの時代劇の定石を覆す金髪碧眼の座頭市、ということでとても話題になりました。

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「座頭市」のスタッフ・キャスト

監督、脚本
北野武

原作
子母沢寛

企画
斎藤智恵子

編集
北野武、太田義則

タップダンス指導
THE STRiPES

音楽
鈴木慶一

出演者
ビートたけし(市)
浅野忠信(浪人、服部源之助)
夏川結衣(服部の妻、おしの)
大楠道代(百姓女、おうめ)
大家由祐子(芸者姉妹の姉、おきぬ)
橘大五郎(芸者姉妹の妹、おせい・本当は弟、清太郎)
ガダルカナル・タカ(おうめの甥、新吉)
岸部一徳(銀蔵一家親分、宗家の銀蔵)

「座頭市」のあらすじ

盲目の剣客である市が、とある宿場町にやって来た。その町はやくざの銀蔵一家に支配され、人々は苦しい生活を強いられていた。偶然知り合ったおうめの家に厄介になることになった市は、賭場にておうめの甥である遊び人の新吉と出会う。博打に勝った二人は、金を狙った芸者の姉妹(弟)に襲われそうになる。二人はある商家の子供だったが、幼少時に盗賊に両親を殺害され、その親の仇を探して旅をしていると打ち明ける。一方、脱藩して職を失った浪人・源之助夫妻もまたこの町に流れ着き、彼は剣術の腕を買われて銀蔵一家の用心棒を務めることになる。町の飯屋で市と源之助は出会い、互いに相手の剣術の凄さを見抜くのだった。

ある日、市は賭場の博打のイカサマを見抜いたことから、やくざと大殺陣を演じてしまう。やがて姉妹の親の仇が銀蔵と扇屋の主人だと判明し、姉妹は復讐を遂げるために銀蔵の家に乗り込む。

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BA%A7%E9%A0%AD%E5%B8%82_(2003%E5%B9%B4%E3%81%AE%E6%98%A0%E7%94%BB)

座頭市 (2003年の映画) – Wikipedia

感想・レビュー

異色の北野映画

当時の感覚からすると、北野映画の中でもかなりの異色作。

アウトレイジ以降の北野作品はかなりエンターテイメント寄りで、今でこそヒットメイカーなのですが、基本的に北野映画はずっと『静かな映画』だったんです。どんな暴力的な作品でも。登場人物も寡黙で、すごく『間』を意識させる作風でした。

静寂を破る突然の暴力描写がエンターテイメント性のある暴力とは一線を画する、本当に『恐ろしい暴力』なんですよね。

わかりやすいエンターテイメント

さて、今作の座頭市ではその圧倒的な暴力描写はそのままに、今までの間を埋め尽くすかのごとくセリフの多い作品となっています。

北野武監督いわく

『上手いんだか不味いんだかわからない料理ばっかり作ってるから、今度は上手い料理を作ってやろうと思った』とのこと。
その言葉の通り、当時の北野作品は座頭市が興行面で一番高い数字を記録しました。

北野映画、その芸術性は国外で高い評価を得ましたが、当の日本映画の世界では興行的な成功を得ているとは言いがたいものでした。
その根底にあったのは芸術性ゆえの難解さかなと思います。
時に説明過度かな?と思うまでの台詞があったりしますが、初めて北野映画を観るにはいいのではないでしょうか。
さて、作中最強の座頭市、設定上は金髪碧眼ということで、何を意図しているのかということは明白ですね。わかりやすいエンターテイメントだけではなく、皮肉や揶揄が込められているのも北野武監督らしいです。

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