【感想レビュー】「謝罪の王様」アイデアは素晴らしいが結末はつまらない!?

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「謝罪の王様」の予告編

「謝罪の王様」のスタッフ・キャスト

監督
水田伸生

脚本
宮藤官九郎

出演者

阿部サダヲ
井上真央
竹野内豊
岡田将生
尾野真千子
荒川良々
濱田岳
川口春奈
岩松了
高橋克実
松雪泰子



「謝罪の王様」のあらすじ

東京謝罪センター所長、“謝罪師”を生業とする黒島譲(阿部サダヲ)は、ケンカのような小さなトラブルから国家存亡の危機まで、ひと癖もふた癖もある依頼人から舞い込む様々な事件に遭遇。降りかかる難問を次から次へと謝罪のテクニックを駆使して解決していくのだった……。

〈CASE1〉司法書士を目指す帰国子女の倉持典子(井上真央)は、車の運転中に追突事故を起こしてしまい、車から現れたヤクザ風の男たちに対しうまく謝罪ができず、気が付くと組事務所で内容を読まないまま誓約書に判を押してしまう。それは「示談金400万円、毎月12万円の返済、利子が10日で3割、来週から大阪のデリヘルに就職」という最悪のものだった……。

〈CASE2〉下着メーカーの中堅社員・沼田卓也(岡田将生)は、開けっ広げな性格が災いし、飲み会で酔った勢いで共同プロジェクトの担当者・宇部美咲(尾野真千子)にセクハラ三昧。さらには軽いノリで謝る沼田に対し、美咲は怒り心頭。結局、沼田はプロジェクトをはずされ、セクハラで訴えられてしまう……。

〈CASE3〉大物俳優・南部哲郎(高橋克実)の息子が傷害事件を起こし、南部が謝罪会見を行うことになった。そんな中、黒島が謝罪の指南をするが、芝居じみた謝罪で糾弾され結果は裏目に。仕方なく元妻の大物女優・壇乃はる香(松雪泰子)を引っ張り出すと、自身の出演舞台の十二単の衣装で登壇、宣伝までしてしまう始末。そして拘置所から出所した息子のTシャツには「Kill You Next Time」の文字が……。

出典:https://movie.walkerplus.com/mv52173/
謝罪の王様 | 映画-Movie Walker

他にも様々なエピソードが織り込まれていて気軽に楽しめます。

感想・レビュー

阿部サダヲの出てるコメディって、割と安心感あるんですよね。いい意味でサクッと観られて、かつそんなに外れもないイメージです。

今回の謝罪の王様は文字通り謝罪がテーマ。序盤から映画泥棒のオマージュだったり、教則ビデオのように謝罪の仕方を分かりやすく観客にレクチャーしてゆくのもよかったです。

映画の作りとしては短編集のような感じですね。
それぞれ独立しても楽しめますし、あとから時系列を紐解いてみると、すべての事件が同時並行的に起きていたことがわかる、少し凝った作りでした。

個人的には〈CASE3〉が好きですね。

芸能人の「勘違い」した立ち振る舞いはあるあるだと思いますが、ラストであんな心温まるどんでん返しが待っているとは・・・素敵なエピソードでした。

「謝罪の王様」のスタッフ・キャスト

さて、主演の東京謝罪センター所長 黒島譲を演じるのは阿部サダヲ。

土下座によってみんなに注目されることに快感を覚えるという、ちょっとMな男なのですが、その割にはキレやすいというちょっと捉えにくい人。

ヒロインには井上真央。正直優等生的な役柄のイメージだったのですが、今作は少しスレたようなサバサバした役柄で新鮮でした。



結末が残念・・・

ただ、個人的には結末がとても残念に感じました。

前述のように、序盤のエピソードでは阿部サダヲ演じる黒島譲がユニークかつある意味理論的な謝罪で事を収めていくんですが、クライマックスは国家間のトラブルを収めるための謝罪。

文化も慣習も言語も違う国で、黒島譲の仕掛ける謝罪方法はことごとく裏目にでます。

そこで、トラブル相手の国・マンタン王国で『土下座を越える謝罪』として紹介されるのが、、マンタン王国の言葉で最上級の謝罪の言葉『ワキゲボーボージユウノメガミ(脇毛ボーボー自由の女神)』というのですが、個人的には納得いかない。。

二時間映画を見せておいて、小学生レベルのギャグをクライマックスの解決策としてもってくるのはいかがなものでしょうか。正直かなり醒めました。

トラブル相手の国がマンタン王国という架空の国の設定なのも、結局はこの台詞をつかいたいがためなのでしょう。

台詞も含めてその発想は安易すぎると思いますし、『これで観客が楽しんでくれるだろう』と考えるのであれば、それは観る人をバカにしているのではないでしょうか?

例えばラーメン屋でかつて黒島譲に謝罪を要求された元店員の船木は、数年ぶりに黒島譲に会いに来て、『土下座を越える謝罪』として『ワキゲボーボージユウノメガミ』と伝えるわけですが、それはあくまでマンタン王国でのケースに限定した場合だと思うんですよね。

それを日本人同士で果たして使う意味があるのか?ということです。単に言いたかっただけではないのか?と思ってしまいます。

最低限のリアリティには誠実であるべきでは?

あら探しといわれればそうかもしれませんが、しかし最低限のリアリティーには誠実であるべきだと思うんです。自分が船木だったとして、謝罪の時に『ワキゲボーボージユウノメガミ』と言うでしょうか?日本人同士であれば、日本語で素直に謝意を伝えようとするのではないでしょうか?

ましてや本作は誠実さが要求される最大のものである『謝罪』をテーマにした映画なだけに、、、どうしても納得いかないところです。

軽い気持ちでサクッと見れる作品ではあるんですが、うーん、大人が観るのはキツイかなというのが正直な感想ですね。

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