【映画レビュー】ゴーン・ガール

ゴーン・ガール [Blu-ray]

「ゴーン・ガール」はデヴィッド・フィンチャー監督、ベン・アフレック、ロザムンド・パイク共演のスリラーです。

デヴィッド・フィンチャーにとっては「パニック・ルーム」を超え、自身最高の興行収入となりました。

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「ゴーン・ガール」のスタッフ・キャスト

監督
デヴィッド・フィンチャー

脚本
ギリアン・フリン

原作
ギリアン・フリン
『ゴーン・ガール』

製作
レスリー・ディクソン
ブルナ・パパンドレア
リース・ウィザースプーン
セアン・チャフィン

音楽
トレント・レズナー
アッティカス・ロス

出演者
ベン・アフレック
ロザムンド・パイク
ニール・パトリック・ハリス
タイラー・ペリー
キャリー・クーン
キム・ディケンズ

「ゴーン・ガール」のあらすじ

短大講師のニックと、その妻のエイミーは結婚5年目の夫婦。

ある日妻のエイミーが失踪してしまう。
有名人でもある妻の失踪に世間はひとつの疑問を抱く。

夫が妻を殺害したのではないか?

感想・レビュー

愛する人のことを本当に知っているのか?

愛する人のことを本当に知っているのか?

デヴィッド・フィンチャーが監督した『ドラゴン・タトゥーの女』では一つの事件をきっかけに、不完全な二人が互いの中に救いを見つけ、共にまた立ち直る様を描いています。

『ドラゴン・タトゥーの女』はスウェーデンの映画『ミレニアム』のハリウッド・リメイクですが、フィンチャーは「この物語が気に入ったのはミステリーやドラマではなく、20代の女の子と40男が隠れ場所から互いを助け出す物語だからだ」と述べています。

しかし、フィンチャーは今作『ゴーン・ガール』では逆に相手を理解しているような間柄であっても、実は何も知らないのではないか、と問いかけます。

よくあるラブコメの幸せな結末の次の一幕。

『ゴーンガール』のそれは夫婦という名に隠れた「他人」が浮かび上がってくるストーリー。

ゴーン・ガールとは何か

ゴーンガール・・・いなくなった女の子、もしくは亡くなった女の子。

タイトルを直訳すればこうなりますが、エイミーはもはや女の子という年齢ではないし、また亡くなったわけではありません。

では、ゴーンガールとは、何を指しているのでしょうか。

物語の中で去ってしまったのは一体誰なのでしょうか。

エイミーは幼い頃の自分をモチーフにした絵本『アメイジング・エイミー(完璧なエイミー)』のヒットによって、自分自身も完璧でいなければならないというイメージに縛られていました。

ニックとの結婚でエイミーは「アメイジング・エイミー」の呪縛から逃れられると感じていましたが、ニックはエイミーの望む完璧さとは程遠い夫でもありました。

妻を探すニックの姿と交互に挿入されるエイミーの日記。

そこにはエイミーの望んだ完璧な幸せが崩壊していく様子が綴られています。

音楽が素晴らしい

音楽は『ソーシャル・ネットワーク』と『ドラゴンタトゥーの女』に引き続きナイン・インチ・ネイルズのトレンド・レズナーが音楽を担当しています。

流れるように美しい旋律のなかにも、聴くものを不安にさせるような音楽。

こうやって書いてしまうとどうということもないように聞こえてしまいますが、そのさじ加減が本当に上手いんですよね。

もはやロック・ミュージシャンとしてでなく、映画音楽家としても一流であることを深く証明したと思います。

当初のエイミーの計画では夫の浮気の制裁として、完璧に姿を消し、夫を妻殺しの容疑者として死刑にすることでした。




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