映画のアイテム紹介コーナー。今回はロック・コメディ映画の名作「スクール・オブ・ロック」からジャック・ブラック演じるデューイの愛用ギター、ギブソンSGをご紹介。
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スクール・オブ・ロック
「スクール・オブ・ロック」は2003年のコメディ映画。ジャック・ブラック主演のロックンロール・ムービーとも言えます。
そのあまりに熱すぎるロックンロールへの情熱とパフォーマンスが原因でバンドをクビになったデューイ・フィン。金に困ったデューイは同居人宛にきていた代理教師の職を同居人になりすまして引き受けることに。代理教師になりすまして生徒にロックンロールを啓蒙していくデューイ。
大人しく、優等生だった生徒たちがだんだんデューイのカラーに染まっていくのが面白く、また微笑ましくもあります。
ただのロクデナシで子供のようだったデューイも、子供たちとロックンロールを通して触れあうことで、いつしか大人としての責任や愛情が芽生えていたのが印象的。
ロックンロールは大人に永遠の少年の魂を抱かせるモノと言いましたが、この映画を見ると、ラグビー同様、ロックンロールも少年をいち早く大人にし、また大人に永遠の少年の魂を抱かせるものだと感じますね。
そんなデューイの愛用する赤いチェリーカラーのギターがSGと呼ばれるギターです。
SGというギター
Epiphone エピフォン エレキギター G-400 Pro CH
レスポールとして発売されたSG
ギターといえばギブソン、その中でも代表的なモデルが『レスポール』と呼ばれるギターですね。
Gibson USA / Les Paul Traditional 2016 Light Burst ギブソン レスポール トラディショナル
SGはこのレスポールの後継機種として発売されました。
1961年のことです。今でこそレスポールはエレキギターの定番として根強い人気がありますが、当時はレスポールの人気は下火だったんですね。
そこでモデルチェンジを図った末に誕生したのがSGだったのです。そのようないきさつから、当時はSGも『レスポール』と呼ばれていました。
ちなみにSGは『ソリッドギター』の略です。
SGのサウンド
レスポールは一般的に甘く太い豊かなサウンドが特徴ですが、SGはボディ厚がレスポールに比べ薄い分、音のヌケが良く、比較的高音も出る「ジャキジャキ」したサウンドが特徴です。
サウンド比較動画はこちら
SGを愛用するミュージシャン
アンガス・ヤング(AC/DC)
ピート・タウンゼント(ザ・フー)
フランク・ザッパ
他にもエリック・クラプトンやビートルズのジョージ・ハリスンなどそうそうたるミュージシャンがSGを愛用しています!
「スクール・オブ・ロック」のSG
「スクール・オブ・ロック」でデューイの愛用するSG。
こちらはピックガードが6弦側まで覆う、ラージピックガードになっています。
このタイプのSGは1966年に初登場していますので、デューイが購入したSGは1966年以降のモデルと思われます。
ラージピックガードにより、ピックアップの増設などが容易になり、SGの低価格化に貢献したと言われています。
ちなみに下記の写真がスモールピックガードと呼ばれるタイプ。高音弦側にしかピックガードがないこちらのスタイルはレスポールのピックガードの名残とも言われています。
個人的にはスモールピックガードの方が好みかな。