この記事のコンテンツの目次を見る
「トイ・ストーリー3」のスタッフ・キャスト
監督
リー・アンクリッチ
脚本
マイケル・アーント
原案
ジョン・ラセター
アンドリュー・スタントン
リー・アンクリッチ
製作
ダーラ・K・アンダーソン
製作総指揮
ジョン・ラセター
出演者
トム・ハンクス/唐沢寿明
ティム・アレン/所ジョージ
ジョーン・キューザック/日下由美
「トイ・ストーリー3」あらすじ
「トイ・ストーリー」から十数年後。かつては4歳だったアンディも17歳となり、今ではおもちゃで遊ぶこともなくなった。
アンディは大学進学を控えており、引っ越しの準備を進めていた。
母親からは屋根裏部屋にしまうものと、大学へもっていくものを分別するようにいわれており、ウッディ以外のおもちゃを屋根裏行きに考えていたが、ごみ袋に詰めていたために、母親に間違えてゴミに出されてしまう。
バズやジェシーらはアンディに裏切られたと絶望し、真相を知るウッディの言葉にも耳を貸そうとしない。彼らはごみ収集車から逃れ、サニーサイド保育園への寄付用の段ボールに潜り込む。
園児たちに遊んでもらうことを楽しみにしていたバズやジェシーらおもちゃだったが、そこはクマのぬいぐるみのロッツォが支配する、恐怖の場所だった。
感想・レビュー
やはり名作!
1995年に公開された第一作目の「トイ・ストーリー」から15年。4歳だったアンディも17歳となり、今ではおもちゃで遊ぶこともなくなっています。
アンディの部屋にはギターやアンプが置かれており、すでに子供ではないことが持ち物からも示されています。
誰しも経験のあるおもちゃからの卒業。
その現実にウッディやバズは直面し、かれらもまた決断を下さねばなりません。
おもちゃにとっての幸せとは何なのか。
今回5年ぶりくらいに観返してみましたが、やはり名作ですね。
またもホロホロ泣いてしまいました笑
おもちゃの運命
もうひとつのテーマはおもちゃの運命。
ウッディは『例え遊ばれることがなくなっても持ち主に尽くすべき』と考え、彼の仲間たちは『次の可愛がってもらえる環境へ行くべき』と考え、サニーサイド保育園のリーダー、ロッツォは『おもちゃはいつかは捨てられる』と考える。
『いつか捨てられる』それは例えおもちゃが何人もの人の手を渡り歩こうともいつかは訪れること。
その時までにきちんと充分に大切にしてあげられるのか。
それが、持ち主もおもちゃも幸せな暮らし方なのではないでしょうか。
地獄先生ぬ~べ~にも、『モノは必ず捨てられる運命にある。それまで大切に使ってやることさ。』という台詞がありました。たしか、モノに宿った魂が妖怪化する、九十九神の話でしたね。
少し話は変わるんですが、この九十九神のように、日本では昔からあらゆるものに神様が宿るという考え方をしていました。
トイ・ストーリーのおもちゃが実は魂をもって生きているという設定は、だからこそ日本人にも深く受け入れられたのかもしれません。
もし僕に子供がいたら、教育のひとつとして絶対『トイ・ストーリー』見せたいもん。モノを大事にしてほしい気持ちを込めてね。
アンディとの別れ
さて、話を戻しましょう。ロッツォとのでのスリリングなサスペンス・アクションシーンから一転、ラストはアンディとの別れが描かれます。
近所に住む女の子、ボニーの元へおもちゃを持っていくアンディ。
人見知りでモジモジしているボニーの前でアンディはひとつひとつ、おもちゃの説明をしていきます。ジェシーにブルズアイ、レックスにポテトヘッドたち。そしてバズ・ライトイヤー。そして、ウッディ。ウッディを欲しがるボニーに躊躇するも、ウッディを眺めながら、ボニーに手渡すことを決意します。
こうやって並べられたおもちゃはどれもどれもアンディが子供の頃から大切にしてきた遊び相手でした。
『このおもちゃは僕の宝物なんだ』
そう言って、しばしボニーとともにおもちゃで遊ぶアンディ。
おもちゃ達にとっては長年待ち望んだ『アンディに遊んでもらうこと』が叶った瞬間でもあり、同時にそれはアンディとの最後の時間でもありました。
「あばよ、相棒」
ウッディは遠ざかるアンディの車にそう呟きます。
おもちゃとの別れをこれほど感動的に、そして幸せに描いた作品は後にも先にもこの作品しかなく、また、この作品を越える作品も出てこないかもしれません。
「トイ・ストーリー3」の商品購入はこちら