それに、物語の筋から言っても、アオヤマ君が憧れていたお姉さんが実は人外の存在だったとしても、正体が悪魔だったとか、化け物だったとかは小説のカラーにはそぐわないからねぇ。。
アオヤマ君はお姉さんが『人間ではない』という答えにたどり着きますが、それはアオヤマ君にとって悲しい別れをもたらすものでもありました。
子供はその純粋な好奇心ゆえにどこまでも純粋に掘り下げようとしますが、大人であるアオヤマ君のお父さんは『調べない方が傷つかなくてすむ問題もある』と言います。
結果的にそれは海でありお姉さんのこと。
どちらも、アオヤマ君には完全には理解できない『世界の果て』でした。
ただ、アオヤマ君だけでなく、『世界の果て』が何かは私たちでも恐らくは永遠にわからない謎です。
『ペンギン・ハイウェイ』はお姉さんの声で
「君にはこの謎が解けるか?」
と呼び掛けているようにも思えます。
『ペンギン・ハイウェイ』深く知るには原作本はマスト!
映画では描かれなかった部分もあって、より作品の世界観や背景、それぞれの関連を詳しく知ることができます。
映画鑑賞後の余韻に浸っていたい人にもおすすめ。