【レビュー】『ルームロンダリング』ありそでなさそな事故物件浄化業

オダギリジョーさんが好きなので、観てきました!予告編が面白そうだったのもあったしね。

その割にそこまでの期待はなかったんですが(笑)、伏兵も伏兵、2018上半期、一番面白い作品でした。

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「ルームロンダリング」の予告編

「ルームロンダリング」のスタッフ・キャスト

監督
片桐健滋

脚本
片桐健滋
梅本竜矢

出演者
池田エライザ
渋川清彦
伊藤健太郎
光宗薫
オダギリジョー



「ルームロンダリング」のあらすじ

八雲御子、20歳。幼少期に母が蒸発、その後母親代わりを務めてくれていた祖母も高校生の時に亡くなってしまう。
それから御子が母の弟である叔父の雷土悟郎に連れられ、不動産屋でアルバイトすることに。

その内容とは『ルームロンダリング』。

事故物件を渡り歩き、一般のお客さんへの告知義務をなくし、事故物件を浄化するお仕事。

隣人と交流はNGという決まりがあったが、もともと人づきあいが極端に苦手な御子には好都合だった。

そんな御子にはある内緒の能力がある。それは「死んだ人が見えること。」

ルームロンダリングでやってきた1Kのアパートでは自殺した陽気なパンクスの幽霊と遭遇。
徐々に仲良くなる二人だが、悟郎の命令で次の事故物件に引っ越すことに。

次の物件は「殺人」。これまで御子には負担が大きいと「殺人」案件の部屋は使用させなかったが、報酬につられて御子を駆りだす。

そのマンションの部屋ではストーカー殺人の被害者のOLの幽霊がいた。御子はOLの幽霊「悠希」からの犯人を捕まえてほしいという願いを四六時中聞かされるハメになる。

また、マンションの隣人の虹川亜樹人もやたらと御子に話しかけてくるなど、にわかに御子の周りは騒がしくなっていくが・・・。




感想・レビュー

皆さん、事故物件って事件のあった物件にその次に入ってくる入居者までは事故物件であることを伝えなければならないルールがあるのを知っていますか?

これ、裏を返せば事故物件の次の入居者にしか告知義務はありません。そこを逆手にとって事故物件を渡り歩き、一般のお客さんへの告知義務をなくす仕事、マネーロンダリングならぬ『ルームロンダリング』。

実際にバイトで事故物件から事故物件へと引っ越す女の子を池田エライザさん、そしてその叔父であり、事故物件をエライザさんに紹介する不動産屋をオダギリジョーさんが演じています。

なんかこういう仕事、本当にどこかでありそうですよね。

いやー顔が覚えられないっす。

いやーしかしテレビ見ないから最近の俳優さんが全くわからない。。

「あれ?主演は二階堂ふみちゃん?『スクープ』のときこんなだったっけ?」

「あれ?あのパンクスは吉田豪さん?段田安則さん?」などと迷いまくり。

ちなみに主演は池田エライザさん、パンクス役は渋川清彦さん。

他にも田口トモロヲさん、森下さんなど、僕の好きなカルトな面々が出演ということもこの映画をチョイスした理由のひとつ。

でも一番新鮮だったのは元AKB48の光宗薫さんでした。

西川貴教の『イエノミ』でMCされてたのを観てたんですが、どちらかというとマイペースなイメージだったんで、こんなに演技上手いとは正直思ってなかったですね。

さて、肝心の内容はおおまかに上にかいた通りですが、とにかく脚本が見事でした。

ほとんど無駄な登場人物もなく、また地味だけれども、きちんと熱くなるところは熱くなって、泣かせるところは泣かせて、そして伏線もほとんどきれいに回収してっていう

あと、セリフ。邦画だとぼくはかなりセリフを重視しています。やはり日常から過度に逸脱しない、リアルなセリフの映画の方が落ち着きます。

例えば、コミックス原作にありがちなかっこつけたリアルでない言い回しが嫌いなんですよね。

今回の映画の予告編でブリーチの予告編やってたんですけど、そのなかの

『この俺がやっつけてやる』みたいなセリフ。

この俺って。。。

そういう日常からかけ離れた言い回しってやはり醒めちゃうんです。

洋画は字幕だからあまり気にならないけど、邦画はちょっと気になりますね。それと喜怒哀楽の激しい演技とかも苦手。

みうらじゅんさんかな?『喜怒哀楽とはいえど、私たちの日常においてのほとんどはそれ以外の感情なんだ』と著書に書いてあって納得した覚えがあります。

上記のような経緯もあって最近見に行く邦画は『勝手にふるえてろ』とか、三木聡監督作品とか、ちょっとメインストリームから外れたような小品的な作品が多いです。

『勝手にふるえてろ』の主人公、ヨシカもこじらせ系の女子でしたが、脚本としては『ルームロンダリング』のほうが起承転結がはっきりしてて分かりやすいですね。

もちろん映画の価値はストーリーのみではなくて、人それぞれだとは思います。

仮に視覚効果のビジュアルで観るならば、今日見てきた『ジュラシック・ワールド 炎の王国』の方が圧倒的でしょう。

それでもストーリーは映画の大きな要素のひとつだとも思います。

『ルームロンダリング』はそう言った意味でもよく練られたコメディの良作ですね。

是非一度見てみてほしい、2018年のおすすめ映画です。

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