【映画レビュー】クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ! オトナ帝国の逆襲

映画 クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲 [DVD]

数多あるクレヨンしんちゃんの映画作品のなかでも一、二を争う人気を誇る本作。

クレヨンしんちゃんを子供向けのアニメと思っている人には是非とも観てほしい作品です。

新しい時代の前夜、ノスタルジーへの情景とそれでも前に進む力強さを内包させた名作。

ちなみにタイトルはスターウォーズのパロディだそうです。

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「オトナ帝国の逆襲」のスタッフ・キャスト

監督
原恵一

脚本
原恵一

原作
臼井儀人

製作 プロデューサー
山川順市
和田やすし
福吉健

出演者
矢島晶子
ならはしみき
藤原啓治
こおろぎさとみ
津嘉山正種
小林愛
関根勤
小堺一機

「オトナ帝国の逆襲」のあらすじ

21世紀を目前にした日本。かすかべ市のオトナたちは子供の頃の人気キャラになりきれるテーマパーク、20世紀博に子供そっちのけで夢中になっている。みさえとひろしもその一人。

そんな両親の姿にしんのすけは辟易するのであった。

そんなある日、「20世紀博からの大事なお知らせ」が放映される。「明日の朝、お迎えにあがります」という内容の短いものだったが、それを見たひろしとみさえが突然仕事や家事を放棄。まるで子供のようになってしまった。

しまいにはオート三輪にのせられて、どこかへ連れ去られてしまう。

子供だけの街になってしまったかすかべ市だが、「20世紀博」の創立者で「イエスタディ・ワンスモア」のリーダーのケンから「街をおとずれる隊員に従えば親と再会できる」と言われ、子供たちも大半はその指令に従ったものの、しんのすけたちはその指令に何か怪しさを感じ、
街に一晩隠れて様子をうかがっていた。

翌朝、指令に従わなかった子供たちに対して「子供狩り」が始まる。。。

感想・レビュー

この映画の公開当時、子供の付き添いで鑑賞したはずの大人が泣いてしまうという現象が続出したそうです。

それもそのはず、今作は父親である野原ひろしにフォーカスを当てた作品でもあるからです。

自分の生まれ育った20世紀。それを抜けた21世紀では大人として振る舞っていかねばならない、その影にある一抹の不安と寂しさ。

子供時代を再度体験しているひろし。実際は子供だからこそ、叶わない願いもあります。

そこを、救いに来たしんのすけにより、ひろしは今の暮らしにもまた素晴らしさが溢れていることに気づかされます。

今作のクライマックスは敵との対決ではなく、傷だらけになりながらも未来のためにしんのすけが階段をかけ上って行くシーン。

いつものおバカな戦いでしめくくりではなく、死のうとしたケンとチャコを、キジバトの親子が防ぐというラスト。

「ケンとチャコは野原一家の勝利を認めるわけにはいかないが、彼らとは戦わない。ならば彼らは死ぬしかない。でも死のうと思った彼らの死を、キジバトの親子が防ぐというラストを思いついた時にものすごく興奮したんです」。

出典
https://www.cinematoday.jp/news/N0090855
『オトナ帝国』『戦国大合戦』結末違う可能性あった…映画救ったしんちゃん作者の一声 – シネマトゥデイ

原恵一監督は上記のように語っています。それまでのクレヨンしんちゃんのフォーマットに沿わないラストには反対の声もあったようですが、結果として映画は今までにないお客さんからの高い評価を得ることになりました。

今作品のDVD発売時のCMには俳優の阿部寛が出演し、大人の鑑賞にも堪え得る感動作であることをPRしています。



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