男の美学を描いた作品と言えば『ルパン三世』はまちがいなくその一つだと思います。
今回はそんな『ルパン三世』から名言・名セリフをお届け。
劇場版『ルパン三世』の作品の数々から名言・名セリフをご紹介します!
『ルパン三世VS複製人間』
記念すべき『ルパン三世』劇場版第一作目の作品です。
「返してもらいに来たぜ 色々とな」
「俺は夢、盗まれたからな…。 取り返しに行かにゃぁ」
「ルパンを他人に殺させたくはない、それだけだ。」
石川五右衛門のセリフです。『ルパン三世』の魅力はあくまでヒーローではなく、ダーク・ヒーローであること。
友達関係ではなく、あくまでそこには緊張感の漂う、「共戦」関係であるのだと再認識させられます。
「感謝しろよ、マモー。やっと死ねたんだ」
エンディングで脳だけになったマモーはなお宇宙空間へ逃げ出し、永遠の生を行き続けようとしましたが、成功するかに思われたそのとき、ルパンが仕掛けた爆弾が爆発。マモーは死亡します。そのときにルパンが呟いた言葉が上記。
こうしてみると、ルパンはよくある不老不死などを望まず、限られた人生を思うがままに生き抜きたい男なのだと思います。
『ルパン三世 カリオストロの城』
『ルパン三世 カリオストロの城』は1979年に公開された映画版『ルパン三世』の第二作目の映画です。そんな時代に「お宝」を盗むルパンというキャラクターを成立させられるのか、という問題のなかで、宮崎駿が出した答えはファンタジーという舞台でした。
公開当時の興行収入こそ、前作『ルパン三世VS複製人間』に及ばなかった今作ですが、いまやルパンの枠を越えて名作アニメの代表作として高い評価をうけています
「奴はとんでもないものを盗んでいきました。あなたの心です」
もはや説明不要の超有名な名セリフ。
「あの方は何も盗まなかったわ、私のために戦ってくださったの」
そう話したクラリスに銭形警部が答えて言ったセリフです。
このセリフに限らず、『カリオストロの城』の男性キャラクターはルパンをはじめとして大人の紳士的な男性として描かれています。例えばルパンがクラリスの部屋を訪れるシーンでのこんなセリフ。
「泥棒です…こんばんは、花嫁さん』
泥棒でありながら、礼儀正しく、なおかつほんの少しの茶目っ気も感じさせる、ルパンの挨拶。
少女のクラリスに対して大人の余裕が感じられる名セリフですね。
「私の獲物は悪~い魔法使いが高い塔の天辺にしまいこんだ宝物・・どうかこの泥棒めに、盗まれてやってください・・」
若き日のルパンの失敗を救ったのは、当時まだ幼い子供だったクラリスでした。
この作品の中でクラリスはそのことを覚えてはいませんが、ルパンはクラリスの指輪から彼女がかつて自分を助けてくれた少女だということを思い出します。
そんな背景を前提にこのセリフを見ると、ルパンがクラリスの置かれた状況を案じ、そしてクラリスをとても大切に思っていることが伝わります。
そして、こんな言葉を言えるのも、月日が経ってルパンが自分自身の能力に自信を持てるほど成長したからなのでしょう。
「ああ何ということだ。その女の子は悪い魔法使いの力は信じるのに、泥棒の力は信じようとはしなかった。その子が信じてくれたなら、泥棒は空を飛ぶ事だって、湖の水を飲みほす事だってできるのに」
「私も連れてって。泥棒はまだできないけれどきっと覚えます」
ラストシーンのクラリスのセリフ。王女と言う身分を捨ててまで、何より手を汚すことになってもルパンについていきたい、そんな少女のいたいけで純粋な想いが痛いほど伝わってきます。
『ルパン三世 くたばれ!ノストラダムス』
「人生を楽しむコツは、どれだけ馬鹿なことを考えられるかなんだ。」
「また騙されてみようって気になっちゃう、女さ。」
ルパンが峰不二子を評して言った言葉。
このセリフ自体もものすごくカッコいいですが、こんな女性のことを本当に「イイ女」と言うんでしょうね。。
『LUPIN THE IIIRD 次元大介の墓標』
ルパン「じゃあ、お前も同じ重さの銃を使えば負けねぇってわけか?」
次元「ふん、ごめんだね。」
全編を通して次元の美学に溢れた今作。
早打ちに勝つために銃を変えることはせずに、あくまで愛用の銃を大切にする。次元大介のロマンでしょうか。
「生憎だが、丸腰の男を撃つシュミはないんでね」
銃を向けてもいい相手、そうではない相手、その基準にも次元なりの美学が徹底されています。
こういった、騎士道にも通じる生き方は次元大介をよりダンディで魅力的な男にしています。
「お前がどれだけ軽い銃を使おうが知ったこっちゃないが、俺に言わせりゃロマンに欠けるな」
例え目的のためには不利であろうと、自分の美徳を貫く。それこそがロマンだと次元大介は伝えているのではないでしょうか?
次元の愛用する拳銃はリボルバー。相手の銃はもっと軽く、早打ちに適していましたが、次元は愛用の銃を変えてまで勝負に勝とうとは思っていません。
何を大切にするかの優先順位でカッコいい生き方も決まってくるのかもしれませんね。