まずは出所したサンドラ・ブロック演じるデビーの鮮やかな『盗み』っぷりがみどころ。
そこからケイト・ブランシェット演じる旧知のルーに連絡を取り、史上最大の犯罪計画が始動して行くわけですが、普通に考えてサンドラ・ブロックとケイト・ブランシェット並の美貌の二人が注目を集めないわけはないと思います。。
さて、アン・ハサウェイ演じるダフネ・クルーガーが今回のターゲット(実際にはダフネが身につける1億5千万ドルのカルティエのネックレス)。
ワガママハリウッド女優という役柄と、デビーによって鮮やかに騙される役回りはアメリカでのアン・ハサウェイのイメージを投影したものかな?と思います。
かつて『アメリカで最も嫌われている女優』と呼ばれたアン・ハサウェイ。それはアメリカで「ハサヘイター」という言葉まで生み出したほどでした。
どうしてもそのアン・ハサウェイとイメージが被ってしまう、ダフネ・クルーガーという役柄をサラッと引き受けるところに彼女の器の大きさを感じずにはいられません。
ちなみに以前リドリー・スコット監督の『ゲティ家の身代金』で、追加撮影のギャラが男女で1500倍もの格差があったことが問題となりました。
その内容はミシェル・ウィリアムズの追加撮影ギャラが1000ドル以下なのに対して、マーク・ウォールバーグのギャラは150万ドルだったというもの。
これらの不平等や、「Me Too」運動に代表されるセクハラ問題などを是正するTime’s Up運動に現れる、今も変わらない男尊女卑の実態。
そんな中で「オーシャンズ8」が女性のパワーを今一度大きく印象づける作品になったのは確かだと思います。
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7位 ジュラシック・ワールド 炎の王国
どこか既知感のある印象だがスリルやサスペンスの演出のレベルは最高峰
恐竜を捕獲しに行ったその日に噴火が起きるなど、多少ご都合主義なストーリーもあるものの、まぁご愛嬌ですよね。
エンターテインメントは細かいことにツッコミ入れたらキリないので。。
シリーズの過去作品へのリンクやオマージュも多々あって、ジュラシックシリーズのファンなら思わずニヤけてしまいそうな場面もたくさんあったのではないでしょうか?
映画全体を通すと、強いて言えば『ロスト・ワールド』に近いかなと思います。
特筆すべきはやはり火山噴火のシーンですね。溶岩が迫り出すシーンは『ボルケーノ』を彷彿とさせますが、煙と降り注ぐ火山岩のあの描写はとても斬新で迫力満点。正直視覚効果の点で言えば劇中一番の盛り上がりをみせる場面ではないでしょうか。
シリーズも長く続いていることがあるのか、それ以外のシーンはどこか既知感のある印象。
ただ、それも言い換えるとこのシリーズはスリルやサスペンスの演出のレベルが最高峰のものだということかもしれません。
それだけに良いものを求めると、自ずと似通ってしまうかもしれませんね。
8位 ジオ・ストーム
今どきのエンターテイメント作品。頭一つ抜きんでることはできたのか?
世界をコントロールするテクノロジーが何者かに乗っ取られるみたいな。。人工知能モノでよくあるようなやつだと思うんですけけど、正直ホントよくあるようなやつだと思ってナメてたんですよね。
地球に降りかかる災害、それを阻止するために宇宙へ出向く、そしてそれが家族との永遠の別れになる・・・途中からアルマゲドンのような展開に。
よく目を凝らしてスクリーンを見ていると、やっぱCGか~と思ってしまう興ざめの部分もありますが、全体的には良かったのではないでしょうか。
各映画批評サイトでの評価はおおむね低かったんですが、一般の人が深く考えなければ十分満足できる映画だと思います。
僕も結構楽しめました。(逆にここまで評価低いのが意外なほどです。)
映画にある程度詳しかったり、細かいところが気になる人なんかにはキツいかも。
「派手な爆発が観れればいいや!」とかっていう人には間違いなくおススメです。
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9位 オリエント急行殺人事件
アガサ・クリスティの名作を映画化。果たして・・・?
やはり、弱者が罪をかぶりやすい、劇中の時代設定において、殺人の犯人を突き止めながらもそれらを許すポアロの行動は、
今の時代にも通じる示唆をあたえている気がしてなりません。
トランプ政権や、例えば今の日本でも問題となっている、ある種の排外主義。一言では言えない難しい問題だとは思うのですが、それでも人種という大きなくくりによって差別されるというのは正しくはない。
イデオロギー的なモノの見方ではなく、ありのままに公正に平等に事実を見つめること。
そんなポアロの姿勢は今の私たちにとってもとても大切なことを教えてくれます。
でも有名作ゆえにオチをしってたら心から楽しめないよね。。
僕はオチを知ってたので映画的な根本の部分でちょっと減点かな?
個人的には「ジオストーム」とかなりの僅差なんですけどね。どちらが3位でもおかしくないくらいですよ。
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10位 レディバード
決して派手ではない、けれども誰にでも当てはまる映画
レディバード、鑑賞中は良いのか悪いのかなんとも判断がつきにくい作品でもありました。