名作ホラー映画01.ゾンビ
『ゾンビ』は1978年に公開されたホラー映画です。監督はジョージ・A・ロメロ、主演はデビッド・エンゲが務めています。
ジョージ・A・ロメロ監督の名作ホラー映画。後に数多出てくるゾンビものの方向性を決定付けた作品ではないでしょうか。
単なるホラーに留まらず、人間社会の在り方にも深く切り込むところは流石ロメロといったところでしょうか。
悲劇を予感させるエンディングも秀逸ですね。
名作ホラー映画02.エクソシスト
『エクソシスト』は1973年に公開されたホラー映画です。監督はウィリアム・フリードキン、主演は リンダ・ブレアが務めています。
70年代のオカルトブームを代表するような作品ですが、こちらもひとつのホラージャンルを作ったという意味では『ゾンビ』とならんでその古典的な映画ではないでしょうか。今作の後にどれだけの「悪魔憑き」ホラーが作られたかを考えると、『エクソシスト』がホラー映画界に与えた影響がどれほど大きいかがわかるかと思います。
『エミリー・ローズ』『ラスト・エクソシスト』・・・その流れは現在に至るまで脈々と続いています。
名作ホラー映画03.悪魔のいけにえ
『悪魔のいけにえ』はに公開されたホラー映画です。監督はトビー・フーパー主演はマリリン・バーンズが務めています。
今のホラーにもつながる、現実的な恐怖をドキュメンタリータッチで描いた、まさしくホラー映画の名作です。
その評価はホラー映画に留まらず、芸術的な観点からも高い評価を得ています。
トビー・フーパー監督、主演のマリリン・バーンズも最近亡くなってしまいましたが、それでも今作は今なお新しいシリーズが作られ続け、新しくファンを増やし続けています。
現時点ではリブート作の製作が行われているようですね。
名作ホラー映画04.キャリー
『キャリー』は1976年に公開されたホラー映画です。監督はブライアン・デ・パルマ、主演はシシー・スペイセクが務めています。
鬼才ブライアン・デ・パルマがスティーブン・キングのホラー小説を映画化。
キャリーが頭から豚の血を被せられるシーンは有名ですね。
単なるホラーではなく、いじめの問題、思春期、家族との繋がりなど10代の抱える問題をも内包したホラー映画です。
2014年にはクロエ・グレース・モレッツ主演でリメイクもされています。
名作ホラー映画05.13日の金曜日
『13日の金曜日』は1980年に公開されたホラー映画です。監督はショーン・S・カニンガム、主演は務めています。
70年代のオカルトホラーの次、80年代に訪れたホラーの波と言えばスプラッターになるのでしょう。
その原点と代表的な映画も言えるのが『13日の金曜日』。キャンプ地のクリスタル・レイクを訪れた若者たちが殺人鬼に一人一人殺されていくストーリー。
多くの作品を連ねるホラーシリーズへ発展していきますが、パート2から登場するジェイソンはもっとも有名なホラーキャラクターの一人ではないでしょうか。
名作ホラー映画06.食人族
『食人族』はに公開されたホラー映画です。監督は主演は務めています。
アマゾン川上流未開の地「グリーン・インフェルノ」に向かった探検隊たちが行方不明に。
捜索へ向かったジョン・モンロー教授がグリーン・インフェルノの村で見つけたフィルムが流出した・・・という体のフェイクドキュメンタリー・ホラー。
公開当時、「これは本当に起こったことだ」と誤解する観客が続出したらしいです。(ちなみに劇中で「食べられた」はずの俳優はその後も別の作品に出演しています)
しかし、劇中の動物虐待はすべて本物の映像(オイオイ・・・。)
なぜか日本で10億円以上を売り上げる大ヒットとなった。
ミュージシャンの大槻ケンヂも「食人族」を観に行ったが観客が多く、立ち見だったことを著書で述べています。
名作ホラー映画07.エイリアン
『エイリアン』は1979年に公開されたホラー映画です。監督はリドリー・スコット、主演はシガーニー・ウィーバーが務めています。
SFホラーというジャンルの古典とも呼べる作品です。宇宙という閉ざされた空間で一人また一人、謎の生物に殺されていく恐怖を描いた作品。
以前は「エイリアン」という言葉は外国人という意味合いで捉えられることが多かったのですが、今作のヒット以降、エイリアン=宇宙人という捉えられ方がメジャーになってゆきました。
監督のリドリー・スコットの映画監督デビュー作にしてブレイク作でもあります。
また主演のシガーニー・ウィーバーのブレイク作にもなっています。本作のエレン・リプリーは84年の『ターミネーター』のサラ・コナーとならんでバトル・ヒロインの代表的なキャラクターにもなっていますね。
名作ホラー映画08.シャイニング
『シャイニング』は1980年に公開されたホラー映画です。監督はスタンリー・キューブリック、主演はジャック・ニコルソンが務めています。
巨匠スタンリー・キューブリックが挑んだホラー映画。
キューブリックらしい完璧主義と演出がその他のホラーとは一線を画す格調高さ、芸術性を生み出しています。
シャイニングをオマージュした映画や他作品は数知れず。まさにホラー映画の名作と呼べる作品です。
名作ホラー映画09.ブレア・ウィッチ・プロジェクト
『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』は1999年に公開されたホラー映画です。監督は ダニエル・マイリックとエドゥアルド・サンチェス。主演はヘザー・ドナヒューが務めています。
魔女伝説を探検しにいった若者たちが行方不明になるというストーリー。
物語の核心には触れずにただただ煽りまくるスタイルで超低予算で作られた映画ですが世界中で売れまくった作品です。
超低予算の6万ドル(600万円程度)で製作されながらも、全米興行収入1億4000万ドル、全世界興行収入2億4050万ドル(約255億円)と、制作費の4000倍を売り上げた今作。
そのあまりの成功ぶりは「製作費と興行収入の差が最も大きい映画」としてギネスブックに掲載されたほどでした。
名作ホラー映画10.エルム街の悪夢
『エルム街の悪夢』は1984年に公開されたホラー映画です。監督は ウェス・クレイブン、主演はヘザー・ランゲンカンプが務めています。
ジョニー・デップの映画デビュー作として知られる本作。殺人鬼フレディのキャラクターが人気のホラーシリーズでもあります。
名作ホラー映画11.チャイルド・プレイ
近年のホラーリメイクと言えば、上記の『IT』以外にも『チャイルド・プレイ』がそうですね。
『チャイルド・プレイ』は1984年に公開されたホラー映画です。監督は ウェス・クレイブン、主演はヘザー・ランゲンカンプが務めています。
「グッドガイ人形」に乗り移ったシリアルキラーのチャッキーが生身の体を乗っ取ろうと持ち主のアンディを殺そうとするストーリーです。
名作ホラー映画12.リング
『リング』は1998年に公開されたホラー映画です。監督は中田秀夫、主演は 松嶋菜々子、真田広之が務めています。原作は 1991年に出版された鈴木光司の小説『リング』です。
見たら一週間後に謎の死をとげるという呪いのビデオの秘密を解明するストーリー。
続編として『らせん』『ループ』『エス』『タイド』、そして外伝作品『バースデイ』が出版されています。
映画版『リング』シリーズは1998年に第一作『リング』と続編の『らせん』が同時公開されました。
その後『リング2』、『リング0 バースデイ』が公開されています。
呪いの元凶である貞子はジャパニーズ・ホラーのアイコン的な存在にまでになり、韓国やハリウッドなど海外でリメイクされるようになります。
2010年代になっても『貞子3D』『貞子3D2』『貞子vs伽椰子』『貞子』など多くの「リング」シリーズの映画作品が公開されています。
名作ホラー映画13.ミザリー
『ミザリー』は1990年に公開されたホラー映画です。監督はロブ・ライナー、主演はキャシー・ベイツが務めています。
原作はスティーブン・キングが1987年に出版した同名小説の『ミザリー』。
ベストセラー小説「ミザリー」シリーズの作家ポール・シェルダンは、交通事故を起こし、近くの看護婦のアニーに救出され、彼女の上で治療を受けることになります。
アニーは「ミザリー」シリーズの熱狂的ファンであり、シェルダンが人気小説「ミザリー」シリーズの作者だと知るとその結末に納得せず、「ミザリー」シリーズの結末の変更をシェルダンに要求するなど徐々にその異常性があらわになっていきます。
今作でアニーを演じたキャシー・ベイツはアカデミー賞で主演女優賞を受賞するなど高い評価を受けています。
名作ホラー映画14.バスケットケース
「バスケットケース」は1982年に公開されたフランク・ヘネンロッター監督のホラー映画sです。主演はケヴィン・ヴァン・ヘンテンリックが務めています。
結合双生児として生まれたベリアルとドウェインの兄弟。無理やり外科手術で分離させられた二人のうち奇形であった兄ベリアルは父親に捨てられてしまいます。ドウェインは兄を救出し、父を殺害。二人は自分たちを分離した医者たちへ復讐を開始します。
全体的にチープで、80年代の作品とすら思えないような低いクオリティの映画なのですが、「人間として生まれてきた哀しみ」を描いたストーリーは美しささえ感じさせます。
ドウェインだけが普通の生活を手に入れることができ、ベリアルには人並みの恋すら叶わない。決して普通にはなれないべリアルの哀しみと、それでも兄弟という切り離せない絆。
2017年にはMoMA(ニューヨーク近代美術館)の映画コレクション入りするなど、一般的な再評価も進みつつあり、今やホラー映画の名作であり、古典ともいえる地位を築いたのではないでしょうか?
チープ過ぎてあまり怖くないのでホラー苦手な人でも恐らく大丈夫かと思います。
名作ホラー映画15.羊たちの沈黙
「羊たちの沈黙」は1991年に公開されたサイコスリラー映画です。
主演はアンソニー・ホプキンスとジョディ・フォスター。トマス・ハリス原作の小説を「刑事グラハム」に引き続き実写化した作品です。アカデミー賞主要5部門をすべて制覇した作品は「或る夜の出来事」「カッコーの巣の上で」「羊たちの沈黙」の3作品しかなく、とりわけサイコ・サスペンス/ホラー系の作品が作品賞を獲ったのは異例ともいえます。
ミズーリ州のカンザスシティなどアメリカ各地で多発していた連続猟奇殺人事件とその犯人の通称“バッファロー・ビル”の逮捕のために、FBIアカデミーの訓練生のクラリス・スターリングはボルティモア州立精神病院に収監されている凶悪殺人犯で元精神科医の囚人ハンニバル・レクター博士へ協力を要請させるという任務を任せられます。
アカデミー賞主要五部門すべてを制覇していることからもわかるように、俳優の高い演技力、脚本の面白さ、演出の巧みさ、すべてが高いレベルで実現している作品です。
ホラー映画の枠を超え、映画史に残る名作だと思います。
名作ホラー映画16.サスペリア
『サスペリア』は1977年に公開されたイタリアのホラー映画。監督はダリオ・アルジェント、主演はジェシカ・ハーパーが務めています。
当時の主流だったオカルト・ホラーの中でも特に有名な作品ではないでしょうか。
イタリアの映画監督であるダリオ・アルジェントらしく、ホラー映画にありがちなお色気展開とは一切無縁。その代わりにリアリティをあえて無視したとしか思えない赤と緑のコントラストの芸術性が目を引きます。
また、本作を印象付けているのはイタリアのプログレッシブ・ロック・バンド、ゴブリンの音楽。シンセサイザーの不協和音が印象的です。
「決して、ひとりでは見ないでください」というキャッチコピーでも有名な本作ですが、今の基準からすると決してそう怖い作品でもありません。
やはり今作を名作たらしめているのはその視覚的な芸術性ではないでしょうか。『悪魔のいけにえ』や『エクソシスト』など『サスペリア』と同じ70年代に公開された名作ホラーの中で、鮮やかな色彩でもって芸術性を表現したのはやはり今作がその代表と言えるでしょう。
ちなみに序盤のタクシーのシーンで本物の幽霊が映っていると話題になりましたが、あれは監督のダリオ・アルジェントが意図的に演出したものだそう。