ロックを超えた定番ブーツ「ドクターマーチン」が登場する映画たち

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ドクターマーチン(Dr. Martens)

(Dr. Martens)は、イギリスのブーツブランドです。

ソール部分をぐるりと一周する黄色い縫い目(ステッチ)が特徴的なブーツです。

ブランド名は、開発者のドイツ人の軍医、クラウス・マーチンに由来しています。

ドクターマーチン誕生のきっかけは1945年、クラウス・マーチンが休暇でスキーをしている最中に足首に怪我を負ったことでした。その時に軍から支給されたブーツが怪我した足には全く合わなかったことから、彼はエアークッションの効いたソールの靴を考案したことがドクターマーチンの始まりでした。

エアクッションソール

このエアクッションソールは「Air Wair」とよばれ、先に世界で初めてエアを内蔵したソールとなりました。
時代にして1960年のこと。NIKEのエア・マックスより数十年早くドクターマーチンは空気を内蔵した靴を発売していたのです。
それが現在でも定番モデルの8アイレットブーツ「1460」でした。


[ドクターマーチン] ブーツ 1460 8ホール

当時のキャッチコピーは「Bouncing Soles -弾む履き心地のソール」
ソール内の小さく仕切られた空間に空気を密封することで、歩く時の衝撃を吸収し、まさに「弾む履き心地」のブーツと謳われるようになりました。

頑丈な作りのブーツ

もう一つの特徴は堅牢な作り。
マーチンの靴は、グッドイヤーウェルト製法で作られています。

グッドイヤーウェルト製法とは

アッパー部分とインソール、そしてウェルトをすくい縫いによってつなぎ合わせ、その後アウトソールとウェルトをつなぎ合わせています。この製法での大きな特徴は、アッパー部分とアウトソール部分が直接つながっていませんので、アウトソール単体の交換が可能なのです。その為長くその靴を履くことが出来るのです。

また、コルクを挟んでいますので、長時間履いているうちにこの部分が沈み込み、持ち主の足の形状に馴染んできますので、履けば履くほどに履きやすくなってくるのです。このコルク部分はクッションの役目も果たし、履き心地の良さに貢献していますので、長時間の歩行にも適しているのです。

出典:https://www.chiyodagrp.co.jp/shoesbreak-ver4/goodyear_welt/
グッドイヤーウェルト製法 | 靴・シューズの知っ得情報!Chiyoda Shoes Break(シューズブレイク)

また、気密性のほか、耐熱・耐寒・耐摩耗性にも優れているので、発売当時は「ブルーワーカー」と言われる工場労働者や郵便局員、警察や鉄道職員などのハードワーカーから絶大な支持を得ていました。ここからもいかにドクターマーチンが頑丈なブーツなのかが伺えると思います。

労働者からミュージシャン、そして世界へ

さて、ドクターマーチンといえばパンクやロックファッションのアイコン的なイメージを持つ人も多いと思いますが、それは彼らの多くがブルーワーカーでもあった事がその理由でもあります。
反体制的なイメージを象徴するように、1960年代後半にはドクターマーチンのチェリーレッドのブーツがストリートギャングの象徴的スタイルとなりました。

1970年中頃にはドクターマーチンのブーツはイギリスのパンクやロックミュージシャンの間で人気となります。、ビートルズ、ローリングストーンズ、クイーン、ザ・フーのギタリスト、ピート・タウンゼントやザ・クラッシュのボーカリスト、ジョー・ストラマーなど・・そしてその人気は世界に広まりマイリー・サイラス、グウェン・ステファニー、ファレル・ウィリアムス、デヴィッド・ベッカムなど様々な著名人が着用しています。定番のファッションアイテムの一つとして多くの人に愛されるブーツとして今も人気は衰えません。


時計じかけのオレンジ

1972年公開のスタンリー・キューブリック監督作品です。主演はマルコム・マクダウェル。
管理された全体主義と、その中で暴力とセックスに明け暮れる若者の無軌道さのジレンマを描いた作品。その反社会的かつ個性的な作品でカルト映画の名作としても名高いです。
監督の意図とは別に「暴力を誘発する作品」とされ、いくつかの国で上映禁止になりました

しかしニューヨーク映画批評家協会賞、ヴェネツィア国際映画祭などでの受賞もあり、名作と呼ばれる映画であることも確かです。


フィギュアの画像でごめんなさい!

見た限り、10ホールのブラック。1960年代後半にはワークブーツからファッションアイテムとしても支持を集めるようになり、やがてギャングや不良たちといったカウンターカルチャーの象徴のようなアイテムとなります。
暴力に明け暮れる若者たちを描いた「時計仕掛けのオレンジ」で使用されているのは、そんな当時の時代背景を反映したものかもしれませんね。

ワン・デイ 23年のラブストーリー

2011年公開の恋愛映画。一組の男女の23年に渡る恋愛模様を描き出しています。主演はアン・ハサウェイ。
さまざまなファッションや表情が楽しめる作品でもあります。


さて、「ワン・デイ 23年のラブストーリー」の中でドクターマーチンが確認できるのは下記の写真、

写真を見る限り、アン・ハサウェイが履いているのは8ホールのブラックに見えますね。現代においてはかつてのパンクスやロック・ファッションのイメージを超え、より幅広い層にファッションアイテムとして受け入れられている気がします。もちろん女の子が履いていても可愛いです。
っていうか女の子でマーチン履いてる人は2割増しでかわいく見えます。個人的には・・・。




THIS IS ENGLAND

80年代初頭のサッチャー政権下のイングランドの労働者階級の若者をテーマにした作品です。
この時代に生まれたスキンヘッズなどのカルチャーやそこからのナショナリズムが暴走していく様をリアリティ溢れる映像で描いています。

単館上映からスタートした今作ですが、イギリスでは評判が評判を呼び大ヒットを記録。その後も世界各国で上映され、「『トレインスポッティング』以来、最高のイギリス映画」と絶賛されています。

英国アカデミー賞でも英国作品賞、脚本賞を受賞しています。

今作では主人公の男の子がお店にドクターマーチンのブーツを買いに行くシーンがあります。

ドクターマーチンが80年代においても「不良っぽさ」を印象付けるとものとして、憧れのアイテムになっていることがわかります。

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