ホラー映画用語解説「ファイナル・ガール」とは?

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ファイナル・ガールとは

「ファイナル・ガール」とは主にホラー映画に登場する、物語の最後まで生還する女性のこと。

カリフォルニア大学バークレー校の映画研究者キャロル・J・クローバーが1987年の論文「彼女の身体・彼自身」の中で名付けたホラー映画の登場人物の一つの分類で、主に以下のような特徴が当てはまるとされています。

「ファイナル・ガール」の特徴

  • 性的に奔放ではなく、ほかの登場人物と比較して性的な魅力は劣るものの、知性は優れていることが多い。
  • 中性的な名前を与えられていることが多い。
  • 自力で困難を抜け出し、敵を倒すことが多い。

『エイリアン』のエレン・リプリー

SFホラー映画『エイリアン』のエレン・リプリーも「ファイナル・ガール」の代表的なキャラクターと言えるでしょう。

劇中の中盤までは主人公然とした存在ではないものの、一人きりの生存者となってからは果敢にエイリアンと戦い、勝利を収めています。

『13日の金曜日』のアリス・ハーディー

1980年に公開された80年代ホラー映画の代名詞、『13日の金曜日』のアリス・ハーディーはまさに「ファイナル・ガール」の条件そのままのキャラクター。

クリスタルレイクに訪れた若者たち。その中でマーシー・カニンガムやジャック・バーレルとは違い、そこまで性に奔放ではなく(ショーン・S・カニンガム監督の音声解説では「」と明言されていますが)、かつ序盤は主人公らしく描写されないなどまさに「ファイナル・ガール」の条件をほとんどすべて満たすキャラクターと言ってもいいでしょう。

なお、アリス・ハーディーを演じたエイドリアン・キングは本作の出演をきっかけに狂信的なストーカーの被害にあっていたために、続編の『13日の金曜日 PART2』では序盤であっさり殺害されるという流れになり、長く女優業を引退しました。

『悪魔のいけにえ』のサリー・ハーデスティ

1973年に公開された『悪魔のいけにえ』のサリー・ハーデスティも「ファイナル・ガール」ですね。

『悪魔のいけにえ』はテキサスの田舎町を訪れた若者たちが殺人一家の犠牲になるさまを描いたホラー映画です。

その中でマリリン・バーンズ演じるサリーは自力で屋敷から脱出し、ただ一人生還するという「ファイナル・ガール」の行動を行なっています。

ホラー映画以外のファイナルガール

『ゴーン・ガール』のエイミー・ダン

ホラー映画の「ファイナル・ガール」でいうと、デヴィッド・フィンチャー監督の『ゴーン・ガール』のエイミー・ダンも挙げられることが多いですが、個人的にはファイナル・ガールというよりもより自由な女性像のアイコンではないかと考えています。

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