安い!早い!面白い?B級映画とは何か?

今日のコラムはB級映画についてです。「B級映画」・・・その意味や成り立ちを本当にわかっていますか?

B級映画の概要

B級映画とは、主に低予算・大物スターではなく無名に近い俳優・スタッフで製作される映画を指します。

B級映画のなりたち

元々はアメリカで映画が二本立て興業を行っていた時に、B級映画は成立しました。当時はアメリカの不況期であり、なんとか映画館に足を伸ばしてもらうために、お得感のある二本立て興業が企画された経緯があります。

二本立て映画のうち、予算もとってスターも出演しているメインの映画をA級映画、上映時間も短く、無名の俳優・スタッフで作られるA級映画の添え物的な作品をB級映画と呼ぶようになりました。

B級映画出身のスタッフ・俳優

世界興行収入を塗り替えた『アバター』『タイタニック』の監督として有名なジェームズ・キャメロンも、B級映画出身の監督です。監督デビュー作は『殺人魚フライングキラー』。記念すべきデビュー作ですが、ジェームズ・キャメロンにとっては不本意な作品になってしまったようで、苦いデビューとなりました。

他にも、ジャック・ニコルソン、ジョン・ウェイン、ドナルド・レーガンなどもB級映画出身の俳優として有名です。

B級映画から名作映画へ!

『ターミネーター』

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もともとはB級映画の『殺人魚フライングキラー』でデビューしたジェームズ・キャメロンでしたが、その評価は散々で、キャメロンはとうとう寝込んでしまうことに。そのときに見た「殺人ロボットが自分を追いかけてくる」という悪夢が名作『ターミネーター』を生むきっかけとなりました。

こちらも低予算のB級映画でしたが、その面白さから多くの続編が作られました。続編の『ターミネーター2 』からは多額の予算をかけた大作映画となったのは周知の通り。

ちなみに一作目の低予算ぶりを表すエピソードに、タンクローリーが炎上してそのまま終わりになるエンディングも検討されていたというものがあります。

予算の都合でその後のシークエンスの撮影が難しかったのですね。

『エル・マリアッチ』

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こちらはロバート・ロドリゲス監督の長編デビュー作。後にアントニオ・バンデラスを主人公に据え、『デスペラード』『レジェンド・オブ・メキシコ』とシリーズが製作されることになります。

さて、この『エル・マリアッチ』は並みいるB級映画のなかでも特に制作費が安いことでも有名。なんとその費用わすか7000ドル。

制作費の一部はロバート・ロドリゲス監督自身が臨床試験のアルバイトをすることで賄ったそう。

『007 ドクター・ノオ』

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『007 ドクター・ノオ』は1962年公開に公開された007シリーズの第一作目。監督はテレンス・ヤング、主演はショーンコネリーが務めています。 イアン・フレミングの小説を原作にしています。

『エルム街の悪夢』

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ジョニー・デップの映画デビュー作として知られる『エルム街の悪夢』。殺人鬼フレディのキャラクターが人気のホラーシリーズでもあります。

『ロッキー・ホラー・ショー』

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世界初のカルト映画とも称される『ロッキー・ホラー・ショー』。

もともとは舞台のミュージカルから始まった作品ですが、徐々にその人気が高まっていき、ついには映画化されたのがこの作品です。

このように人気ミュージカルの映画化ということもあり、スタジオからはスターをふんだんに使った大予算映画を求められますが、監督のジム・シャーマンは低予算でも自分の自由を貫き、あえて流行りものを排除した、今日の『ロッキー・ホラー・ショー』を作り上げました。

このように、自由をもとめて、敢えてB級映画を選ぶという選択肢もありますね。

これぞB級!アイデア勝負とZ級映画

『キューブ』

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B級映画は低予算のため、それでも観客を満足させるには自ずとそのジャンルは偏ってきます。 その一つはホラー映画。それ以外には如何に面白い設定を思い付くかというアイデア勝負の面もあります。

後者の好例がこの『キューブ』。ほとんどがワンシチュェーションで撮影され、予算を抑えています。その分設定は凝ったものになっており、映画としての完成度を高めています。

『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』

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1999年に世界中で大ヒットした『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』。

かつてのホラー映画『食人族』でも使われた、疑似ドキュメンタリーという手法が作品の設定により真実味を与えています。

あくまでドキュメンタリー風に撮られてはいるものの、登場人物は実際には役者さん。

『プラン9・フロム・アウタースペース』

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こちらも「史上最低の映画監督」と言われるエド・ウッドの監督作品。昼がいつの間にか夜になるなどのいい加減な演出、コントのようなチャチなセットなどが話題となり、エド・ウッドの死後に再評価されることとなります。

まるでカルト映画界のゴッホのようなその生きざま。

生前は決して評価されることはなく、貧困のうちに没するという人生でありましたが、その死後、安く買いたたかれた『プラン9・フロム・アウタースペース』が深夜テレビで繰り返し上映されると、そのあまりのつまらなさに「史上最低の映画監督」としてカルト的な名声(?)を得るに至っています。

没後はしばらく忘れられていたが、映画の上映権を安く買いたたかれた結果、深夜テレビの映画枠で繰り返し放送されることになった『プラン9・フロム・アウタースペース』が一部でカルト的な人気を得て映画評論家の目に止まり、1980年に「ゴールデンターキー賞」という本において「歴代最低映画」として紹介され、「再評価」が始まった。出典:エド・ウッド – Wikipedia

94年にはジョニー・デップとティム・バートンのコンビでそんなエド・ウッドの人生が映画化されています。

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