ターミネーター2から28年、いよいよシリーズの生みの親であるジェームズ・キャメロンが『ターミネーター』シリーズにカムバックします!
そこでジェームズ・キャメロン復帰記念として、今一度「ターミネーター」シリーズの時間軸をおさらいしてみます。
そもそも『ターミネーター』シリーズが今までに何作品制作されているか、知っていますか?
まずはそこからみていくことにしましょう。
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ターミネーター(1984)
1984年公開のアーノルド・シュワルツェネッガー、ジェームス・キャメロンの出世作。
未来から来た殺人ロボットと、それに狙われた女性、彼女を守るために同じく未来から来た戦士が現代で闘うというストーリー。
ラストシーンでのセリフ、『嵐が来る』と伝えられたサラの返答『わかってるわ』は、更なる波乱を予想させる、続編を意識したセリフとも言われています。
ただ、ターミネーターシリーズ自体はジェームス・キャメロンがその権利を当時の妻のゲイル・アン・ハードに売ってしまったおかげで、一作ごとに製作会社が変わり、このあとの『ターミネーター2』まで7年もの月日が空くことになってしまいました。
ターミネーター2(1991)
前作から7年の期間を空けて公開された2作目。
続編は失敗するのジンクスを打ち破る名作です。
『ターミネーター』ももちろん面白い映画なのですが、『ターミネーター2』では機械が人間の命の尊厳を学べるのか?ということが根底のテーマとして提示されます。
ターミネーターの頃は冷戦もあり、「世界の終わり」は今と比べるとリアリティーがあったのでしょうが、今作では冷戦も終わり、世界の終わりに代わる新しいテーマを提示する必要があったのではないでしょうか?それが「テクノロジー(ターミネーター)とどう付き合っていくか」という部分に現れています。
ターミネーターシリーズ史上最高の興行収入を上げた今作。
シュワルツェネッガーもシナリオを読んだときに『期待以上のものだった』と感想を漏らしています。
ターミネーター3(2003)
シリーズ最長の12年ものブランクを経て公開された今作。
キャメロンが離脱した作品ということもあり、シリーズのファンからは酷評されることの多い本作。もちろん2の完成度や、様々な設定ミスを考えると致し方ない部分はあるのかなと思います。
(キャメロン自身『ターミネーター3』に関しては「スープに小便をかけられた気分だ」と痛烈に批判しています)
今作は初の女性型ターミネーターの投入、対ターミネーター用のターミネーターという概念、そしてスカイネットを分散型のネットワークシステムとして設定したところは画期的な部分かと思います、
ターミネーター4(2009)
クリスチャン・ベールを主演にし、舞台を審判の日以降の未来世界に設定した挑戦的な作品。世間的にはシュワルツェネッガーなき「ターミネーター」ということで失敗作とみなされている「4」ですが、個人的にはそんなに悪い映画じゃないと思うんですよね。
個人的には「3」でターミネーターファンをかなり失望させてしまったこともこの評価に結びついているのでは?と思わずにはいられません。
シュワルツェネッガーのいないターミネーターということでいうと、僕は個人的にはこの部分は評価しています。
そして未来世界に軸足を移した潔さ。
ターミネーター4は既知感の世界から踏み出そうとしたのです。シュワルツェネッガーなしに。そこにある『ターミネーターの本当の魅力とは設定の素晴らしさとストーリーなんだ』という制作者の信念を感じずにはいられません。
ターミネーター/新起動(2015)
4作目まで同一の世界観で作られたターミネーターシリーズをリブートさせた今作。
世界規模では成功と言える結果を出しましたが、アメリカでは評判が芳しくなく、結局この物語は続編は作られないようですね。
ただ見どころは多く、例えば冒頭は一作目の天文台でのシーンをカットまでほとんど完全に再現したシーン。もちろん、カット割りも一作目に忠実。
しかしリブートならではの大胆な変更もあり、今作では擬似的な親子関係をターミネーターとジョン・コナーから、ターミネーターとジョンの母親、サラ・コナーに変更しています。
そしてジョン・コナーの設定にはコアの部分に至るまで大幅な改編が加えられています。
それにより、物語の主役をカイルとサラに絞ることができ、更に今までの敵ターミネーターのマンネリからも脱却することに成功しています。
ターミネーター・サラコナークロニクルズ
ドラマ版まで含めるとこんな感じですね。世間から『ターミネーター』シリーズとして扱われるのは上記のシリーズだと思います。
ターミネーターシリーズの正史
ターミネーター
ターミネーター2
ここまではその後のほとんどのターミネーターシリーズが認めている『正史』で
す。いわゆるジェームズ・キャメロンのもとでしっかり作られた作品たちです。
ターミネーター2より後の作品設定
ターミネーター3・4
サラ・コナー・クロニクルズはなかったことに!
もともと3が公開されて数年後に『サラ・コナー・クロニクルズ』が放映されたので、3が『サラ・コナー・クロニクルズ』を無視するのは当たり前といえば当たり前。
4に関しては製作発表当時は『サラ・コナー・クロニクルズ』の続編として公開されると言われてましたが、後にデマと判明。内容も『3』の正統な続編となっています。
サラ・コナー・クロニクルズ
3とは別の世界へ!
『サラ・コナー・クロニクルズ』はドラマとして放映された、映画ではないターミネーターシリーズです。
憶測ですが、ターミネーターファンには不評だった『3』に代わる、ファンが納得できるストーリーを!との思いが製作陣にあったのではないでしょうか。
そんなわけでサラ・コナー・クロニクルズは『ターミネーター2』の続編として製作され、映画の『3』はなかったことになっています。
ターミネーター/新起動
1・2・3・4、サラコナークロニクルズとは別の世界へ!
そもそもリブートなので同一時間軸上には過去のどの作品もありません。完全に独立したターミネーター映画ということが言えます。
しかしながら、2のキャラクターが登場したりと、キャメロン版のターミネーターを強く意識した設定になっています。
新『ターミネーター』(ターミネーター6)の時間軸
3・4、サラコナークロニクルズはなかったことに!
この2019年公開予定の新『ターミネーター』(ターミネーター6)ですが、3以降の『ターミネーター』シリーズをなかったことにして2の続編として制作されるようです。
新『ターミネーター』(ターミネーター6)スタッフ・キャスト
『ターミネーター』シリーズの生みの親であるジェームズ・キャメロンはプロデューサーにまわり、監督はティム・ミラーが務めることが決定しています。
監督は大ヒット映画『デッドプール』(2016)のティム・ミラー。彼は「キャメロンが製作した『ターミネーター』と『ターミネーター2』で描かれた多くの事(人工知能やロボットなど)が、いまや現実味を帯びつつある」と今、続編を作る意義に言及。また、再びT-800を演じるシュワルツェネッガーは「ジェームズ・キャメロンが全体的な監修をするわけだから、すごい作品になるよ」と盟友でもある名匠との再タッグに自信をのぞかせている。
出典:https://www.cinematoday.jp/news/N0102619
ターミネーター最新作のビジュアル初公開!サラ・コナーがカムバック! – シネマトゥデイ
また、2018年7月26日にはアーノルド・シュワルツェネッガーが撮影に参加していることが、アーノルド・シュワルツェネッガーがフィジーのフランク・バイニマラマ首相にあてたビデオメッセージの中で明らかになりした。
メッセージのコメンㇳは以下。
「フランク・バイニマラマ首相へ、今回のすばらしいイベントをお祝いしたいと思います。また、ご一緒できず申し訳ありません。私は『ターミネーター6(仮題)』の撮影をしているところで、そのためそちらへお伺いできないのです。そうでもなければ、すばらしいイベントですし、あなたも見事なリーダーシップを示されるでしょうから、きっとお伺いしていましたね。優れたお力をとても誇りに思います。あなたの行動すべてや、環境問題についてのすばらしいリーダーでいらっしゃることに感謝いたします。」
出典:https://theriver.jp/schwar-t6-shooting/
アーノルド・シュワルツェネッガー、『ターミネーター』新作映画の撮影に合流 ― 撮影は2018年6月より開始済み | THE RIVER
アーノルド・シュワルツェネッガーはもちろんのこと、サラ・コナーを演じたリンダ・ハミルトンも新『ターミネーター』に復帰することが伝えられています。
リンダ・ハミルトン
さらに新しいターミネーター役に「エージェント・オブ・シールド」に出演したガブリエル・ルナが決定。
ガブリエル・ルナ
また『ロック・オブ・エイジズ』出演のディエゴ・ボネータ、『ブレードランナー 2049』のマッケンジー・デイヴィスやナタリア・レイエスらがキャストに名を連ねています。
ロック・オブ・エイジズ
新『ターミネーター』(ターミネーター6)最新画像公開!!
出典:https://www.cinematoday.jp/news/N0102619
ターミネーター最新作のビジュアル初公開!サラ・コナーがカムバック! – シネマトゥデイ
そして、新『ターミネーター』(ターミネーター6)最新画像が全世界で初解禁されました。画像にはシュワルツェネッガーの姿こそないものの、『ターミネーター2』(1991)以来28年ぶりに復帰となるサラ・コナー役のリンダ・ハミルトンの姿には新作への期待が高まります。
サラ・コナー役のリンダ・ハミルトン以外のメンツは左から本作のヒロインと予想されているダニ・ラモス役を演じるナタリア・レイエス、人間の兵士・暗殺者のグレース役を演じるマッケンジー・デイヴィス。
中央に立つグレース役を演じるマッケンジー・デイヴィスの体には、機械の継ぎ目のような白い線が刻まれており、彼女は果たして人間なのかターミネーターなのか、その正体も含め新作が『ターミネーター2』とならぶ新しい神話となれるのか、期待が膨らみます。
新『ターミネーター』は2019年11月22日に全米公開予定です。