【感想 レビュー】「ザ・マジックアワー」夢追い人に訪れた奇跡とは?

ザ・マジックアワー スタンダード・エディション [DVD]

『ザ・マジックアワー』は2008年に公開された三谷幸喜監督のコメディ映画。妻夫木聡、佐藤浩市、深津絵里、綾瀬はるからが出演しています。

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「ザ・マジックアワー」のスタッフ・キャスト

監督
三谷幸喜

脚本
三谷幸喜

出演者
佐藤浩市
妻夫木聡
深津絵里
綾瀬はるか
西田敏行

「ザ・マジックアワー」のあらすじ

西田敏行扮する町を牛耳るマフィアのボスの女(深津絵里)との関係がボスにばれてしまったビンゴ(妻夫木聡)

命を許してもらうかわりに、突きつけられた条件は伝説のヒットマン、デラ冨樫を見つけ出すことだった。

思わず出任せでデラ冨樫を知ってると口走ってしまうビンゴだが、当てはもちろんなにもない。

苦肉の策として、売れない映画俳優をうまくだまして映画の撮影として『デラ冨樫』役を演じさせることに。

一世一代の大芝居は果たして成功するのか?

感想・レビュー

村田大樹が人間臭くて愛おしい

アンジャッシュの掛け違いのコントみたいな世界が思わず笑いを誘います。

しかもよりによってつれてこられた俳優、村田大樹(佐藤浩市)は人一倍演技が暑苦しい男(笑)。

マネージャーにはその演技のせいで仕事が来ないことをボヤかれるも、本人はそれが自分のスタイルだからと一向に気にしない。

ただ、自分のスタイルを貫き通そうとするも、年齢は50歳に届こうかとする年。

憧れのスターのようにいつか自分の映ったスクリーンを見たい。

そんな思いと現実の狭間で人知れず揺れ動く繊細さも持ち合わせています。

そこに舞い込んできた主演映画の話。内心子供のようにワクワクしている村田大樹の心情は牧歌的なムードのなかで一際際立っています。
その嬉しさのあまり、監督を演じている妻夫木聡の言い訳や屁理屈を好意的に解釈してしまう村田大樹の真面目さが可笑しく、その感情表現、不器用な人間臭さがまたいとおしくも感じてしまいます。

マフィアの面々…寺島進がやけにリアル

さて、マフィアの一味を演じるのは前述の西田敏行のほかに寺島進、甲本雅裕など。

特に寺島進はたけし映画でもヤクザ役が板についているので、コメディ映画である本作のなかでもリアリティが際立っています。

西田敏行はアウトレイジの前にこんな役やってたのかーと見返してみて改めて感じました。

一人の男の人生のマジックアワー

終盤、スクリーンに写る自分の姿を偶然目にし、涙ぐむ村田大樹にはとても感動させられます。
夢を追う男に、ほんの少し、マジックアワーが差し込んだ瞬間でもありました。

ちなみに村田大樹演じるの伝説の殺し屋『デラ冨樫』は、かの名優『ベラ・ルゴシ』の名前に着想を得たのかなぁ?

誰か知ってる人いたらおしえてください!




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