【映画レビュー】ザ・ロック

はい。今回取り上げたいのは『ザ・ロック』。ニコラス・ケイジ、ショーン・コネリー主演、マイケル・ベイ監督作品です。
ドン・シンプソンにとっては遺作になってしまいました。

マイケル・ベイにとっては『バッド・ボーイズ』に続く長編2作目だったかと思います。
また、本作の脚本にはクエンティン・タランティーノも参加しています(ノンクレジットですが)。

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「ザ・ロック」のスタッフ・キャスト

監督
マイケル・ベイ

脚本
デヴィッド・ウェイスバーグ、他

製作
ドン・シンプソン
ジェリー・ブラッカイマー

製作総指揮
ショーン・コネリー、他

出演者
ニコラス・ケイジ
ショーン・コネリー
エド・ハリス

「ザ・ロック」のあらすじ

かつて、ザ・ロックとよばれ、決して脱出不可能といわれた、アルカトラズ刑務所。

そのアルカトラズ刑務所がテロリストに占拠される。そのリーダーであるハメル准将の要望は非合法作戦で戦死したかつての部下にそれ相応のきちんとした保証をすること。

さもなくは、VXガスを搭載したミサイルをサンフランシスコに向けて発射するとのことだった。

政府はテロリスト撲滅のためのチームを結成。アメリカ海兵隊から選抜されたチームに加わったのはFBI特別捜査官であり、化学兵器のスペシャリスト、スタンリー・グットスピードと、かつて唯一アルカトラズから脱獄した経験を持つ元英国情報部秘密情報部のジョン・メイソン。

刑務所に監禁されているメイソンを特別措置で解放し、共にアルカトラズに向かう。

しかし敵の罠にはまり、海兵隊は全滅。

メイソンは任務を放棄しようとするが、グットスピードから、娘の住むサンフランシスコの壊滅が敵の攻撃目標であること、そしてVXミサイルの威力を聞かされ、任務に復帰する。

そして、二人だけでテロリストに向かうが、テロリストもテロリストでミサイルはあくまで威嚇のための措置であり、決して人命を犠牲にはしないという考えのもと、発射はしないという考えのハメルと、あくまで金のために今回の作戦に関わった部下との間で争いが発生。ハメルは命を落とすことに。

残ったテロリストと、ミサイルを止めるため、グットスピードとメイスンの最後の戦いが始まる。



感想・レビュー

誰が見ても楽しめると思います。

テンポもよく、中だるみすることもないのでさくさく観てられる映画だと思います。

とはいっても、この映画は悪役を本当の意味での悪役(クズ)にしたのではなく、敵役(敵ではあるけれども、その信念や考えには共感できるものがある)にしたことは特筆すべきことです。

そのおかけで映画全体の雰囲気がぐっと引き締まり、ただの勧善懲悪のシンプルなストーリーには収まらない奥深さを醸し出しています。

エド・ハリス演じるハメル准将ですが、彼には彼なりの正義があります。なので卑怯なこともしませんし、筋を遠そうと来ます。

その意味では非合法活動にハメルの部下を従軍させておきながら、部下が死亡しても何の補償もしてくれないアメリカ政府というのは筋が通ってないのは明白です

同じく非合法作戦に従事したであろう元イギリス情報諜報員のメイスン。

世代や立場が違えど、同じような共通点をもつメイスンとハメル。お互いが敵味方ではありつつも敬意をもって接するシーンはやはりハメルは敵(かたき )役なのだなと思います。

そのシーンに関して特筆すべきはメイスンの聡明さ。

ハメルのテロの動機には理解を示しつつも、一般人を人質にとったことはと断罪します。

ここにハメルとメイスンの違いが現れている気がします。
そして、映像はマイケル・ベイらしく、ビビッドでコントラストの強い色調。

映画ですが、アルカトラズのカットはそのどこを切り取っても写真として成立するような美しさです。

こういうトーンは『アルマゲドン』あたりまでのマイケル・ベイの作品に顕著な気がします。

本作の完成度を表すエピソードとして、アーノルド・シュワルツェネッガーはオファーを断ったことを後悔した映画として本作の名を上げています。




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