【感想レビュー】「ステキな金縛り」三谷幸喜の異色法廷コメディ!

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「ステキな金縛り」は2011年の三谷幸喜監督作品。深津絵里、西田敏行主演のコメディです。

三谷幸喜監督、法廷ものが好きなことでも知られていますが、今作はまさに法廷もの。

限られた人にしか見えない『幽霊』を題材にした、法廷サスペンス・コメディーともいえる作品に仕上がっています。

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「ステキな金縛り」の予告編

「ステキな金縛り」のスタッフ・キャスト

監督
三谷幸喜

脚本
三谷幸喜

出演者
深津絵里
西田敏行
竹内結子
草彅剛
浅野忠信
阿部寛
中井貴一

「ステキな金縛り」のあらすじ

宝生エミは失敗ばかりの落ちこぼれ弁護士。

上司から最後のチャンスとして矢部五郎の事件を任される。

任務は妻殺しの容疑をかけられている矢部五郎の無罪を証明すること。

矢部五郎は自分のアリバイとして、『その日は旅館に泊まっていたが、幽霊のせいで金縛りにあい、旅館からでることができなかった』との証言をする。

そこで宝生エミは同じ旅館に泊まってみることに。

そこで証言とおなじ落武者の幽霊(更科六兵衛)が出現。

驚くエミだが、これがチャンスとばかりに裁判での証言を要求。

前代未聞の幽霊を証人とした裁判の行衛は果たして?

感想・レビュー

三谷作品、相変わらずの豪華キャストです。
唐沢寿明さんをもちょい役で出せるのは三谷監督くらいなものではないでしょうか?

幽霊が見える人/見えない人がいるというのは割とオーソドックスな設定かなと思いますが、
例えば心霊写真のように、誰にも分かる形で存在を表すのは「ポイント制」であるとか、
この作品独自のユニークな設定が面白かったです。

前回のマジックアワーではシリアスな役柄ゆえに「アドリブ禁止令」がでていた西田敏行さんですが、今作では打って変わって大はしゃぎな幽霊を演じています。

西田敏行さんいわく、戸田恵子さんを本気で笑わせにかかったが、彼女は決して笑わなかった、とのこと。

個人的には生瀬勝久さんとの絡みのシーンが好きです。

生瀬さん演じるタクシードライバーの車に乗せてもらう宝生と落ち武者の更科六兵衛なのですが、ドライバーには宝生しか見えません。
エミは落ち武者の外見についてあらゆることを六兵衛に尋ねますが、くしくも生瀬さん演じるタクシードライバーも落ち武者のような髪型。。。

(ワンナイR×Rの落ち武者コントを想像していただけるとわかりやすいかも。)

生瀬さんはもちろんのこと、阿部寛さんなどコメディもいける俳優さんの共演なのでコメディ作品としてもレベルが高いです。
中井貴一さんは生真面目そうな世間一般のイメージそのままにエミと対立する弁護士役を好演しています。

さて、三谷幸喜監督のこだわりとして、エンドロールが流れると同時に観客が席を立ってしまうのをどうにかしたい、という想いがあるとのことですが(オーディオコメンタリーさより)、本作ではエンドロールにその後の宝生の姿が描かれます。となりのトトロみたいに。

その後は裁判に勝ち続け、独立して事務所を構え、恋人とよりを戻し、子供にも恵まれて、、、と言ったことが写真から垣間見えます。

そして、その全てに更級六兵衛が写りこんでいるのが心温まります。(言い換えれば全て心霊写真!)

しかし六兵衛いったいどれくらいポイントつかったんだろう?



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